【感想】アニメ『吸血鬼すぐ死ぬ』1話 変なキャラオンパレードのテンション高いギャグアニメ

女性「息子が帰って来ないんです」

女性「ドラルク城の方に行くのを見た人が」

ロナルド「ドラルク」

男性「真祖にして無敵と恐れられている吸血鬼です」

女性「どうか、あの子を助けてください」

女性「ヴァンパイアハンター ロナルド様」

ロナルド「任せときな…ふっ」

ロナルド「真祖にして無敵ね。それをハントしたとなりゃ悪くねぇ肩書だ」

ロナルド「さぁ」

ロナルド「出てこいドラルク！」

ロナルド「今日がてめぇの…」

ドラルク「スナァ…」

ロナルド「ぇぇぇええええええええ！！」

ドラルク「スナァー…」

ロナルド「真祖にして無敵のドラルクが…」

ロナルド「いや待て、嘘だろ？何このドアの角。聖なる力でも宿してんの？」

ドラルク「ふっふっふっふっふ…」

ロナルド「何！？」

ロナルド「再生能力」

ドラルク「やってくれたなぁ、人間風情が」

ロナルド「いやドア開けただけだけど」

ドラルク「この城に一人乗り込んできた度胸は褒めてやる」

ドラルク「愚かな侵入者よ」

ドラルク「この私を真祖にして無敵の吸血鬼ドラルクと知っての狼藉か？」

ロナルド「ああそうだ。ヴァンパイアハンター ロナルド様がてめぇを退治しに来たぜ！」

ドラルク「そうですか…」

ロナルド「死んだーー！」

ドラルク「すいません、芋虫です。見逃してください」

ドラルク「3カット前の名乗り台無し！」

ロナルド「お前ほんとにドラルクか？コスプレした観光客とかじゃなくて？」

ドラルク「だとすると君はコスプレした観光客をぶっ殺した事になるが…いいのかね？」

ドラルク「確かに私は吸血鬼ドラルク。だが君達人間共の言う様な強大な存在ではない」

ロナルド「まぁ、その…お前の真相にして無敵ってのは」

ドラルク「それは…」

ドラルク「観光バスのガイドさんが適当言ったのが広まっちゃったやつだ」

ロナルド「ちゃんと否定しとけ、そういうのはぁ！」

ドラルク「でも地元の人も真に受けて町興しに使っちゃったりしててなあ」

ドラルク「今更何も言えない空気に…」

ロナルド「つまり本当のお前はただの雑魚野郎って事か？」

ドラルク「愚弄する気か！」

ドラルク「私は格ゲーとかならめちゃくちゃ強いぞ！」

ドラルク「やってみるかね！？」

ロナルド「やってみねーよ！」

ドラルク「なんだ格ゲーは苦手か」

ドラルク「なら丁度ここにバンバーマン…」

ドラルク「がっ！…スナァ…」

ロナルド「そんな雑魚の上に異常性癖とは救いようがねぇ！」

ドラルク「なんだその謂われなき中傷は！」

ロナルド「とぼけるなショタコン！とっとと攫ったガキを出せ！」

ドラルク「誰がショタコンだ！私の好みはうなじの綺麗な美少女だ！」

ロナルド「ロリコンも併発してんのか？このゴミ野郎！」

ロナルド「そのゲームも子供を誘拐する為の餌だろ、ド変態！」

ドラルク「違うわ！私の純然たる趣味だ」

ロナルド「おじさんのアナログスティックでプレイしようねってそういう趣味かぁ！」

ドラルク「ド変態はお前だぁ！」

ドラルク「何してんだ坊や？」

ガキ「QSQ」

ロナルド「そういう事じゃなくてね？」

ガキ「ここめっちゃゲーム揃ってるから毎日やりに来てた」

ドラルク「毎日！？」

ロナルド「あぁ…吸血鬼は昼間寝てるからなぁ」

ドラルク「なんか変なセーブが増えてると思ったら」

ロナルド「その時点で気付け」

ガキ「今日はクリアするまでやってたら遅くなっちゃったぁ」

ドラルク「我が城に侵入してタダで済むと思うのかねぇ？私は吸血鬼ドラルクだぞ！」

ガキ「そうなん？」

ガキ「思ってたよりブサイク」

ドラルク「スナァ…」

ロナルド「まったくとんだ肩透かしだぜ。ほら帰るぞ？」

ガキ「え、やだぁ。今帰ったらめっちゃ叱られそう」

ロナルド「叱られねぇよ」

ロナルド「お母さん、すげぇ心配してたぜ」

ロナルド「母親ってのはいつも子供が一番大切なもんさ」

ガキ「いやお前におふくろの何が分かるん？」

ロナルド「うっせ！何も分かんねぇよ、バァカ！！」

ガキ「とにかく」

ガキ「まだ帰らなぁい」

ガキ「あばよガ○ジ」

ドラルク「やめろ！床がギャリギャリになる！」

ロナルド「待てガキ！」

ドラルク「ふん、馬鹿め」

ドラルク「私の城で私に」

ドラルク「勝てると思うなよ」

ロナルド「おい待て、ガキ相手に…」

ドラルク「さぁ小僧、大人しく…」

ガキ「デュクシ」

ドラルク「スナァ～～～…」

ロナルド「バカヤロォ～～～～！！」

ロナルド「あのガキ…クソっ、何処行った」

ロナルド「おい案内しろバカ吸血鬼」

ドラルク「あ、あいや…ちょっとまだ脚がツーンてなってるから…」

ロナルド「いいか？あのガキに何かあったらタダじゃおかねぇぞ」

ドラルク「ほぉ～。ハンターさんはクソガキにも優しいな」

ロナルド「当然だろうが」

ロナルド「ハンターってのは強いだけじゃ務まらねぇ」

ロナルド「知名度や人気がねぇと依頼も入ってこねぇからな。俺は依頼人にはいつもハンサムに接し」

ロナルド「地域の清掃活動にもコツコツ出たりして」

ロナルド「ようやくここまで上り詰めた」

ロナルド「なのに依頼人のガキに何かあってみろ！」

ロナルド「明日から俺はプー太郎だろうが！」

ドラルク「OK 分かった。顔が近い」

ロナルド「居た！あそこだ！」

ロナルド「クソ！階段はどっちだ」

ロナルド「ふははは。私はコウモリになって先に行くよ」

ロナルド「あぁ？」

ドラルク「あの小僧の血が残っているうちに間に合うと良いなぁ、ハンター君」

ロナルド「テメェ…！」

ドラルク「はぁっ！」

ロナルド「！？」

ドラルク「もど…戻らない…」

ドラルク「戻らないよぉ～！」

ロナルド「こっち来んなぁ～～～！」

ロナルド「何がどうしてそんな不安を催す姿になったぁ～～！」

ドラルク「暫くやってなかったから変身のコツを忘れてて…ちょっとチョップしてくれ。死ねば元に戻ると思うから！」

ロナルド「リセットボタンみたいに死んでんじゃ」

ロナルド「ねぇぞ！」

ドラルク「スナァ…」

カシャ(シャッター音)

ロナルド「いい加減にしろクソガキ！テメェみたいな危機感の無いバカがハンターの仕事を増やすんだよ！」

ガキ「うーわ、感じ悪…ロナルドとかいうハンターに暴言吐かれたなう…と」

ロナルド「私は豚です。そういうの勘弁してください。坊ちゃん」

ドラルク「卑屈！」

ドラルク「今の君、カッコ悪い大人の権化だぞ！」

ロナルド「人気商売なんだよ！炎上が一番おっかないんだぞ？」

ドラルク「あぁ！やめろぉ！」

ロナルド「あぁ～、また逃げた」

ドラルク「子供は追われると反射で逃げるからなぁ」

ロナルド「待てよ…」

ロナルド「なら何か物で釣るか…」

ドラルク「ふん」

ロナルド「俺の自伝小説とかどうかな？」

ドラルク「それ持ち歩いてるの？」

ロナルド「ちゃんと出版社から出てるやつだぜ？」

ロナルド「良かったらお前にも一冊やるよ、おらぁ！」

ドラルク「わぁ！要らん！金を積まれても要らん！あのナメた小僧がこんな物読むか！」

ロナルド「いいや、ああいうガキこそ文学に明るい可能性を…」

ロナルド「噂をすればガキ！」

ロナルド「ちっ、ちょこまかと…」

ドラルク「ハンター君、このままでは埒が明かん。ここは挟み撃ちしよう」

ドラルク「私は向こうの廊下から回り込む。君はそのまま追ってくれ」

ロナルド「また死んでたら殺すからな！」

ドラルク(馬鹿め。そっちの部屋には対侵入者用トラップがあるのだ)

ドラルク(小僧諸共餌食になりたまえハンター君)

ドラルク(ふはははは…ん？)

ロナルド「おい！なんかビーム出すやつおいてあったぞぉ！」

ドラルク「なんでこっちに持って来ちゃうんだははスナァ…」

ロナルド「なんなんだこれは！」

ドラルク「それは、あれだ…低周波で肩の凝りを…」

ロナルド「じゃあお前は低周波浴びて死んだのかよ！こいつ俺の事狙って撃ってきたけどぉ！」

ドラルク「それは部屋に入った侵入者をロックオンして突然肩凝りを癒すサプライズ的機能だ」

ロナルド「お前…！」

ロナルド「やっぱりテメェもこっちに来い！」

ドラルク「いや、私は元気いっぱい！」

ロナルド「ほら、一目見て罠だらけだろ！ふざけんなよ！」

ドラルク「一目見てそう思ったのによく入って行ったな」

ロナルド「で、この棘は？」

ドラルク「嫌だなぁ。ただの健康器具だって」

ロナルド「こういう露骨なやつはどう説明すんだよぉ」

ドラルク「それは踏むとフローラルなアロマが出てリラックスできるスイッチで」

ロナルド「よぉし、テメェにはすげぇ尖った足つぼ指圧を試してもらうか！」

ドラルク「今私健康過ぎて指圧したら逆に死ぬっていうか…」

ロナルド「あん？」

ロナルド「フローラルなアロマだぞ！リラックスしろぉ！オラァアア！」

ドラルク「私はこの香り苦手なんだ、ごめぇん！」

ロナルド「ぜぇ…ったく…ひどい目に…ってガキ、あのトラップを超えて来たのか！」

ガキ「いや、あそこまであからさまなやつ、引っ掛かる方がむずくね？」

ロナルド「お前ほんと嫌な奴だな！」

ロナルド「今度こそ帰るぞクソガキ」

ガキ「マジか…」

ドラルク「そして私のQSQを返したまえ」

ガキ「じゃあこの面クリアしたら」

ロナルド「もうそれ持って帰れ！」

ドラルク「持って帰るな！」

ガキ「まぁ帰るから…もうちょい」

ロナルド「往生際が悪いぞ」

ロナルド「ガキ！」

ガキ「あ…」

ロナルド「あ…！」

ロナルド「え…今のは…」

ロナルド「えっとぉ～…ほら」

ロナルド「うわぁ～！目からビーム出す奴ぅ！！」

ドラルク「散々コケにしてくれたなぁ、人間共め」

ドラルク「私の城に足を踏み入れた事を後悔したかねぇ？」

ドラルク「ハンター君、子供を庇って散るとはドラマチックで良かったなぁ」

ドラルク「さぁ、お喋りは終わりだ」

ドラルク「二人まとめて…」

パチィン(指パッチン)

ドラルク「ぁあああ！スナァアアア！」

ドラルク「ナナナナナナナ！」

ドラルク「何故！私を！そんな設定にはぁ！」

ロナルド「わぁ…集中砲火」

ドラルク「あっ！あぁ！まさか！」

ドラルク「まさかこのトラップの制御装置を～！」

ガキ「あ、いじったかも」

ロナルド「何ぃ？」

ガキ「エアコンかと思って」

ロナルド「不用心！」

ドラルク「くそう、覚えていたまえ！」

ロナルド「あ、逃げた」

ドラルク「おわぁあ～～～！！」

ドラルク「毒ガス忘れてたぁ～～！」

ロナルド「バカヤロォ～～！」

ロナルド「やべぇ！脱出するぞ！」

ドラルク「待って、ごめん」

ドラルク「置いてかないでぇ～！」

ロナルド「馬鹿だろほんとこの」

ロナルド「クソ吸血鬼ぃ～～！」

ドラルク「スナァ…」

ロナルド「あー、なんだ、えっと、ほら？」

ドラルク「ァーナス」

ロナルド「人生色々あるっていうか」

ドラルク「…フフフフフフフフフフ」

ドラルク「せめて君達を我が城への手向けにしてやるぞ、ハンター」

ドラルク「さぁ、その血を私に…」

ドラルク「！」

ドラルク「あっ！朝日ぃ～～～！」

チュンチュン(鳥の鳴き声)

ロナルド「お？…うえ…」

ロナルド「カメ谷…」

カメ谷「あっ！ロナルドさーん。お手柄だったそうですねぇ」

カメ谷「あの真祖にして無敵の吸血鬼ドラルクをハントするとはぁ～」

カメ谷「詳しいお話、頂けませんか？」

ロナルド(話せるか、あんな雑魚とガキの話)

ロナルド「悪いな次の仕事があるんで、また今度」

カメ谷「あっ、ロナルドさぁん」

ロナルド「はぁ～…」

ロナルド「！！」

ドラルク「おかえり」

ロナルド「出てけ！」

ドラルク「待って！とりあえず理由とか聞いて…」

ロナルド「どっからこの場所知りやがった！」

ドラルク「ホームページのアクセスからだ」

ロナルド「畜生！そりゃ分かるわ！」

ロナルド「つーかなんでピンピンしてんだよ！朝日浴びて死んだだろ」

ドラルク「あのまま日に当たり続ければ危なかったなぁ」

ドラルク「だが、小僧が私を日差しから庇い、かくまってくれたのだ」

ドラルク「しかし、小僧のお母さんが吸血鬼は飼えないと言った為に追い出されてなぁ」

ドラルク「という訳で暫くご厄介になりに来たのだ」

ロナルド「来んなぁ！こんな大荷物まで持って来やがって！」

ドラルク「生活必需品だ」

ロナルド「据え置きハードを生活必需品にカウントすんな！」

ロナルド「それに棺桶！」

ドラルク「これが無いとよく寝られないんだ」

ロナルド「ビーム出るやつ！」

ドラルク「目からビーム出すやつだ」

ロナルド「なんで持ってきたんだ！」

ドラルク「いやぁ、記念に帽子掛けにでもしてくれと」

ロナルド「しねぇよ！」

ドラルク「あとアルマジロのジョンだ」

ロナルド「ジョン！」

ジョン「ヌー」

ドラルク「私の使い魔といったところだ」

ロナルド「そんなん城に居なかったろ」

ドラルク「居たとも。罠がいっぱいあった部屋に」

ジョン「ヌー」

ロナルド「お前なんて事してんだぁ！」

ドラルク「ジョンは硬いから大丈夫なんだ」

ジョン「ヌー」

ロナルド「ジョン、嫌な事は嫌って言って良いんだぞ」

ロナルド「ジョンは俺が飼ってやる。お前は出て行け」

ドラルク「ぁあ～、私とジョンの絆を引き裂く気か？」

ドラルク「そもそも我が城崩壊の原因は君だぁ！」

ドラルク「賠償責任を追及するぞ！」

ロナルド「バカな当たり屋かテメェは！」

ドラルク「困った市民を助けるのもハンターの仕事だろう」

ロナルド「テメェみたいなのぶっ殺すのが仕事ですけどぉ～」

ドラルク「何を言う。吸血鬼も種種雑多だ」

ドラルク「君達の相手は下等吸血鬼や悪意を持ち人に害を為す輩だ」

ドラルク「知的で友好的な高等吸血鬼つまり」

ドラルク「私の様なヴァンパイアロードは人間社会と共存し得るのだよ」

ドラルク「という訳で今日からよろしく」

ドラルク「ぁあ～～～！！」

ロナルド「テメェはバカで有害で下等だろうが！」

ロナルド「真っ先に退治すべき対象だ、オラァ！」

ドラルク「ま、待て」

ドラルク「その絶対殺すセットはやめたまえ！」

ドラルク「スナァ…」

ロナルド「うわぁ～～！」

ロナルド「いらっしゃいませぇ～！」

店長「大変です。ロナルドさん！」

ロナルド「ヴァミマの店長さんじゃねぇか。どうしたんだ？」

店長「お恥ずかしながら私のバカ息子が」

ロナルド「失礼」

ドラルク「スナァ…」

店長「何を！？」

店長「今ちらっと人が見えたんですが…」

ロナルド「臨時で来てるバイトだ。気にするな」

店長「バイト挟んで潰したのぉ？」

ドラルク「おのれ…一度ならず二度までもドアバンとは…」

店長「吸血鬼！」

ロナルド「う！あー、えー、それはその…」

ロナルド「退治したら改心して俺の為に働きたいって言うからな。そういうアレだ」

ドラルク「おい、なんで私がバイトなんだね！」

ロナルド「うるせぇ！」

店長「何でも良いや。お二人とも来てください。大変なんですって、マジで」

ジョン「ヌー」

武々夫「来るんじゃねぇ！」

武々夫「俺は吸血鬼になるんだ！治療なんて受けるか！」

店長「落ち着きなさい武々夫！」

武々夫「近付くな！」

武々夫「この子を噛んじまうぞ！」

ロナルド「なんだただの仮性吸血鬼かよ」

ドラルク「見たところ下等吸血鬼に噛まれた程度だろう」

ロナルド「あぁ、病院行って注射一本打てば治る」

ロナルド「別にほったらかしてもマジの吸血鬼になるわけじゃないぜ」

店長「私もそう言ったんですが」

武々夫「大人はみんなぁ！うぅそぉぅとぅきぃだぁあぁぁあ～ん」

店長「エアギターと共にああシャウトするばかりで…」

ロナルド「面倒な馬鹿だな」

店長「バイトのエリちゃんに怪我をさせたら事です。どうか説得を」

ロナルド「ふっ…仕方ねぇな」

ロナルド「おい、そもそもなんで吸血鬼になりたいんだ？」

武々夫「ぁあっ！決まってんだろそんなん！…お…」

武々夫「俺は吸血鬼になって…長生き…えっとぉ…自由！社会からの…卒業」

武々夫「なんか自由を手に入れてこんなコンビニおさらばするんだ！」

ロナルド「動機がふわっとしてんな！」

店長「でも私も昔、特に理由も無く」

店長「ポールダンサーを志した事がありましたよ！」

ロナルド「そういう思い出は胸にしまっておいてくれ！」

ロナルド「お前、そんな気の迷いで吸血鬼になってどうすんだ？見ろこいつを」

ドラルク「うぉ～～！マントが自動ドアに…」

ロナルド「幼児か」

武々夫「な…なんだそいつは…？」

ロナルド「テメェがなりたがってる吸血鬼だよ」

ドラルク「やぁやぁ、吸血鬼ドラルクです」

ドラルク「やぁ」

武々夫「だかるぅあっ！なんだっちゅちゅうえうえうえうえう！」

ロナルド「お前今、好きな子がおっさんとチューしてるの見たみたいな面してるぞ」

ドラルク「なんだ、本物の吸血鬼が出てきてやったというのに失敬な」

ロナルド「本物がカナブンみてぇな死に方するからだろ」

ロナルド「だが現実を突き付けて幻滅させる作戦は効いてるな」

ロナルド「よーしドラ公、もっと情けなく死ね」

ドラルク「なに悪役レスラーみたいな事言ってい」

パン(手を叩く音)

ドラルク「スナァ…」

武々夫「そ、そんなヤツ関係ねぇ！俺はもっと強い吸血鬼になる！」

ロナルド「おっとそう来たか…」

ロナルド「だがそうなったらお前に逃げ場は無いぜ！」

ロナルド「このヴァンパイアハンター ロナルド様が退治するからな」

武々夫「えっ？あんたがロナルド！？」

武々夫「俺、あんたの自伝読んだ。面白かったぜ…」

ロナルド「あ、良かったらサインとかする？」

店長「ロナルドさん！」

ロナルド「ロナ戦を読んだ上でまだハンターを敵に回したいか！」

武々夫「寧ろ吸血鬼になったらハンターと勝負できるなんてアツいぜ！」

ロナルド「なぁ…息子の意思を尊重してあげるってのも…」

店長「ロナルドさん！！」

武々夫「とにかく！俺は吸血鬼になるんだっ！あんたも親父も邪魔すんじゃねぇ！」

ドラルク「フハハハハハ…」

ドラルク「そうとも…君の志は尊重されるべきだ」

ロナルド「ドラルク！テメェいつの間に！」

ドラルク「仮性吸血鬼が完全な吸血鬼になる事は無い。だが」

ドラルク「私なら、君の願いを叶えられるぞ？」

ドラルク「君がその血を差し出すならねぇ」

武々夫「テメェみてぇな雑魚吸血鬼になりたくなんか…」

ドラルク「どれだけ強くなるか」

ドラルク「どの様な能力を持つかは」

ドラルク「君の素質次第さ」

ドラルク「なんだね？」

ドラルク「怖気づいたのか？」

武々夫「あ？バカにすんなよ、テメェ」

武々夫「いいぜ…吸血鬼にしろよ、俺を」

ロナルド「やめろドラルクー！」

ドラルク「スナァ…若い男の血、くどいぃ～！」

ドラルク「ここんとこ三食牛乳で済ましてたからコッテリした血に胃がびっくりして…」

ロナルド「吸血鬼やめちまえ」

武々夫「畜生…結局俺は吸血鬼にはなれないのか…」

ロナルド「最初からそう言ってんのに」

武々夫「吸血鬼になればエリを納得させられると思ったのに！」

ロナルド「エリって…」

エリ「私を？」

武々夫「言ったじゃねぇか！俺がお前に告った時…」

エリ「短い人生、私なんかに構ってたら損しちゃうよ」

エリ「私、武々夫君を後悔させたくないの」

武々夫「吸血鬼になって寿命が延びたら」

武々夫「お前を安心させてやれると思ったんだ！」

エリ「武々夫君…」

エリ「それは体よく振ったつもりだったの。店長の息子だから優しくしてただけで」

エリ「あなたみたいなの全然タイプじゃないから」

エリ「そもそも、テンパって私を人質にする精神性がまず論外だし」

エリ「あと私、今月で辞めて20歳上の金持ちと結婚するから」

エリ「それじゃあ時間なんで」

エリ「失礼します、店長」

店長「え？…あ…うん」

武々夫「鳥になりたいなぁ」

ロナルド「強く生きろ！」

ロナルド「とにかく、これで一応解決…」

カメ谷「見てましたよ、ロナルドさ～ん」

ロナルド「げ！！」

録音役「次の依頼もスピード解決」

カメ谷「しかも吸血鬼と組んでとは！」

録音役「これは話題になりますよ」

カメ谷「是非、週刊ヴァンパイアハンターの記事に！」

ロナルド「いや、待て、これは…」

カメ谷「あ、一言頂けませんか、店長さーん」

店長「私には分かっていました。全て彼らの作戦だと」

ロナルド「マスコミにはしゃがないで店長！」

ドラルク「私の力があってこその解決だと言えますなぁ」

ロナルド「テメェはなぁにほざいてんだコラァ！」

録音役「ロナルドさんも一言」

カメ谷「吸血鬼とのコンビなんて、キッカケは？」

ロナルド「違う…その！」

カメ谷「コンビ結成で新生ロナルド吸血鬼退治事務所の豊富をどうぞ～」

ロナルド「え…いや…えっと…」

ロナルド「どんな依頼も…俺達がハントしてみせるぜ…」

ロナルド「テメェ！裏切りやがったな、ドラルク！」

ドラルク「ふん、吸血鬼はハンターを裏切るものだ」