【感想】 リゼロ2期 10話(35話) 新情報もりもりで混乱してる視聴者いそう 地獄なら知っているというスバルのセリフは説得力ありすぎて格好良いな…

ガーフィール「屋敷に向かうだぁ？」

スバル「わかるんだ、俺には。絶対に止めなきゃなんねぇ。あいつは俺に引き寄せられる」

ガーフィール「囮に使えなんて言い出しやがったら、指一本かじりとるぞ！ババアもラムも他の連中も目の前で全員飲まれて、その上テメェまでくれてやるなんて恥さらしができっか！」

スバル「みんな影に飲まれたのか…」

ガーフィール「くっ、ああ…」

ガーフィール「気づいた時には地面はそっくり影に染まってた。ラムが風で飛ばしてくれなきゃ俺様も飲まれちまってただろうよ」

スバル「そのままラムやリューズさん、オットーも…」

スバル「エミリアもか…」

スバル「くそ！何でこんなタイミングで！」

スバル「…っ！誰だ！？」

スバル「何の冗談だよ…」 

ガーフィール「できりゃ見せたくなかったけどな」 

スバル「まさかリューズさんのクローン？」

ガーフィール「こいつらの事は気にするな。ババアとはちげぇよ。中身は空っぽだからな」

スバル「お前、何するつもりなんだ」

ガーフィール「決まってる…」

ガーフィール「数でこじ開けて、ブッ潰すんだよ！」

スバル・ガーフィール「っ！」

サリア「愛してる」

ガーフィール「きやがったな～」

ガーフィール「ガァァァァ！」

スバル「待て！」

ガーフィール「ぐ…が…」

ガーフィール「行け！」

ガーフィール「グォォォ！」

スバル「…っ！」

スバル「…」

サリア「愛してる」

スバル「…うるせぇ」

サリア「愛してる愛してる愛してる」

スバル「うるせぇ」

サリア「愛してる愛してる愛してる…スバルくん」 

スバル「その呼び方で俺を呼ぶんじゃねぇ！ふざけるな！」

サリア「愛してる愛してる愛してる…」 

スバル「この世界で本気で初めて貰った『愛してる』は、どうしようもない屑野郎が英雄になってやろうって思えるくらいパワーがあったぜ！」

サリア「愛してる愛してる愛してる」 

スバル「俺の心の一番と二番はとっくに埋まってる！お前の入る隙間なんかねぇよ！」

スバル「お前と比べる位なら、同じ魔女でもエキドナ達の方がまだ愛せる！」

サリア「…っ」

スバル「ぐっ…」

サリア「愛してる…愛してる…愛してる…」 

スバル「ぐ…くぅ…あぁぁぁ」

スバル（これは死じゃない…。影に飲まれて、取り込まれて、永遠に、愛され続ける…のか？）

スバル（ペトラのハンカチ…）

スバル（エキドナの奴、こうなるってわかってやがったのか…！）

スバル「あの…クソ魔女っ！」

スバル「ぐ…がはっ！」

サリア「…っ！！」

スバル「……」

エミリア「……」

スバル「俺が必ず…お前を救って…みせる…」

スバル「っ！…がはっ！がはっ！」

スバル「はぁはぁ…。戻って…来れた…」

スバル「エミリア…」

スバル「何だ…？」

スバル「な、何震えてんだ…？俺はまさか…」

スバル「ぐっ…」

スバル「エミ…リア…」

エミリア「スバル…。ここって…」

エミリア「私さっきまで…。ぁ…、スバル？」

エミリア「どうして、そんなに辛そうな顔しているの？」

スバル「ぅぅ…」

スバル「あぁぁぁ…」 

エミリア「大丈夫…大丈夫よ、スバル。私がここに居るから。ちゃーんと居るから」

ラム「それで？助けるはずのエミリア様にご迷惑を掛けて、何の為に生きてるの？」

エミリア「せっかく助けに来てくれたのに、不安で泣き出しちゃったのはすごーく残念だけど…」 

スバル「エミリアたん、また泣くよ？俺」

エミリア「でも、私はスバルに助けられてばっかりで」

エミリア「だから、こんな風にスバルの弱い所見せてくれてホッとした部分もあるの」

スバル「俺はあんまりエミリアたんに、そういうとこは見せたくないんだけどなぁ」

エミリア「え？どうして？」 

スバル「エミリアたんにはいつでもカッコつけてる俺を見てて欲しいからだよ。俺は本当は弱くて情けなくてどうしようもない奴だなんて、忘れてて欲しいんだ」

エミリア「もう！ちょっと弱いところを見せた位で、私はスバルの事嫌いになったりしません」

ラム「ハッ、その意地っ張りも大泣きした後じゃ説得力がないわね」

スバル「いちいち姉さまはそうやって水を差すぅ～」

オットー「まあまあ。ラムさんの態度は心配の裏返しですよ？」

ラム「…っ」

オットー「ヒィィィ！」

スバル「ぉ…」

ガーフィール「ま、一時はどうなるかと思ったが、無事に戻って安心したぜ『ガフロンの実は風で落ちない』ってのも、馬鹿にはできねぇなぁ！アハハハ！」

スバル「いって！…それだけか？」 

ガーフィール「あん？」

スバル（少なくとも今のガーフィールに敵意はない）

スバル（エミリアは試練に心折られず、ガーフィールも中立の態度のまま…。これまでで一番マシな状態でのスタートだ）

スバル（あとはこの状況で、俺が何を試せて何を持ち帰るか。有効に使わねぇと…）

スバル「ラム、ちょっと話があるんだけど…」

ラム「いやらしい」

スバル「人聞きが悪いし、結論が早い！」

ラム「ふんっ」 

スバル「第一そんな目でお前を見た事ねぇよ」 

ラム「そうね。もっとあやふやな視線だもの」

スバル「…っ」 

ラム「ラムに何を頼みたかったの？」

スバル「ガーフィールの事だ。この後、俺が暗躍するのにアイツの邪魔が入る可能性が高くてな。なんで、お前にアイツを足止めして欲しいんだ」

ラム「嫌な目をするわね。バルス」 

スバル「妙な勘ぐりは止めろ」

ラム「仕方ないわね」 

スバル「悪いな。助かる…」

ラム「貸しは十個でいいわ」 

スバル「多いだろ、それ！」

スバル「はぁはぁ…」

スバル（あの影の中で、多くの意識と混ざり合った）

スバル（おそらく犠牲者たちの記憶だ。ぶつ切りの断片だが、俺の命とは釣り合わない程多くの物を持ち帰る事が出来た。あとはその記憶を確かめる）

スバル「見つけた」

スバル「…！」

スバル「っ！」

スバル「あ…」

スバル「これは…リューズさんなのか？」

リューズ「よもやここへ来て半日でスー坊に暴かれるとは思わなんだ」

スバル「記憶のおかげさ」

スバル「嫉妬の魔女に飲まれた誰か。ここを知ってた誰かの記憶。横の子は昼間の転移で、俺を案内してくれた子…か？」

リューズ「おそらく違うじゃろうな。この娘はここの見張りに立たされた一体じゃ。森でスー坊と会ったのは、別の聖域の目の一部にすぎんよ」

スバル「一先ず話が聞きたい。出来ればその後の協力もお願いしたいけど…」

リューズ「スー坊の言葉には逆らえん。強欲の使徒の言葉には…」

リューズ「それが、リューズ・メイエルの複製体であるワシ等に課せられた契約じゃからな」

スバル「やけに懐かれた」

リューズ「スー坊は、この地が誰の手によって作られた場所か知っておるはずじゃな？」

スバル「確か…強欲の魔女エキドナって事だったよな？」 

リューズ「そう。ここはかの魔女が作り上げ土地。かの魔女の描いた夢を叶える実験場じゃよ」

スバル「一体何を実験してたんだ？」

リューズ「こうしてスー坊の前におるじゃろ？」 

スバル「…？」

リューズ「魔水晶の中に、ワシとそっくりの娘が閉じ込められておったろ？あれこそ本物の…最初のリューズ・メイエル…」

リューズ「それ以外のワシを含めた全てのリューズはその複製体。まがい物じゃ」

リューズ「まがい物として、ワシを見る目が変わるか？」

スバル「…わっかんねぇ。そんな事無いって言いたい気持ちはある。あるけど…」

リューズ「フフフ…、スー坊は優しいのぉ。ワシ等複製体の人間は術式で生み出した疑似的なオドを核としておる。その核がマナを纏って実体化したのが、この体と言うわけじゃな」

スバル「…っ！それって、命を作るって事そのものじゃねぇか！」

スバル「アイツは何の為にそんな実験をしてたんだ？」

 リューズ「中身を注ぐ為に決まっておる。注ぐのは人格・記憶・知識、即ち魂」

リューズ「リューズ・メイエルの肉体に、彼女自体を注いで満たす。体が朽ちかける度に、新しく器を作って、魂を引き継ぎ続ければそれはつまり…」

スバル「ある種の不老不死…」

スバル「そういう事か。アイツがやけに俺に馴れ馴れしかったのは…」

スバル（俺の死に戻りも、ある意味不老不死。アイツは同類を見つけて嬉しかったのか？）

スバル「それで、エキドナの狙いは成功したのか？」

リューズ「いいや、エキドナは引き継がれておらんよ。魔女の目論見は不完全な感じでしか敵わんかった」

スバル「不完全な形？」 

リューズ「強欲の魔女を受け入れるには、リューズ・メイエルの器では不足じゃったんじゃ」 

スバル「そんな事、やる前にわからなかったのかよ」

リューズ「魔女の死後も施設だけは残り、いま尚複製体は増え続けておる。マナで出来た体じゃ。生きるのに資源を必要とせんのが、せめてもの救いじゃがな」

リューズ「ｽﾞｽﾞ…」 

スバル「茶は飲んでるみたいだけど？」

リューズ「これはワシの趣味じゃ。長生きの間に獲得した個性の一種じゃよ」

リューズ「ワシは複製体としては400年前に作られた最初の4体の一人じゃ。増え続ける複製体と、聖域の管理をする為に知識と人格を与えられてな」

スバル「生まれた時から…？」

リューズ「最初は難儀したよ。記憶はないのに役割だけはある。日々を生きる実感を初めて得たのは…。はて？ 生後何年経った頃じゃったやら」

スバル「……」

リューズ「そう切なげな顏をするでない。ワシはワシなりにこの役目を果たす事を意義深く思っておる」

スバル「それで？最初に言ってた強欲の使徒ってのは何なんだ？」

リューズ「簡単に言えば、ワシらリューズ・メイエルの複製体への指揮権を持った存在の事じゃ」

リューズ「スー坊は、墓所で魔女から使徒としての証を授けられておらんか？」 

スバル「証って…」

リューズ「例えば、魔女の髪や爪など体の一部」

スバル「っ！ まさか…ドナ茶！？」

リューズ「ドナ茶？」

スバル「お茶に巧妙に偽装した体液を二回飲まされてて…」 

リューズ「魔女の一部を取り込んだか…」

リューズ「冗談でも何でもなく、それじゃろうな」 

スバル「あの野郎…、本当に何てもん飲ませてくれてんだ」

スバル「…！」

スバル「待てよ…。複製体への指揮権は使徒との証ってなら、ガーフィールも墓所に入って試練を受けたんじゃないか？」

スバル「リューズさん…。俺が強欲の使徒って事は、ガーフィールには黙っておいてくれ。俺たちが通じていることも…」

リューズ「身内と間男に関係があると知れば、ガー坊も黙っておらんじゃろうからな」

スバル「表現に悪意がある上に、俺の業が深すぎる」

スバル「けど、一先ずOKだ。この先も協力してもらう事があると思うけど、そん時はよろしく頼む」

リューズ「逆らえんからな。好きにするとええ。ガー坊除けでも、抱き枕でも」

スバル「いちいち俺を欲求不満っぽい扱いするの止めてくれる！？」

スバル「これまで通り目として頼む」

スバル「ありがとな、リューズさん」

スバル「そういえばオリジナルの家名はメイエルなのに、リューズさんはビルマって家名だよな？あれはどこから？」

リューズ「リューズと名乗る事は、植え付けられた役割じゃ。故にワシらの個性は別の場所に見出す事しかない。趣味・嗜好、それに名前…」

リューズ「なあ、スー坊や」 

スバル「お？」

リューズ「嫌でなければまた同じ質問をワシにしてくれんか？また明日以降に」

スバル「何とか皆を無事に村に帰してあげないとな」

スバル（あんな思いは二度としたくない…）

エミリア「スバル？」 

スバル「あひゃ！？」

エミリア「こんなとこで何してるの？って、そんなはちゃめちゃに驚かれるとすごーくビックリしちゃうじゃない」 

スバル「は、はちゃめちゃって今日びきかねぇなぁ」

エミリア「心配して損しちゃった」

スバル「あ～、心配されるような事してないから。大丈夫だよー」 

スバル「まるで妖精さんみたいだね。エミリアたん」 

エミリア「あ、いけないんだ。そんな風に人のこと悪く言って。私だって怒るんだからね！」 

スバル「褒めたつもりだったんだけど！？」

エミリア「妖精って邪精霊の一種でしょ。褒め言葉なんて騙されません」

スバル「文化の違いに阻まれる口説き文句…」

スバル「にしても、エミリアたんこそ夜更かしして夜歩きなんかしてー。パックがいたら美容に悪い！ってカンカンだぜー？」 

エミリア「それはえっと･･･、言い訳できないかも…。あれから全然寝付けなくって…。それで夜風に当たりに散歩してたの」

スバル「やっぱり試練の不安で…」 

エミリア「そうじゃないの。ううん、やっぱりそうかも…」

エミリア「でも、はっきりとは自分でもわかってなくて、それが見つけたくて歩き回ってた…かな」

エミリア「ホントはここに…パックがいてくれたら…」

スバル「……」

スバル「結局、俺はどこまで行っても代打なんだよな」 

エミリア「え？」

スバル「エミリアは立派だよ。ホントは逃げたいって思っていいはずなんだ。そこに挫けず立ち向かえるのを俺は尊敬してる」 

エミリア「き、急にどうしたの？いきなりそんなの…」

スバル「急なんかじゃないよ。ホントはいつも思ってるんだけど、それをやっと言えただけ」 

エミリア「スバル…」

スバル「どれだけ俺の言葉が力になるかわからねぇけど、俺の気持ちは言葉にするよ。エミリアなら大丈夫だ。きっとやってくれる。俺は君の味方だ」

エミリア「うん、ありがとう。ホントにすごーく勇気が貰えた」

オットー「ナツキさん、戻ったんですか？」

オットー「戻りが遅いので心配しましたよ。うっかり森で迷子になって遭難したのかと」

スバル「お前は過保護な母親かよ」

オットー「せめて男親にして下さいよ」

オットー「ナツキさん。色々大変とは思いますが、何かあったら話は聞きますよ」 

スバル「変な寝言だなー、こいつ。気持ち悪っ」

オットー「それ、心配してくれる人に対する返事ですかねぇっ！」

スバル「大人しく寝ろって…。お前のツッコミが原因で村の人たちが暴発したらやりきれねぇ」 

オットー「あの…僕は冗談で言ってるわけでは…」 

スバル「わかってる。わかってるから」

スバル「だからお前には言えねぇよ…」

スバル「俺一人で行く」

スバル『エミリア、俺はちょっとした野暮用でロズワール邸に戻る。ラムやロズワール、村人たち誰にも内緒の野暮用だ。だから何も心配はいらない。用が済んだらすぐに戻る』

スバル「やり直す前提の世界なのに、こういうのは理屈じゃねぇからな」

スバル「行こう。パトラッシュ」 

パトラッシュ「クァァァ」

スバル（例え消える世界、置き去りにしてしまう世界だとしても、エミリアに悲しい顔はさせたくない）

スバル（目的はロズワール邸の攻略。屋敷で何が起きているかを見極める。それを知らなきゃ対処法もクソもない。事情さえわかればエキドナにだって頼れる）

スバル「何度でも試す。それが俺だけの価値なんだから」

スバル「っ！」

パトラッシュ「クァァ！」

ガーフィール「ハッ、朝っぱらから元気なもんだ」

ガーフィール「本気で度胸の据わった地竜じゃねーか」

スバル「俺とお前の間に誤解があると見た」 

ガーフィール「誤解？んなもんがあっかよ？」

ガーフィール「魔女くせぇテメェは、悪だくみの為に出てくってとこじゃねぇのか～、おい」

スバル「体臭は否定しねぇが、何で今なんだ？」

スバル「昨日は何も言わなかったよな？」

ガーフィール「…」

スバル「都合の悪い事を聞かれた。顔にそう書いてあるぜ？ガーフィール」

ガーフィール「…やめろよ。それ以上、俺様をイラつかせんな」

スバル「ぐっ…」

パトラッシュ「クァァァ！」

ガーフィール「動くんじゃねぇよ、地竜！大事なご主人様が潰れっちまうぞ」

ガーフィール「何笑ってやがる！？」 

スバル「わ、わかりやすい奴だなって…」

ガーフィール「あ！？」

スバル「お前が何に反応し、何に怒るのかが」

スバル「よくわかった…」

ガーフィール「っ！！」

スバル「ゲホ…ゲホ…」

ガーフィール「俺様を試しやがったのか！？」

ガーフィール「狂ってやがる！テメェの命掛け金にして何やってやがんだ！？」

スバル「俺の命だけで足りるなら、結果が釣り合うんだよ」

ガーフィール「はぁ？」 

スバル「出来れば広い心で見逃してくれ」 

ガーフィール「ここでテメェを見逃して、俺様たちに悪さしねぇ保証があんのか！」

スバル「俺はエミリアを裏切らない。聖域も悪いようにはしない。信じろ」

スバル「ガーフィール、お前が何かを隠してるのは知ってる。でも、俺はそれを必ず暴く」

スバル「絶対に」

ガーフィール「黙れよ！」

スバル「俺が諦めない限り、秘密はもう秘密じゃない」

ガーフィール「…なっ」

スバル「俺を止める気なら時間の無駄だ」

ガーフィール「テメェはここをどうしてぇんだ！俺様たちに何を！？」

スバル「俺の目的は言ったはずだ。エミリアを助ける。聖域に危害を加えるつもりはねぇよ。何度も嫌な思いをさせるかもしれないが、皆を救いたい」

ガーフィール「上から目線で何様だ？ここの事も、ババアたちの事も何も知らねぇくせに！」

スバル「知らない事を知っていく。俺がこうするのは、そのためだと思ってるけどな」

ガーフィール「キレイごとばっか並べてるテメェに何が出来る！？」

ガーフィール「痛てぇ思いも、つれえ思いも知らねぇ奴が、わかったような口を利くんじゃねぇ！」

スバル「知ってるよ」

ガーフィール「あ？」

スバル「地獄なら知ってる」

スバル「もう…何度も見てきた…」

ガーフィール「……」

スバル「地獄を知ってるのは俺だけでいい」

スバル「そのために、俺がいるんだ」

フレデリカ「お屋敷を留守にして、一時的に村に身を潜める。それでいいんですのね？」 

スバル「ああ、頼む。無茶言って悪いが、お前だから任せるんだ」

フレデリカ「まぁ、殺し文句ですこと。スバル様はメイド心をくすぐるのがお上手ですわね」

ペトラ「私も！私もそう思います！」

スバル「お守りありがとな！助かった。多分ペトラの意図とはちょっと違った形だけど」

ペトラ「ホントに？私、スバルの役に立てた？」 

スバル「ああ、命拾い…。微妙に性格じゃないけど、そんな感じに助かった」

ペトラ「良かったー！じゃあそのお礼にデート一回！」

スバル「わかった。ペトラの初デートの相手になれるのも光栄だし、気合い入れとく」

ペトラ「約束だからね。それじゃあ私、準備してきます」

スバル（また、必ずこの約束をしような）

フレデリカ「良い子…ですわね」

スバル「ああ…」

スバル「レムとペトラ、それにパトラッシュとお前自身のこと頼んだぜ。俺も出来るだけ早く合流するから」

フレデリカ「ベアトリス様を交え、合流できるのを心待ちにしておりますわ」

ベアトリス「…やっと来たのかしら」

スバル「ここに来た理由は、前とは違うのを持ってきたつもりだ」 

ベアトリス「好きにすればいいのよ。いずれにしろ皮肉な話かしら」

ベアトリス「長い長い契約の終わり。終わりの終わりを終わらせて。ベティは今度こそ解放されるのよ」

ベアトリス「もっとも…」

ベアトリス「その相手がお前になるのは、ベティにとっても皮肉すぎる結末かしら」