【感想】 リゼロ2期 16話(41話) 過去を克服し前を向いたガーフ 一皮剥けたエミリアのセリフがかっこよかった

リューズ「ぁ…」

ガーフィール「…」

ガーフィール「ぁ…ぁ…」

ガーフィール「うっ…！うっ…！」

リューズ「ガー坊！駄目っ！」

ガーフィール「うーっ！うーっ！」

リューズ「あっ…！」

ガーフィール「はぁ…はぁ…はぁ…」

リューズ「ガー坊…」

ガーフィール「うわぁぁあああーー！！」

スバル「オットーの馬鹿野郎…。やっぱり無茶やらかしやがったな…？」

ガーフィール「あんだけやれる奴たぁ思わなかった…。おまけにラムまで口説き落としやがって…」

ガーフィール「おかげでこの様だっ！」

スバル「ラムが…？２人はどうした？」

ガーフィール「テメェらが何を企んでようが関係ねぇ」

スバル「殺してないんだな…？」

ガーフィール「関係ねぇつってんだろーがっ！」

ガーフィール「そこをどけ。俺様が入り口を潰して、それで全部仕舞いにしてやるよ」

スバル「それをすれば、聖域は永遠に閉じた箱庭になるぞ。それでいいのかよ？」

ガーフィール「それでいい。それ以外の全部がわりぃ…」

ガーフィール「あ…？」

ガーフィール「何のつもりだ…。ああん？」

エミリア「ガーフィール。貴方、何をそんなに怖がってるの？」

ガーフィール「俺様が…怖がってるだぁ？」

エミリア「怖がってるじゃない。だから大きい声を出して、精一杯自分を大きく見せてるんでしょ？」 

ガーフィール「何を…。俺様の何がわかったみてぇに…！」

エミリア「わかるわよ。だって、私もずっと色々な事を怖がりながら生きてきたもの…」

エミリア「今日までずっと、私は怯えて生きてきたの。パックに嫌な事を預けて、忘れて…。それをやっと思い出して…」

ガーフィール「うるせぇ…」

エミリア「まだ何をしなくちゃいけないのかは、ちゃんと判れてない。その何かを、私は見つけなくちゃいけないの。でも…」

ガーフィール「黙れ…消えろ…。俺に…俺様に…、何も…」

エミリア「でも、貴方はその何かを、本当はもう見つけてるんじゃないの？」

ガーフィール「黙れっつってんだろうがぁぁー！」

スバル「中途半端だな。ガーフィール」

スバル「確かにエミリアは試練に一度失敗してる。見たくない過去を見せられて、メソメソ泣いてたってのも否定できねぇ」

スバル「でも、エミリアは挑むよ。何度でも…。負けて逃げたお前とは違う」

ガーフィール「くっ…」

スバル「ガーフィール。お前は自分を置き去りにした母親の事を恨んでるのか？」

ガーフィール「な…」

スバル「悪いな…。家に上がる時は靴を脱ぐのに、人の心には土足でずけずけ上り込むのが、菜月家の家風だ」

スバル「お前の母親は、お前とフレデリカを置いて聖域を出た。それで、お前はどうした？」 

ガーフィール「あ…あ…。くっ…」

スバル「フレデリカも聖域を出た。いつかお前が聖域を開くって信じて…」

スバル「外の世界に、ここにいる人たちの居場所を作るために…。お前は、中で何をしてたんだ！」

スバル「自分を捨てた母親と、母親を奪っていった外の世界が憎いから、お前は聖域を閉じたままにしたいのか？ここで傷つきたくないから…」

ガーフィール「違う…。テメェに何が…」

スバル「言わなきゃわかんねぇんだよ！言葉にしなきゃ伝わらねぇんだよ！母親が憎いなら、今すぐ外に飛び出して復讐でも何でもしろ！中に入った俺たちに、八つ当たりしてんじゃねぇ！」

ガーフィール「ぅぅ…」

スバル「お前は家族が嫌いなんだ。そうじゃなきゃ…」

ガーフィール「違うっ！！」

スバル「…！」

ガーフィール「俺様は…俺様は…」

スバル「本当の事を行ってみろよ！！」

ガーフィール「俺は…、母さんに…、幸せになって欲しかった…」

ガーフィール「邪魔だったんだろ…？俺や姉ちゃんが、幸せになるのに邪魔だったんだろ…！？」

ガーフィール「俺たちなんざ見るのも嫌で当然だ。そんな重荷、放り捨ててって何がおかしい…？」

ガーフィール「母さんは幸せになるために、外に出てったんだ…。だから母さんを恨んじゃいねぇよ。けど、俺は見た…」

ガーフィール「墓所で見たんだ…。母さんはここを出てすぐ、がけ崩れで…」

ガーフィール「死んじまったんだよぉ…」

ガーフィール「何でだ…？幸せになるために、外の世界に出てったんじゃないのかよ…」

ガーフィール「幸せになりたいから、俺たちを置いてったんじゃなかったのかよ…」

ガーフィール「俺たちを捨てて行ったのに、幸せになれずにすぐに死んじまったってんなら、俺たちはどうしたらいいんだよ…」

ガーフィール「母さんには幸せになって欲しかった…。俺たちの悲しさも寂しさも…その幸せの為に意味があったんだって、思わせて欲しかった…」

ガーフィール「俺に、母さんを恨ませて欲しかった！」

ガーフィール「外の世界なんか絶対に行かせねぇ…」

スバル「う…」

ガーフィール「変わるばっかが幸せじゃねーんだ…。どうにもならない奴らだっているんだ…」

ガーフィール「俺様が守る…。俺様の手が届く範囲は、俺様が全部守る…」

ガーフィール「俺様が、結界になるんだっ！本物の…外と内を分ける…結界に…っ！」

スバル「ガーフィール！」

ガーフィール「聖域を…皆を…婆ちゃんを守るんだ…。俺様にしかできねぇんだ…。俺様しか知らねぇんだ…！」

ガーフィール「知らなくていいんだよっ！！」

ガーフィール「ガァァアアアアーッ！！！」

スバル「くっ…」

エミリア「スバル」

スバル「大丈夫だ。エミリア」

スバル「このわからず屋が…。お前を徹底的に捻じ伏せて教えてやる」

スバル「お前は優しい大馬鹿野郎ってことをなぁ！」

ガーフィール「ガァァアア！」

スバル「持ってくれよ！俺の体…っ！」

スバル「シャマク！！！」

スバル「ありがとうな…」

ガーフィール「ウッ…」

スバル「俺の土俵まで降りてこいっ！ガーフィール！！」

ガーフィール「何が…」

ガーフィール「これは…姉ちゃんの…。クソ…何で…」

スバル「さてなぁ…。そん中にとんでもなく腹ペコな猫でも入ってるんじゃないかー？」

パック『僕のアシストはここまでだよ』

スバル「口利けないなら口利けないで、ピカピカ喧しい奴だ」

スバル「俺を見ろ。ガーフィール」

ガーフィール「あ…？」

スバル「俺を止めたきゃ、お前の手で止めろ。ビビッて自分の地に逃げるな。臆病者のビビり野郎。お前、どれだけ人を馬鹿にしてんだぁ？俺たちは外の世界へ行く。エミリアは墓所に挑む。聖域は開かれる。お前が望まなくても…」

ガーフィール「くっ…、誰が頼んだ…。誰が許した…」

ガーフィール「ここは変わらないままでいいんだよっ！」 

スバル「ずっとここままであるわけねぇだろ！」

スバル「俺たち全員に追い込まれてるみたいに、一人じゃどうにもならない時が必ず来るぜ。明日にでも…。今、この時にも…。ブッ倒されろ、ガーフィール。数の力を思い知れ！」

ガーフィール「もっと他に…言い方があんだろうがぁぁあああ！」

ガーフィール「うっ…」

スバル「ぐ…」

ガーフィール「…っ！」

スバル「ペッ…！」

スバル「よく見ろよ、ガーフィール。お前が怖がってる壁なんざ、どこにもない」

ガーフィール「壁はある…。俺様がそうだ。俺様も、婆ちゃんや他の連中も立ち止まった。それで仕舞いだ。終わりなんだよっ！」

スバル「勝手に見限ってんじゃねぇっ！いつだってどんな時だって、やりたい…変わりたいと、そう思った時がスタートラインだろうがぁ！！」

スバル「また顔を上げて歩き出すのを、誰がどうして諦めろなんて言えるんだ！」

スバル「そうだろっ！ガーフィール！！」

スバル「そうだろっ！エミリア！！」

スバル「なぁ…」

スバル「そうだろ！レムっ！！！」

ガーフィール「クソ…がぁああああ！」

ガーフィール「あぁああああーーーっ！」

スバル「がぁああああー！」

ガーフィール「…っ！！」

ガーフィール「がっ…！」

スバル「なんて印象はわりぃ技だ…。がはっ…」

スバル「おいおい、嘘だろ…」

スバル「お前、ホントにどんだけタフなんだよ…」 

ガーフィール「舐めてんじゃねぇ…」

ガーフィール「俺様が…折れなきゃ…まだ…」

スバル「参った…ここまでされちゃ…認めるしかねぇ…」

ガーフィール「これで…仕舞いだ…」

ガーフィール「もう…誰にも…」

パトラッシュ「クァァァァア！！」

ガーフィール「が…っ」

パトラッシュ「フン…ッ」

パトラッシュ「クァァァアアアアア！！！」

スバル「プッ…」

スバル「どうだ？ガーフィール、これが数の力だ」

ガーフィール「だ…から…もっと他に…言い方あんだろうが…」

スバル「じゃあ皆の思いを束ねた、絆の勝利だ」

ガーフィール「ぁぁ…クウェインの石は…１人じゃ上がらないってことか…よ……」

スバル「やったか…それらしい格言が聞け…」

スバル「…」

スバル（多分、あの性悪魔女が原因だな…。アイツが言ってた怠惰の魔女因子…）

ガーフィール「がおーっ！」

ガーフィール「ｷｬｰ」

スバル（見えざる掌…。視覚外の衝撃…。いいや、不可視なる神の意志…）

スバル「インビジブル・プロヴィデンスと名付けよう…！」

エミリア「えっ、何て言ったの？」 

スバル「いや…何でも…」

スバル「また俺、エミリアたんに膝枕されてんだ。大一番を乗り越えた後のご褒美だな…」

エミリア「はいはい」

パトラッシュ「クァァァ」 

スバル「ぉ」

オットー「あ…、ナツキさん。目が覚めたようで…」

スバル「なぁあああ！！」

オットー「！！」

オットー「ぐえっ！い、いきなり何するんですかっ！？」

スバル「うっせ、バーカ！バーカ！お前が勝手なことすっからだろーが！」

スバル「でもぉ、お前のアシストが無かったらやばかったかもだしぃ？感謝してないでもないんだからねっ！」 

オットー「何言ってんだかわかんねっ！」

オットー「あ…」

スバル「無事でよかったぜ」

オットー「…」

オットー「ナツキさんも…」

スバル「いてっ！」

パトラッシュ「クゥゥゥ…」

オットー「通訳いりますか？」 

スバル「心配させないでよ…、だろ？」 

オットー「ついでに『調子に乗らないで。次はないんだから…』あたりが、追加の怒り具合ですよ」

スバル「ありがとな」

パトラッシュ「クゥクゥゥ」

スバル「んで、ガーフィールは…？」 

エミリア「あっちよ。でも…」

エミリア「今は邪魔しない方がいいと思うの…」 

スバル「邪魔？」

エミリア「うん」

ガーフィール「う…」

ラム「ガーフ。起きたの？」

ガーフィール「ああ…目覚めた…」

ラム「ならとっとと退きなさい」 

ガーフィール「がぁっ！」

ラム「フン、いい加減足が痺れたわ」

ガーフィール「相変わらず優しさの欠片もねぇ女だなぁ」 

ラム「優しくする価値のある相手なら、ラムだってそうするわ」

ガーフィール「俺様にその価値はねぇか…」 

ラム「駄目ね。女の本音が聞きたければ、もっと工夫しなさい」

ガーフィール「ぅ…」

ラム「ガーフ、貴方馬鹿なんだから考えるだけ無駄よ」 

ガーフィール「あ？」 

ラム「今後は何も考えずに、頭からっぽで戦いなさい」

ラム「ラムやエミリア様の為にね」

ガーフィール「ざっけんな！負けたのは認める。けどな、認めるのと下るのとは話が別だ！何なら今から続きを…！」

ラム「つべこべうるさいっ！」

ガーフィール「ぁ…。くっ…」

ラム「負けたでしょ？負けの子ガーフ。いつまでもうだうだと、好きな女の前でどれだけ惨めになれば気が済むの？」

ガーフィール「だ、だからってヘラヘラ笑って、テメェらの列に並べってのかよ！負けたのは認めても、間違ってたとは認めてねぇ！」

ガーフィール「そうだ！俺様は自分が間違ってたとは思わねぇ！こんな半端な気分でテメェらに…」 

ラム「半端に留まって痛くないのなら、立ち止まっていない事を証明すればいいわ」 

ガーフィール「え…」

ガーフィール「試練…」

ラム「ガーフが変われるのか。それともうずくまったまま動けない小さな子供のままなのか。自分の眼で確かめてみるといいのよ」 

ガーフィール「否定したかなるいい方してんじゃねぇよ」

スバル『勝手に見限ってんじゃねぇ！』

ガーフィール「…」

ラム「覚悟、決まった顏してるわね」

ラム「まあ大丈夫よ、ガーフ。泣くほど怖い目にあったら、ラムが慰めてあげるわ。古い付き合いのよしみでね」

ガーフィール「…」

ガーフィール「クソったれが…っ！」

？？？『まずは…己の過去と向き合え…』

ガーフィール「くっ…」

ガーフィール「…！」

ガーフィール「かあ…さん…」

リューズ「どうしても行くんじゃな」 

母「ええ。リューズ様にはご迷惑をお掛けしてしまいますけど…」 

リューズ「別にそんなことは気にしやせん」

リューズ「問題は、この子らの気持ちの方じゃ」

ガーフィール「この、クソがっ！」

フレデリカ「お母さま…。私は…」

母「ごめんね、フーちゃん。貴方にもたくさん心配かけちゃうわよね…」

フレデリカ「いいんです…。でも、ガーフが可哀想で…」

母「一緒に行きたいけど、お母さんドジだもの。きっとガーちゃんに大変な思いをさせちゃうわ…」

母「フーちゃん、お母さんの子なのにしっかり者だから。お願いね」

ガーフィール「嫌だ…駄目だ…。母さん！外に行っちゃ…」

母「これを…」

母「フーちゃんとガーちゃんに」

母「ガーちゃん。お母さん、行ってくるわね」 

ガーフィール「駄目だ」

母「きっと貴方のお父さんを連れて戻るから、それまで待っていてね」

ガーフィール「…っ！」

ガーフィール「父さん…」

ガーフィール「嘘だ…。違う…。母さんは外に幸せになるために…」

フレデリカ「お母さまは、私の事もガーフの事も愛してくれていましたわ」

ガーフィール「！」

フレデリカ「家族の為に、お母さまは聖域を出た…。そのことに不満があるんですの？」

ガーフィール「ふ、ふざっけんな！愛されてて、それが何だって…」

フレデリカ「愛されていない方が気が楽だったですものね」

フレデリカ「愛情が一方通行だと思っていれば、自分の傷が正当化できる」 

ガーフィール「違うっ…。違うっ違うっ！何も知らねぇくせに！母さんがこの後…」

フレデリカ「知らないはずないでしょ？」 

ガーフィール「え…」

フレデリカ「知らないはずがない。仮に、お母さまがこの後不幸に見舞われたのだとしたら、それをお婆様から聞かされないはずがないでしょ？」

ガーフィール「だったら…、だったら何で…！？」

フレデリカ「幼い貴方が聞かされなかった理由はわかるでしょ？」

フレデリカ「ガーフ。貴方はもう幼い子供ではないのですから」 

ガーフィール「ぅ…ぅぅ…」

フレデリカ「お母様に愛されていた事。本当は覚えていたのでしょ？」

フレデリカ「額の傷は、お母さまの口づけを忘れたくて…。無かったことにしたくて、つけたのでしょ？」 

ガーフィール「ぅぅぅ…」

フレデリカ「過去が、終わりますわね…」

ガーフィール「待って…」

ガーフィール「待ってくれ。俺様…どうしたらいい…」

フレデリカ「こんな小さいお姉ちゃんにまで頼らなきゃ、答えも出せませんの？」

ガーフィール「情けねぇのはわかってる。けど、姉ちゃんしか頼れねぇ…。なぁ…」

フレデリカ「ガーフは、どうしたいんですの？」 

ガーフィール「え…」

フレデリカ「ガーフは、どうしたいんですの？」

ガーフィール「求められてること、してぇ…」

フレデリカ「誰の求める事を、ですの？」 

ガーフィール「俺を、俺様を、必要としてる奴らに…。求められてる事をやりてぇ…」

フレデリカ「どうして、そんな風に思うんですの？」

ガーフィール「そいつらが、思い出させてくれたからだ」

ガーフィール「母さんが…」

ガーフィール「俺を愛してくれてた事を…」

フレデリカ「…」

エミリア「それで、シーマさんはリューズさんのお姉さんなの？妹さんなの？」

スバル「あー…いや…。その辺ややこしいからまた今度で…」

スバル「あ…」

リューズ「ガー坊」

シーマ「ガー坊、そのワシは…」 

リューズ「ワシたちは…」

ガーフィール「似合わねぇ面してんじゃねぇよ！ババアたち」

リューズ「あ…」

ガーフィール「心配かけて悪かった…」

リューズ「ぅ…ぅぅ…」

ラム「ガーフ、どうだったの？」 

ガーフィール「目に見えて、どうだったつー成果はねぇな…」

ガーフィール「ただ、区切りは付けてきたつもりだ」

ラム「ふっ…」 

スバル「じゃあこの勢いで残りの試練も…」

ガーフィール「そいつは俺様の役目じゃぁねぇ」 

エミリア「そうよ？それは私のお仕事だもの。勝手に取っちゃ駄目なんだから」

ガーフィール「あ～、それとなんだけどよ…。俺様が試練に納得出来たのは、多分テメェのおかげだ。ありがとよ…」

スバル「お前、今お礼言った？」

ガーフィール「二度は言わねぇっ！！」

ガーフィール「いいかっ！確かに俺様は負けた！けどなっ、もしテメェらがここを開いてババア達が不幸になったら」

ガーフィール「容赦しねぇ！！」 

スバル「あ…おう。そら、もちろん…」

ガーフィール「だったら、口だけ野郎じゃねぇってとこをキッチリ見届けてやる！せいせい上手くやれや！」

ガーフィール「大将！」 

スバル「痛っ…」

エミリア「すごーく赤い顏してた」 

スバル「大将って…。俺たちのてっぺんは、エミリアたんなんだが…？」

ラム「男兄弟が出来たみたいな気分なんでしょ。年上なんだから大目に見なさい」

スバル「まあそれなら…。って、待て。今、アイツが俺より年下みたいな事言った？」

ラム「…？ ガーフは今年でようやく１４よ」

スバル「はぁ…？」

スバル「中二じゃねーかぁぁぁ～！！」

スバル「行くかい？」 

エミリア「うん…。あんまり長居しても覚悟が鈍るだけだから」

エミリア「ねえ、スバル…？墓所の中での事なんだけど…」

スバル「エミリア…？」

エミリア「だからほらっ…。さっきの…」

スバル「あっ…」

エミリア「その…大事な事だから…。試練と他のたくさんの事が片付いてから、ゆっくりお話…」 

スバル「うん、うん、うん…」

スバル「今から終わった後の相談なんて…。結構余裕あんだね、エミリアたん？」 

エミリア「どうだろ？虚勢張ってるだけかもしれないわよ？」

スバル「きっと上手くいく。俺とエミリアたんのデート券を賭けてもいいぜぇ？」

エミリア「はいはい」

エミリア「それじゃ、行ってきます」

スバル「いってらっしゃい。車と男に気を付けてね」 

エミリア「馬鹿言わないの」

ガーフィール「今一歩のギルティラウ。不安そうな面してちゃ男が下がんぜ、大将」

スバル「お前のその言い回しも、中二ってわかると納得だなぁ。俺も偉人の格言とか引用してた時期があったし」

ガーフィール「あのよ、大将にちっとばかし謝んなきゃいけねぇことがあってよぉ」 

スバル「なんだよ、殊勝だなぁ。大将に何でもそうだんしてみ？」 

スバル「言ってて恥いなぁ、これ」

ガーフィール「俺様、見ちまった…」 

スバル「あ？」

ガーフィール「大将がその…何だ…」

ガーフィール「必死こいた…結果を…」

ガーフィール「…」

スバル「っ！！しまった！！忘れたぁぁ！！！ 」

スバル「だってっ、お前が入る流れになるとかぁああ！うへぇぇぇ～～！！」 

ガーフィール「けど、あれ見て思ったぜ！やっぱ大将は底なしの大馬鹿野郎だが、負けた相手が大将で良かったってなぁ！！」

スバル「うるせぇ！忘れろぉ…！餓鬼じゃねぇんだから、見ないフリして…って、餓鬼だったぁぁぁぁ～！」

ガーフィール「ははははははっ！」

エミリア「……」

エミリア「スバルの馬鹿…」

スバル『頑張れ。君なら出来る。俺もパックも応援してる』

スバル『これが済んだらデートしようぜ！』

エミリア「本当に馬鹿なんだから…」

エミリア「馬鹿…馬鹿…スバルのおたんこなす…。一緒にいるって約束破って、何してるのよ…」

エミリア「絶対の絶対、謝るまで許してあげないんだから…」

エキドナ「やぁ。ここ数日は本当に先客万来だね」

エキドナ「あれだけ醜態を晒して、よくもまあおめおめと顔を出せたものだね。さしもの僕も驚かされるよ」

エキドナ「挫折して泣きじゃくって、慰めてくれる男に媚びて許しをこえるふしだらな女め…」

エキドナ「何度も何度も僕だけの世界を汚す恥知らずめ。彼に許される自分を愛する身勝手極まりない背徳者め。どうか言ったらどうだい？」

エキドナ「魔女の娘…」

エミリア「私の名前は、ただのエミリア。エリオール大森林で生まれた氷結の魔女」

エミリア「同じ魔女の悪意になんて、屈してあげない」