【感想】 探偵はもう、死んでいる 2話 シエスタちゃん可愛かっただけに… 次回眼帯ちゃんでてくるので楽しみ

シエスタ「いい？君が蜂の巣にされている間に私が敵の首を取る」

君塚「おい、名探偵！俺の死が前提のプランを立てるな」

シエスタ「大丈夫！君のパソコンの検索履歴は消しておくから！」

君塚「え、待て？お前見たの？俺の検索履歴を？」

君塚（世界の謎と戦う探偵、シエスタの助手となった俺は）

君塚（彼女と2人、3年にも渡る冒険歴を繰り広げた）

君塚（そんな目もくらむような冒険劇を繰り広げてから1年）

君塚（高校3年になった俺は日常というぬるま湯から頭の天辺までどっぺり浸っている）

君塚（それでいいのかって…？いいさ誰に迷惑をかけるでもない）

君塚（なんでかって？探偵はもう死んでいる）

君塚（俺は今…）

君塚（見知らぬ女に恫喝されている）

君塚（しかし理由がまるでわからない）

？？「黙ってないで答えて」

？？「あんたが噂にきく名探偵、君塚君彦なの？」

君塚（探偵….1年ぶりに聞いたな…嫌なワードだ）

君塚「人違いだ…失礼する」

？？「待って！」

？？「ちゃんと答えないなら」

？？「容赦なくあんたののどち○こを触る」

？？「君塚君彦なんでしょ？」

？？「返事は声に出す！」

？？「うわ、サイテー！初対面の女の子の手をこんな唾液で濡らすとか」

君塚（なんなんだこの理不尽な仕打ちは…俺はどんな罰ゲームを受けているんだ）

？？「ああ、そっか…そうだよね」

？？「抱きしめられたかったんだよね？」

君塚「いやいやいやいや！さっきから何がしたんだ？」

？？「残念、もう少し遊んであげてもよかったのに」

君塚「遊ぶのにそこまで身体を張るな、知らぬ男に○を貸すな」

渚「夏凪渚」

君塚「まずは手を洗ってもらおうか」

渚「私はあんたに依頼があってここに来たの」

渚「人を探しているの」

渚「名探偵….なのよね？」

君塚「残念ながら人違いだな」

渚「人違い？」

渚「振り込め詐欺集団逮捕、お手柄男子高校生、ペット探しのプロ、少年刑に突撃取材」

渚「人命救助男子現る」

渚「これで名探偵じゃないと言い張るならあんたは一体何者なわけ？」

君塚「人を探してるといったか？」

渚「探偵役、引き受けてくれるの？」

君塚「探偵にはなれない…だけど」

渚「だけど？」

君塚「助手でいいなら引き受けてやる」

渚「なにそれ？」

君塚「それで？誰を探しているんだ？」

渚「あんたには….」

渚「あんたには….私の探している人が誰なのか探してほしいの」

君塚「は？」

渚「私はどうしても会って話さなくちゃいけない人がいて」

渚「だけどそれがいったい誰なのかわからない」

渚「年齢も性別もどこに住んでいる人なのかもわからない」

君塚「夏凪が探している人物、仮に容疑者Xとでも呼んでおこう、そのXに何か心当たりはないのか？」

渚「うん、どうしてそのXに自分が固執しているかもわからない…ただふとした瞬間に私はXに会いたくなる」

君塚「それは大体いつ頃の話なんだ？」

渚「一年前」

君塚「一年前に何があった？」

渚「死にかけていたところで命を拾った…いや、もらった…」

渚「あんたに教室で聞かせた心音…あれ私のじゃないんだ」

君塚「心臓移植か」

渚「小さいころから心臓に疾患があって、心臓移植を待って入退院を繰り返していて」

渚「1年前、ようやくドナーが見つかって心臓移植手術を受けることができた」

渚「その頃からよ…Xの存在が脳裏に焼き付くようになったのは」

君塚「なるほど…記憶転移、夏凪が探している人物は元の人物が会いたがってる人物だ」

渚「そんな馬鹿な！」

君塚「そう思うならどうしてお前は心臓移植の話をしたんだ？」

君塚「記憶転移は科学的に実証されていないもの、手術後に臓器提供者の影響を受けた症例はいくつもある」

君塚「苦手な食べ物が一緒になったり、行ったことのない場所の記憶があったりな」

渚「じゃあ何？私がXに会いたがってるのではなく、この心臓がXに会いたがってるってことなの？」

君塚「おそらくは…だからXは生前のドナーの家族、恋人、友人、そのあたりのどれかだろう」

渚「そう…」

君塚「まあよかった…これで」

君塚「この問題はおしまいだ」

渚「は？どこ行くわけ？」

君塚「話はわかっただろ？Xに会いたがっているのはお前じゃないその心臓の持ち主だ」

君塚「ただの生前の記憶だお前には関係がない」

渚「違う…！」

渚「これはただの記憶じゃない…心残りだよ！肉体が死んでも私に乗り移ってそうまでして会いたがっているんだ」

渚「私はこの心臓に命をもらった！だから恩返しがしたい…この心臓にXに会わせてあげたい」

君塚「自己満足だな」

渚「そうだよ自己満足だよ！この心臓は私のだ！だから私が会いたいんだ！」

君塚「さっきと言ってることが矛盾している…」

渚「うるさい！」

渚「とにかく手伝って！」

君塚「報酬は出るんだろうな？」

渚「それなら先払いで○触らせてあげたでしょ？」

君塚「とんだ押し売りだ」

渚「おまたせ」

渚「彼女でもない同級生の女子をエ○い目で見つめるのやめてほしいんだけど？」

君塚「彼氏でもない同級生の男子におっ○いを押し付けてきたやつがなんか言ったか？」

渚「喜んでたくせに」

渚「いや、本当に見過ぎでは？」

君塚「いや…○じゃなくてな、鎖骨をな観察していただけで」

渚「こわ！まだ○見られた方がましだったんだけど」

君塚「夏凪、その年にしてはいい鎖骨しているよな」

渚「鎖骨と年齢の因果関係とか知らないから！」

君塚「俺たち前にも似たようなやりとりしなかったか？」

渚「こんな会話が複数回されているとか地獄すぎるんだけど」

店員さん「あいつを捕まえてくれ！強盗だ！」

渚「え！？」

渚「え？」

刑事「まったくまたお前かクソガキ」

刑事「この町で起こる犯罪、その7割にかかわってるぞお前」

君塚「そういう体質なんですよ俺は」

刑事「それで？今は1人で動いているのか？」

君塚「いや1人じゃどうしようもないので、それにあいつらも俺なんて眼中にないみたいですから」

刑事「おいおい薄情なやつだな、死人に口なしってやつか？」

君塚「いた！」

君塚「何すんだよ…？」

渚「いや、なんとなく」

渚「っていうか…」

君塚「ああ、この人は風靡さん」

風靡「加瀬風靡」

渚「警察の方だよね…？」

君塚「一応、警部補の人だ…俺たちが今から会いに行こうと思ってた人」

渚「え？」

君塚「風靡さん、彼女のことで相談が」

風靡「ほう、彼女？」

君塚「人称です」

渚「はじめまして夏凪渚と申します」

風靡「ほう…相談ね、なんで私に？」

君塚「風靡さんならなんとかしてくれると思って」

風靡「アホ、私だから何だって言うんだ？」

君塚「風靡さん…あんたは普通の警察とは違う」

風靡「何が？」

君塚「覚悟が」

風靡「なるほどな」

風靡「話はわかった…が、私らは医者じゃない他をあたるんだな」

渚「お願いします！どうしても私！」

風靡「それに」

風靡「私は忙しいんだ、この後も別荘に顔を出す予定があってな」

君塚「別荘…」

風靡「まあ、お前たちが」

風靡「勝手に私の後をつけてくるのであれば好きにするがいい」

風靡「いいか？」

風靡「私は上でやり残した仕事を片付けてくる」

風靡「20分後に帰るからよく覚えておけよ」

風靡「わかった？」

君塚「はい」

渚「ねえ君塚…今更なんだけど私達別荘に行くんじゃなかったの？ここって明らかに…」

君塚「刑務所だな」

渚「だな…じゃない！別荘はどこにいったのよ！」

渚「隠語だ！隠語！」

渚「隠語！？」

君塚「何故興奮する？」

渚「え！？」

君塚「いくぞ」

君塚「俺たちの目的は一番端だ」

渚「だれがいるの？」

君塚「おっさん」

渚「真面目に！」

君塚「人間を辞めたおっさん」

渚「ちょっと！」

コウモリ「ほう…随分と懐かしいな」

コウモリ「名探偵」

君塚「残念ながら俺は名探偵じゃないけどな」

コウモリ「ああ、お前は….そうかワトソンか」

君塚「その目…見えてるのか？」

コウモリ「いいや？」

コウモリ「死んだ魚の目のワトソンとおそろいか」

渚「そりゃ今世紀最大のバッドニュースだ、あとその呼び方もできれば辞めてくれ」

コウモリ「なんだ！助手ごっこはもう閉業したのか？」

君塚「今日はお前に話があってきた」

コウモリ「特別な事情がなくお前らがこんなとこまで俺に会いに来る理由がねえ」

コウモリ「暇つぶしには丁度いい…話してみな」

君塚「そうか」

コウモリ「どうした？」

コウモリ「ずいぶんと緊張しているじゃねえか、柄じゃないだろ？」

君塚「なんのことだ？」

君塚「隣にいる彼女は同級生、夏凪渚」

コウモリ「夏凪…渚？」

渚「はじめまして夏凪といいます」

渚「今日は私の心臓のことでご相談があってきました」

コウモリ「なるほど…その心臓の持ち主に心当たりがないかということか」

渚「はいそうです…そうなんですけど…」

君塚「夏凪…こいつは普通の経歴の持ち主じゃない」

君塚「ついでに言うと…普通の人間でもない」

渚「え？」

君塚「コウモリは秘密組織スペースによって生み出された人造人間なんだよ」

渚「はい？」

君塚「まあ普通にいっても信じられないよな」

渚「当たり前でしょ！そんなバカな話が…！」

コウモリ「あるんだよな」

コウモリ「この広い世界には」

渚「ええ？」

コウモリ「俺はその気になれば100キロ先の会話だって聞こえる、嬢ちゃんの心臓の音を聞き分けるくらい造作もないのさ」

君塚「やつはそいつを武器に世界中飛び回っていた、だからこいつは夏凪の心臓の生前の持ち主にあってるかもしれない」

君塚「夏凪に隠してたわけじゃないんだが、俺はこの男のことをよく知ってる」

渚「みたいね」

コウモリ「はは、あれはもう4年前か？俺がお前たちとやりあったのは」

渚「お前たち…？」

コウモリ「懐かしいな」

渚「っていうか、あの耳に私の心臓の音とか聞かせたくないんだけど」

君塚「それはまあ…」

コウモリ「いやいや、心臓の音を聴くくらいこの距離でも十分だ」

コウモリ「というかだな、もう既に嬢ちゃんの心臓の判別は済んでいる」

君塚「コウモリ…お前、本当に夏凪の心臓の持ち主と会ったことがあるのか？」

コウモリ「うだうだしているより….こうした方が早い」

君塚「これは….！！」

シエスタ「あなたの触手はもう2度と私に攻撃することはできない」

シエスタ「私は生まれつき名探偵体質なの」

君塚「まさか、そんな…そんなこと….！」

君塚「辞めてくれ！」

コウモリ「ワトソン、現実逃避とはみっともない」

コウモリ「俺は最初からあの女がここにきたとばかり思ってたんだけどな」

コウモリ「随分懐かしいな」

コウモリ「名探偵」

渚「そういうことなの….？」

渚「変だと思ってたんだ」

渚「私さ、初対面の男子を抱きしめるタイプとかじゃなかったんだよ」

渚「だからあの行動はきっと私じゃなくてこの心臓の持ち主」

渚「あんたがいってた名探偵シエスタって子の心臓だったんだ」

君塚「夏凪…お前….」

君塚「偶然だよ」

君塚「夏凪と知り合ったことも、シエスタの心臓が夏凪にあったことも」

君塚「全部ただの…」

君塚「これも心臓の持ち主の影響か夏凪？」

渚「違う！」

渚「今のは私の意思！私が殴りたかったから殴った」

渚「偶然だって…この再会が偶然だって…ふざけるな！そんな言葉で片づけるな！」

渚「これは思いだよ」

渚「死んでもなお、あんたに会いたい…一緒にいたい」

渚「って、この心臓のただ一つの願いだよ…ずっと」

渚「ずっと、私たちは…」

渚「君塚君彦！あんたを探してたんだ！」

渚「それを…ただの偶然で終わらせるな！」

渚「人の思いを馬鹿にするな！」

君塚「そこにいるのか？」

君塚「お前の助手になってから俺がどれだけ大変な思いをしてきたのか」

君塚「謎の組織との超常バトルを繰り広げて、追手から逃げるように3年間世界を旅する羽目になって」

君塚「無一文でハリケーンの紐ざらしで寝て、たまにカジノで稼いだ時にはリゾートホテルのベッドで飛び跳ねて」

君塚「やっぱり翌日からは貧乏で砂漠を歩いて、ジャングルを抜けて山を越えて海を渡って」

君塚「それから…それから….」

君塚「何を先に死んでやがる…バカ」

風靡「とりあえず収穫があってよかったな」

風靡「存分に私に感謝しろ」

君塚「風靡さんも最初から全部知ってたんですよね？」

君塚「あいつの…」

君塚「夏凪の心臓が誰のものだってことを」

君塚「風靡さん」

風靡「ふっ…お嬢ちゃんに探偵やれだなんて酷なことは言わないよ」

君塚「今日はありがとうな」

君塚「お前のおかげで…そのなんていうか」

君塚「このままじゃだめだってそう思えた」

渚「それを言うなら私も…」

君塚「夏凪」

君塚「たとえその心臓が誰のものであろうと」

君塚「夏凪は夏凪の人生を歩んでもいいんだからな」

君塚「誰かの代わりになんてなろうとしなくていい」

君塚「じゃあな」

渚「君塚！私！」

君塚「どうした？夏凪？」

？？「あの！私！」

？？「名探偵さんに解決してほしいことがあるんです」