【感想】 アニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(はめふら)』 11話 さようならあっちゃん…　演出が良くて泣いた…

カタリナ「んん～…」

母親「全く….」

母親「いつまで寝てるつもりなの？このアホが！」

カタリナ「う、ああ….何？」

母親「何じゃないわよ！何度呼んでも降りてこないで、また学校に遅刻するわよ！」

カタリナ「え？お母さま…？」

母親「お母さま？寝ぼけてないで早く支度をしなさい！」

母親「髪もちゃんととかしていくのよ」

カタリナ「このクセ毛なんとかならないかな…いつもはアンが綺麗に溶かしてくれるんだけど…」

カタリナ「ん！？アンって誰だっけ？」

カタリナ「私、こういう顔だっけな…？」

カタリナ「いけない！！」

兄「ん？」

兄「お前はいつになったら布団を剥がされないでも起きれるようになるんだ？」

カタリナ「お兄ちゃんこそ大学は？」

兄「授業は昼からだ」

母親「はい、お弁当よ」

カタリナ「ありがとう～」

母親「ほら、早くいきなさい！」

カタリナ「うん！いってきま～す！」

母親「ちょっと！！あんたなんでそんなものを！」

母親「せめてくわえていくならパンにして頂戴！！」

お婆ちゃん「いってらっしゃい」

カタリナ「ギリギリセーフ！！」

先生「残念ながらアウトだ」

カタリナ「くぅ～….」

あっちゃん「クラスの子に聞いたよ？遅刻して呼び出されたんだって？」

カタリナ「昨日はちょっと夜更かししちゃったから…朝起きられなくて！」

あっちゃん「また夜遅くまでゲームしてたんでしょ？」

カタリナ「えへへへへ…」

あっちゃん「ちゃんと時間を考えてしなさいよね」

あっちゃん「それでフォーチュンラバーはどこまで進んだの？？」

カタリナ「俺様王子のアランを攻略できそう！」

カタリナ「でも、普通に楽しくしゃべれるしそれほど俺様って感じじゃないのよね…」

カタリナ「基本的に優しいし！」

あっちゃん「優しい…？」

カタリナ「あ、あれ？私何言ってるんだろう…？」

カタリナ「ななな、何でもない！朝ごはん抜きだったからお腹減ったよ！」

あっちゃん「じゃあ私の卵焼きもあげる！」

カタリナ「ありがとうあっちゃん様！！いただきま～す！」

カタリナ「ん～！美味しい～！！」

カタリナ「いつもの日常」

カタリナ「かわらない毎日なのに…」

カタリナ「なんでかな、とても懐かしくて」

カタリナ「愛おしい….」

カタリナ「だけど私…何か大切なことを忘れているような」

キース「眠り続けて2日も経つのに、原因すらもわからないなんて！」

アラン「今度の医師は国でトップクラスの知識と技術を持っている！きっと原因を突き止めてくれるはずだ」

メアリ「う…うう…」

アン「皆さん…どうぞ中へ」

キース「どうでしたか？」

医師「正直、全く原因がわかりません、身体をいくら調べても問題はないのです…すぐに目を覚ますかもしれないし」

医師「このまま目を覚まさないかもしれません」

メアリ「そんな….！」

ジオルド「このまま目を覚まさなかったらカタリナはどうなるのですか？」

医師「このままずっと眠り続けるなら、衰弱して命を落とすことになるでしょう」

キース「そんな！！そんなバカなことって！！」

アン「キース様！！」

ジオルド「くっ….！」

ソフィア「うっ…うう….」

ソフィア「カタリナ様….！」

アン「カタリナ様！どうか…どうか！私を置いていかないでください！」

コンコンコン！（ノックの音）

アン「はっ…！」

ジオルド「大丈夫ですか？」

アン「はい、申し訳ございません…片付けてまいります」

ジオルド「わかりました…カタリナは僕が見てます」

アン「お願いします」

ジオルド「はぁ…カタリナ…！」

カタリナ「それにこんなのかすり傷ですから、気になさらないでください！」

ジオルド「僕の前に現れた不思議な少女」

ジオルド「おかしな言動に興味を惹かれて」

ジオルド「君と過ごすうちに灰色でつまらなかった世界が」

ジオルド「鮮やかな色で溢れていた」

ジオルド「それまでは退屈、つまらないという感情しか知らなかった」

ジオルド「嬉しいも楽しいも何も知らなかった僕に、君は全てを教えてくれた…！」

ジオルド「嫉妬も切なさも全て…」

ジオルド「くっ….！」

ジオルド「危険が迫っていると知っていながら、僕はカタリナを守ってやることができなかった…！」

カタリナ「私たちは兄弟になったんだから、姉さんって呼んでいいのよ～！」

キース「昨日のことのように思い出す…」

キース「化け物と罵られ」

キース「暗い部屋で膝を抱え」

キース「ひとりぼっちで生きてきた…」

キース「そんな僕にも向けられた笑顔」

キース「暖かい手…」

キース「姉さんは僕を明るい世界に連れだしてくれた！」

キース「あの時僕は誓った…強くなって姉さんは僕が守ると」

キース「それなのに…肝心な時になぜ僕は姉さんの傍にいなかったんだ…」

メアリ「う…う…うう」

カタリナ「緑の手を持つメアリは特別で素晴らしい存在だわ！」

メアリ「カタリナ様と出会ったあの日を」

メアリ「私はまだしっかりと覚えている」

メアリ「臆病で弱虫で」

メアリ「いつも俯いて逃げてばかりいた…」

メアリ「そんな私を…カタリナ様は特別だと、素晴らしい存在だと言ってくれた」

メアリ「今の私がいるのは、カタリナ様が傍にいてくれたから…」

メアリ「カタリナ様が大好きだと、大切だと言ってくれたから」

メアリ「私は大嫌いだった自分を好きになることができた」

メアリ「これからだってずっとそばにいたい…」

メアリ「私の大好きで大切な人…」

ドン！（アランが木を殴る音）

カタリナ「アラン様にもそれぞれあるでしょうから、向き不向きがあって当然ということです」

アラン「ずっと双子の兄と比べられ」

アラン「すっかりやさぐれていた俺にそういった」

アラン「決して勝負に手を抜かず、真剣に向き合ってくれた」

アラン「あいつと出会って、俺はずっと肩にかかっていた余計な力を抜くことができた」

アラン「いつも真っ直ぐで嘘のないあいつの傍はとても居心地がよかった」

アラン「だから、当たり前のように傍に居続けた」

アラン「怖い…あいつを失うのが…！」

アラン「俺はなんて鈍いんだ！今となって初めて自分の気持ちに気が付くなんて」

ニコル「ご両親はあんなに素敵で、妹さんはあんなに可愛くて、ニコルさんは本当に幸せものですね！」

ニコル「大切な家族の存在を不幸だと決めつけ」

アラン「同情してくる人々…」

アラン「俺は幸せだ、いくらいっても分かって貰えなかった」

ニコル「人に理解されることなんてない」

ニコル「もういいとあきらめていたが…」

ニコル「カタリナだけは分かってくれた」

ニコル「悔しさで溢れていた胸の中を暖かさで包んでくれた」

ニコル「あの日から、カタリナは俺の特別な人になった」

ニコル「幼馴染でもある第三王子の婚約者…」

ニコル「どんなに思っても一緒に居られないのは分かっている…それでも許される限り傍にいたいと思っていた」

ニコル「どこへも行くな…カタリナ！」

カタリナ「私はソフィア様の絹のような白い髪も、ルビーのような赤いキラキラした瞳もとっても綺麗だと思います！」

ソフィア「気味が悪い…呪われてるといわれ続けた私の容姿」

ソフィア「カタリナ様は綺麗だと…」

ソフィア「友達になろうと言ってくれた！」

ソフィア「産まれて初めての友達…」

ソフィア「優しい笑顔！」

ソフィア「私の世界は大きく変わった」

ソフィア「ずっと籠ってた部屋から飛び出し明るい太陽の元へ」

ソフィア「本の中にしかないと思っていた、夢のような幸せな日々を私は手に入れた」

ソフィア「それなのに…」

ソフィア「カタリナ様を失いたくない！そんなの絶対耐えられない！」

あっちゃん「そうよ！！また失うなんて絶対に嫌！」

ソフィア「….！？」

ソフィア「はっ…？え？」

ソフィア「誰….？」

あっちゃん「折角また出会えたのに、もう失うのは嫌！」

ソフィア「この声….！」

あっちゃん「今度こそあの子を助けてみせる！」

あっちゃん「だからこんなところでめそめそしてないで、私をあの子のところへ連れていって！」

メアリ「うっ…うう…」

メアリ「私はカタリナ様の親友、メアリ・ハント！」

メアリ「そこらへんの軟弱な令嬢とは違うのよ！」

キース「こんなところで何をしているんだ僕は」

キース「姉さんを失うわけにはいかない！」

アラン「俺はあいつに救われた…今度は俺が！」

ニコル「….！」

ジオルド「お？」

ソフィア「はぁ….はぁ…はぁ」

アン「ソフィア様？」

ソフィア「傍にいたいんです！カタリナ様が目覚めるまで！」

キース「僕も傍にいます！」

メアリ「私もカタリナ様から離れませんわ！」

アラン「俺も…カタリナが目覚めるまで声をかけ続ける」

ニコル「….」

ジオルド「皆さん….」

ソフィア「どうかお願いします…」

あっちゃん「任せて！カタリナを連れ戻してくるから、あなたたちはここでカタリナを呼び続けて！」

カタリナ「はぁ…はぁ…」

カタリナ「あっちゃん！お待たせ！」

あっちゃん「….うん！」

カタリナ「今は腹黒ドS王子を攻略中なんだ！でも中々先に進めなくて！」

あっちゃん「そうなんだ！」

あっちゃん「ねえ、学校はどう？楽しい？」

カタリナ「え？うん！いきなりなんでそんなことを…」

(一瞬ソフィアの面影が写る)

カタリナ「え！？」

あっちゃん「私はとっても楽しいよ」

あっちゃん「あなたに会えてまたこうやって過ごすことができて…」

あっちゃん「でもね…もうあなたの世界はここじゃないでしょ？」

カタリナ「あっちゃん…」

あっちゃん「あなたの世界はもう別にあるでしょ？」

あっちゃん「そこにはあなたを待っている人達がたくさんいる」

あっちゃん「聞いて、みんながあなたを呼んでるから」

カタリナ「え？」

ジオルド「カタリナ…カタリナ！起きて下さい、もう君のいない人生は考えられないのです」

キース「起きてよ姉さん！ずっと一緒にいてくれるって約束しただろ？」

メアリ「カタリナ様！あなたがいないと私頑張れないのです！」

アラン「いつまで寝てるつもりだ！このアホ令嬢！」

ニコル「目を覚ませ…カタリナ！」

アン「目を開けてください！カタリナ様！」

ソフィア「起きてください！カタリナ様！」

カタリナ「….！！」

カタリナ「なんで忘れてしまっていたんだろう」

カタリナ「少し口うるさいけど優しい家族、オタクな親友大好きな乙女ゲーム…この世界はとても居心地が良い」

カタリナ「だけど！」

カタリナ「私戻らないと！大切な人たちが待ってる世界へ！」

カタリナ「そうだあっちゃん！あっちゃんならマリアの居場所を知ってるんじゃない？」

あっちゃん「マリアは学園内にいるわ！学園内の倉庫に隠し部屋があるのよ」

カタリナ「あとね…会長はなんで…」

カタリナ「うわあ！？」

あっちゃん「あなたならきっと大丈夫よ！みんなを救ったように彼も救ってあげて！」

あっちゃん「彼の本当の名は…」

カタリナ「あっちゃん！！」

カタリナ（きっとこれでもうあっちゃんとはお別れだ…）

カタリナ「中学からずっと一緒の親友…いっぱいいっぱい助けてもらったのに！」

カタリナ「突然の事故でさよならも、ありがとうも言えなかった！」

カタリナ「あっちゃん！あっちゃん！久しぶりに会えて嬉しかったよさようなら！今まで本当にありがとう！」

あっちゃん「私もとても嬉しかった、今度はソフィアとしてずっとそばにいるから…」

あっちゃん「さようなら、ありがとう私の大切な親友！」

ソフィア「う…うう…」

カタリナ「泣かないでソフィア」

カタリナ「ふふ….おはよ」

ソフィア「おかえりなさい…カタリナ様！」

メアリ「カタリナ様ー！！！」

メアリ「とても、とても心配したのですよ…」

カタリナ「私の世界はここだ大切な人たちを守りたい！バッドエンドには絶対させない！」

カタリナ「私マリアを助けに行くわ！」

ジオルド「カタリナ…マリアの居場所は未だにわからないのです」

カタリナ「マリアは学園にいるの！倉庫の隠し部屋にいるの！」

キース「どういうこと姉さん！？」

アラン「どうしてお前が居場所を知っている？」

カタリナ「あ…えっと…」

カタリナ「夢のお告げよ！」

全員「はぁ？」

カタリナ「私に眠り続ける魔法をかけたのは会長よ」

カタリナ「マリアを攫ったのも！」

ジオルド「シリウス・ディーク！？彼が？」

ニコル「なぜシリウスが….」

カタリナ「会長はマリアのところにいるわ！マリアは無事よ！」

アラン「それも夢のお告げか？」

カタリナ「いえ….」

カタリナ「私の勘よ！！」

全員「はぁ…..」

メアリ「会長が人を操る能力を持っていたなんて…」

ソフィア「お優しい方だと思っていたのにどうして…」

カタリナ「私もそれがよくわからないのよ…」

ニコル「あれだ…ディーク家が建てた倉庫だが、今はほとんど使われていないはずだ」

キース「本当にあった！」

カタリナ「マリア！！」

マリア「カタリナ様！皆さんも！！」

カタリナ「遅くなってごめんなさい…マリア」

マリア「私こそ皆さんにご迷惑をかけてしまい申し訳ございません」

カタリナ「いいえ、私のために動いてくれてたのでしょ」

カタリナ「ありがとう…マリア！」

カタリナ「ねえ、会長はまだここにいる！？」

カタリナ「はい….カタリナ様は会長がしたことをご存知なのですか？」

カタリナ「大体は…でも、分からないことが多いの、だからもう1度ちゃんと話がしたいのよ！」

カタリナ「会長の淹れてくれるお茶は優しい味がしますね！」

？？「あなたの淹れてくれるお茶は、とても優しい味がするわ」

シリウス「くっ….！」

？？（人の気配だ！こんなところで死ぬわけにはいかない！）

シリウス「もう終わりだ！破滅する時が来たんだ！」

？？「まだ…まだ復讐を果たしていない！」

？？「母さんの最後の言葉を忘れたのか！」

シリウス「母さん！母さん！」

？？「どうか…仇をとって…」

シリウス「くっ！！」

？？「全員死滅しろ…闇の魔法を使え！」

シリウス「嫌だ！！そんなことをしたら！」

シリウス「うう！！」

カタリナ「大丈夫？マリア…？」

マリア「ええ…凄い力を感じます」

ジオルド「はっ！！」

ジオルド「シリウス・デューク！！」

シリウス「お前…！」

シリウス「どうしてここにいる！！」