【感想】 アニメ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(はめふら)』 10話 断罪イベント発生で大ピンチ！ 話が一気に動いてドキドキハラハラする展開 見たいお話が見れて大変満足できた回だった

悪役令嬢「私たちは今日この場で、あなたの悪事の数々を」

悪役令嬢「公のものにするわ！」

カタリナ「私の悪事…」

カタリナ「ってなんだぁ？」

カタリナ「蛇のおもちゃを投げてること？」

カタリナ「学園内で畑を作ってることがばれた？他には、えっと…」

悪役令嬢「あなたは公爵家の令嬢であり、ジオルド様の婚約者であるというその権力を振りかざし身分の低いもの達をしいたげてきた！」

悪役令嬢「そしてジオルド様たちと、その厚意にしている光の魔術者マリア・キャンベルに嫉妬し犯罪まがいな嫌がらせを繰り返している！」

カタリナ「あれ…これってどこかでみたことが…」

カタリナ「あ！思い出した！これってゲームの中で何度か目にした、カタリナ・クラエスの断罪イベント！」

カタリナ「こんな風に多くの生徒たちの前で罪を公にされたカタリナは、破滅へといざなわれる…」

カタリナ「まさか、突然始まるなんて！」

カタリナ「あ、いや…カタリナを断罪するのは攻略対象たちだったはず？」

カタリナ「ジオルドルートならジオルドが、キースルートならキースがマリアを守るように立ちはだかるはずだけど」

カタリナ「あれぇ…？」

悪役令嬢「とぼけても無駄よ！」

悪役令嬢「こちらにはちゃんと証拠がそろっているわ！」

悪役令嬢「カタリナ・クラエスが行った、マリア・キャンベルに対する数々の嫌がらせについてその証拠を記されています」

悪役令嬢「私はこの目で何度も嫌がらせの現場を目撃しました！」

ジオルド「これは一体何事ですか？」

悪役令嬢「ジオルド様！」

悪役令嬢「これをご覧ください！！」

カタリナ「うう…これこそゲームのカタリナの断罪イベントそのものの光景！」

カタリナ「遂に来てしまった私の破滅フラグ！！」

真面目カタリナ「ゲームのシナリオでは、この後マリアがカタリナを糾弾します！」

マリア「この話は事実です！」

弱気カタリナ「このままいけばカタリナは身一つで国外追放です」

議長カタリナ「あるいは攻略対象に殺されるか」

強気カタリナ「ポケットに蛇のおもちゃ入れてきた！？」

ハッピーカタリナ「国外追放になったら愛用のクワは持っていけるかなぁ？」

悪役令嬢「さあ、マリア・キャンベル！」

悪役令嬢「今こそカタリナ・クラエスの罪を告発するのよ！」

マリア「この話は…」

マリア「全くのでたらめです！」

カタリナ「おぉ～…」

悪役令嬢「え？」

マリア「私の大切な方を侮辱しないでください！」

悪役令嬢「な、何を言ってるの？私たちはあなたのために…」

悪役令嬢「そうよ…ちゃんと証拠もあるし！」

悪役令嬢「私たちは貴方の味方よ？」

悪役令嬢「ねえ？ジオルド様！」

ジオルド「こんな状況証拠だけを持ってきてちゃんとした証拠とは…笑ってしまいますね！」

キース「そもそも、ここに書かれた緻密な嫌がらせなんて、単純な姉さんにできるわけないよ」

キース「君たち、本当に姉さんがこんな嫌がらせをしてるところを見たの？」

メアリ「本当ですわ！カタリナ様がこのようなことをなさるはずがありません！カタリナ様はとても単純な方です！」

アラン「全くその通りだ！このバカはそんな手の込んだ嫌がらせはできない！バカだからやるとしたら真っ向勝負しかできんのだ！」

ソフィア「そうですわ！カタリナ様にそんな器用さはありません！」

ニコル「その通りだ」

カタリナ「なんだろう…おそらく皆庇ってくれてるんだけど、貶されてる気もする」

他の学生「そうよ！カタリナ様がそんなことするはずないわ！」

マリア「確かに私は、ここに書かれているような嫌がらせを受けたことがあります」

マリア「でもそれをしたのはカタリナ様ではありません、カタリナ様は何度も私をかばってくださいました」

マリア「その嫌がらせをしてきた人たちを、私はちゃんと覚えています！」

マリア「何でしたら、今ここでどなたか申し上げてもいいのですが」

カタリナ「あぁ…..」

マリア「はっ…！あれは！？」

メアリ「カタリナ様、大丈夫ですか？」

カタリナ「ああ、うん、あの…みんなありがとう！」

ジオルド「あ、いえ、むしろ直ぐに助けに来られなくてすいませんでした」

キース「遅くなってごめんね…姉さん」

カタリナ「はぁ…ふう、やっと気が抜け…」

グゥゥゥゥ～（カタリナのお腹の音）

ジオルド「まさかあの令嬢たちがこんなことをするなんて」

キース「確かにあの方たちは、姉さんを目の敵にしてましたけど、ここまでのことをする行動力があるとは思わなかったです」

アラン「こんなのでも一応公爵家の令嬢だ、侮辱したとなれば彼女たちの立場も危うくなる」

メアリ「ええ、それにこの証拠とかいう一覧も、とてもあの方たちが用意したものとは…」

ソフィア「偽造とはいえ、とてもしっかりとした証拠書類ですわ」

ニコル「俺たちが全員、生徒会の用で呼び出されていたことを抜かし」

メアリ「まるで私たちがいないときを狙っていたかのようですわ」

マリア「う～ん…」

カタリナ「いや～良かった良かった！乗り切ったぞ断罪イベント！回避したぞ破滅フラグ！」

カタリナ「ゲームのストーリーは2年生の卒業式まであるからまだまだ安心はできないけど…それでも最大のピンチをみんなのおかげで乗り切れた！」

カタリナ「本当によかったわ！」

カタリナ「はぁ…今日のお昼もおいしかった！」

アラン「あんなことがあった後なのに、良くあれだけ食べたな」

メアリ「そんなところも素敵ですわ！」

カタリナ「ありがとう！」

マリア「ん？」

マリア「は…！」

マリア「あの！」

カタリナ「ん？」

マリア「すみません、皆さん先に戻っておいて下さい！」

マリア「私少しだけ行っておきたいところがあるので！」

カタリナ「どこにいくの？一緒に行こうか？あんな騒ぎの後だし」

マリア「いいえ、大した用事じゃないので1人で大丈夫です、皆さんはお先にどうぞ」

カタリナ「じゃあ先に行ってるわね！」

マリア「はい！」

カタリナ「この時、マリアと一緒に行かなかったことを後に私は深く後悔することになる」

カタリナ「この昼休みの別れを最後に…」

カタリナ「マリアは姿を消してしまったのだ」

カタリナ「なんであの時一緒に行かなかったの！」

シリウス「これを飲んで身体を温めて..酷い顔色だよ」

カタリナ「会長…ありがとうございます」

カタリナ「いつもと同じ優しい味…」

シリウス「マリアさんはきっと大丈夫だよ！」

カタリナ「はい…」

カタリナ「会長…会長だってマリアと親しくしていたのだもの」

カタリナ「こんなことになって辛くないはずないのに…」

カタリナ「そうだ！私だけが辛いんじゃない！後悔して落ち込んでばかりいられない…」

カタリナ「よし！絶対にマリアを見つけ出す！どうか無事で待っていて！マリア！」

カタリナ「しかし、マリアの行方は一向に掴めず」

カタリナ「手がかりすら見つけられなかった」

カタリナ「はぁ…今日で3日目か…」

アン「カタリナ様！ジオルド様がお見えです」

カタリナ「こんな時間に…？」

カタリナ「マリアに何かあったのですか？」

ジオルド「いえ…マリアさんの情報は掴めていませんすいません…でもどうしてもお伝えしたい情報がありまして、こんな時間にすいません」

カタリナ「情報…？」

ジオルド「まずは先日あの令嬢たちが証拠として出した資料を見て下さい」

ジオルド「調べてみたらとても奇妙なことがわかりました、資料を作ったのはあの令嬢たちではなく別の誰かが作ったものだったのです」

カタリナ「え？」

ジオルド「更に奇妙なことに令嬢たちはあの書類を誰にどこで手に入れたのか全く覚えてなかったのです」

カタリナ「覚えてない…？」

ジオルド「はじめは彼女達が嘘をついていると思い色々確認したのですが、どうも本当に覚えていないようなのです」

カタリナ「どういうことでしょう？みんなで記憶喪失になってしまったとか？」

ジオルド「それだけでなく、彼女たちはあの日なぜあんなことをしようと思ったのか覚えてないようです」

ジオルド「彼女たちは君を疎ましく思っていたそれは事実でした、でもだからといってあんな風に公の場で害をなすことなど考えもしなかったそうです」

悪役令嬢「なぜか急に忌々しいカタリナ・クラエスをひどい目にあわせてやろうという気持ちで一杯になってしまったのです」

悪役令嬢「でもあの後食堂からでたらそんな気持ちは全くなくなってしまって」

悪役令嬢「むしろ、なんでこんな事をしてしまったのだとみんなで頭を抱えて…」

悪役令嬢「本当に、本当に申し訳ございませんでした」

カタリナ「奇妙な話ね…まるで何者かに操られていたみたい」

ジオルド「本当に操られていたのかもしれない」

ジオルド「あの時、彼女たちの様子はどうも妙でしたから」

カタリナ「でも、人を操るのって一体どうやって？」

ジオルド「闇の魔力を持っていれば可能です」

カタリナ「闇の魔力！？」

ジオルド「闇の魔力は第6の魔力です、非常に危険なものとして禁じられ隠されてきたのです」

ジオルド「その存在は国でも一部のものしか知りません」

カタリナ「そんな危険な魔力があるんですか！」

ジオルド「闇の魔力は人の心を操る…」

ジオルド「しかも、操られた方はそれを覚えていないのです」

カタリナ「なんて恐ろしい魔法…」

ジオルド「ええ、妬みや憎しみの心を増長され行動を起こさせるのです」

カタリナ「妬みや憎しみ…」

ジオルド「ええ、ですからそういった感情を持たないあなたは操ることができない、ですから令嬢達に魔法をかけ心を操った」

ジオルド「つまり、あなたを狙っているのかもしれないのです」

カタリナ「私を！？どうして？」

ジオルド「わかりません…犯人の目星もついていませんし」

ジオルド「とにかく十分に気を付けて行動してください！くれぐれも無暗に1人で行動しないように」

カタリナ「はい…」

カタリナ「ん？狙われてるのは私..」

カタリナ「じゃあなぜマリアがいなくなったのですか？マリアは無関係じゃないですか！」

ジオルド「ええ、でも彼女は光の魔力を持っています、闇の魔力は知覚できませんが光の魔力保持者だけは知覚できると言われているのです」

カタリナ「ということは…」

ジオルド「マリアさんはあの事件の時に何かに気が付き、犯人に近づいて接触してしまったこれが僕の推測です」

カタリナ「そんな…」

カタリナ「闇の魔力…そんなものを持って産まれてしまう人がいるなんて」

ジオルド「いえ、闇の魔力は生まれながら持っているものではなく、後天的に手に入れるものなのです」

カタリナ「後天的に？一体どうやって？」

ジオルド「ある儀式が必要なのです」

カタリナ「儀式….」

ジオルド「儀式において人間の命を差し出すことで手に入れることができます」

ジオルド「つまり…誰かの命と引き換えにその力を得ているのです！」

カタリナ「はっ…！」

カタリナ「ここは…？」

カタリナ「ふえええ！？」

カタリナ「ふえええ！？」

カタリナ「みんな！？どうしたの！起きて、起きてよ！」

カタリナ「なんで…どうして」

カタリナ「こんな結末を迎えるなら私1人で破滅した方がどんなによかったか」

カタリナ「どうしてえええええ！」

カタリナ「夢…寝る前に闇の魔力の話を聞いたからかな？」

ジオルド「誰かの命と引き換えにその力を得ているのです」

カタリナ「あんな未来があるわけがない、ゲームの世界で命の危険があったのは悪役令嬢カタリナ・クラエスだけだったはず」

カタリナ「どんなルートを通ってもあんな未来は絶対ありえない！」

カタリナ「そして私は、その危険を乗り越えるために準備を重ねてきた…大丈夫！大丈夫よ！」

キース「姉さん！なんだか顔色が…」

メアリ「おはようございますカタリナ様」

カタリナ「おはよ～…」

キース「ああ！！姉さん！」

カタリナ「ふう…よく寝た」

カタリナ（昨日はあの後よく眠れなかったのよね）

カタリナ「先生！もう大丈夫です！ありがとうございました」

先生「それは良かった！教室に戻りますか？」

カタリナ「はい！」

カタリナ「ジオルドからくれぐれも1人で行動するなって言われたけど、誰もいないしちょっとの距離なら問題ないわよね！」

カタリナ「ん？」

カタリナ「ここでマリアと仲良くなったのよね」

カタリナ「マリア…」

カタリナ「今一体どこにいるのかな？怖い思いしてないかな？お腹空いてないかな？」

シリウス「あれ？カタリナさん？」

シリウス「こんなところでどうしたの？」

カタリナ「会長！ちょっと具合が悪くて医務室で休んでいたんです、これから教室に戻ろうと思って」

シリウス「そっか、でもマリアさんもまだ見つかっていなくて、1人でいるのは危ないよ僕と一緒にもどろう」

カタリナ「ありがとうございます」

カタリナ「あれ？会長はどうしてここにいるんだろう？今は授業中なのに…」

カタリナ「真っ赤な髪と灰色の瞳がキラキラして綺麗…」

あっちゃん「すっごく大変なルートがあってね！」

あっちゃん「隠しキャラを攻略するんだけど、それは闇の魔力を持ってる危険人物なんだよね」

カタリナ「ええ～！？」

あっちゃん「攻略に失敗すると主人公とその友人、みんな彼に殺されちゃうっていう酷いバッドエンドなんだよ」

カタリナ「そんな？」

あっちゃん「因みにその隠しキャラは真赤な髪に灰色の瞳！」

カタリナ「ああ！あっちゃんそれ以上はやめて！ネタバレ禁止！」

カタリナ「そうだ！私はあっちゃんからゲームの隠しキャラの存在と、そのエンディングを聞かされていた！」

カタリナ「なんでこんな大事なことを今まで忘れてたの…私は馬鹿だ…」

カタリナ「生徒会長シリウス・ディーク、彼こそゲームの隠しキャラだったんだ！」

カタリナ「この人が私の大切な人たちの命を奪うなんてとても信じられない…」

カタリナ「でも、前世の記憶が確かなら彼は闇の魔力を持っている！」

カタリナ「人の命を捧げている恐ろしい力…」

シリウス「カタリナさん？どうしたの？」

カタリナ「本当に…本当にこの人なの？」

カタリナ「会長は闇の魔力を持っているのですか？それでマリアに何かしたのですか？」

シリウス「闇の魔力？」

カタリナ「しまった！ついポロっと…！」

シリウス「ってなんだい？」

カタリナ「そうだよね知らないよね？私もジオルドから聞くまで知らなかったし、ゲームの設定と現実は違うのかな？」

カタリナ「友人たちもゲームの中のキャラクターと違うところがたくさんある！会長だって違う可能性が高い！」

カタリナ「こんなに優しい会長が犯人なんて有り得ないよね」

シリウス「ふぅ…」

カタリナ「会長？」

シリウス「優しいか…君はいつも僕のことをそう言うね」

カタリナ「え？だって本当に！」

シリウス「そんなの演技だよ…優しく穏やかなフリをしていれば過ごしやすいからね」

シリウス「馬鹿な君たちはまんまと騙されていたみたいだけど？」

カタリナ「え！？」

シリウス「マリア・キャンベルを攫ったのも僕さ！あの子は知らなくていいことを知ってしまった」

マリア「会長…それは何ですか？」

シリウス「マリアさん、どうしたの？」

マリア「会長の周りには、カタリナ様を軽断していた方たちと同じ」

マリア「黒い霧のようなものが漂っています！」

シリウス「気づかれた…！？」

シリウス「ははは、さすが光の魔力保持者だね」

シリウス「そうだよ今回の件は僕が仕組んだんだ、あの忌々しい女を消すためにね」

シリウス「でも、そんなことは君が知らなくていいことだから」

シリウス「全て…忘れるんだ…」

マリア「離してください！」

シリウス「闇の魔法が効かない！？」

マリア「カタリナ様に危害を加えたら私が許しません！会長なぜカタリナ様を！」

シリウス「カタリナ・クラエス！僕は君が大嫌いだ！寂しい彼らに声をかけて救ってやってるつもりの偽善者が！お前を見てるとイライラして仕方がない！」

シリウス「いい加減どこかに消えてくれ！」

カタリナ「何を言っているのかよくわからない…えっと、彼は私のことを嫌っていて」

カタリナ「マリアを攫った張本人で、これから私のことを大切な人達の命を奪ってしまうかもしれない人」

カタリナ「なのに…」

カタリナ「大丈夫ですか？」

カタリナ「冷たい…！」

カタリナ「苦しそうで、辛そうで今にも泣きだしそう…！」

シリウス「いい加減にしろ！僕にかまうな！もう僕の前から消えてくれ！」

カタリナ「あれ…目の前が真っ暗…」

シリウス「そのまま眠り続けろ…その命が尽きるまで…」