【感想】アニメ『86 エイティシックス』 9話 悲しい展開すぎる……

ライデン「こりゃまた…この辺のレギオン、総出でお出迎えですってか…？」

シン「…っ！」

レイ『シン～～～～～～～～～～～～～～～～～～…ッ！！』

セオ・アンジュ「…っ！！」

ライデン「シン、この声は…！」

シン「先に行け」

ライデン「な…」

シン「森の奥まで入ってしまえば、早々見つからない。やり過ごして先に進む」

ライデン「おい…」

レイ『シン～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～…っ！！！！』

シン「その間の指揮は任せる」

ライデン「おい、お前は…」

シン「倒してから行く。片付けないと進めないし、進む気も無い」

シン「それに、逃がしてくれる気も無さそうだ」

レイ『シン～～～～～～～～～～～～～…ッ！！』

ライデン「一緒に戦えって言ってくれればよ……。ざけんな、誰が聞くか！」

ライデン「仕方ねぇから、他は支えてやる。とっとと片付けろ！」

シン「フッ、馬鹿だな…」

ライデン「お互い様だ」

ライデン「死ぬなよ…」

レイ『シン～～～～～～～～～～…ッ！』

シン「見つけたよ。兄さん」

＜OP＞

レイ『フフ…』

アンジュ「おかしいわ！私たちをシン君から引き離そうとしてる」

セオ「これレギオンの戦い方じゃないよね？」

ライデン「あの羊飼いの指示だ…。やっと兄弟水入らずだからな…」

シン「っ！」

シン「どう撃っても弾かれるのか…」

レイ『助けて…』

レイ『助けて…助け…』

シン「！」

シン「殺すのなら自分の手で…。そういう事か…」

シン「フッ…。俺もだよ、兄さん」

セオ「くっ、リロード！！援護頼む！！」

クレナ「アタシたちどんだけ弾使ったの！？」

ライデン「いちいち数えてられっか！」

アンジュ「大丈夫、向こうの数をもう少し減らせれば…」

アンジュ「っ！！」

アンジュ「撤退する気はないみたいね…」

ライデン「上等じゃねぇか…。やってやろうぜ」

ライデン「くっ…！」

レーナ『シュガ中尉、左目を借りますよ』

ライデン「え…」

レーナ『来た…』

レーナ『着弾します。備えて！』

３人「…っ！？」

ライデン「アンタか…、ミリーゼ少佐」

レーナ『ええ、私です。遅くなってすみません、戦隊各員』

ライデン「本物のバカかっ！」

ライデン「アンタ、一体何やってんだ！視覚の共有なんて…！」

レーナ『着弾を確認しただけです。ああ…視覚共有の時、気が散ると思うので、左目は閉じるのでご心配なく』

ライデン「そいつはハンドラーが失明するからやらねぇって知らねぇのか！？それにこれ迎撃砲だろ！？許可なんて下りてねぇだろうが！！」

レーナ『だから何ですかっ！？』

レーナ『失明なんていつかの話。迎撃砲の無断使用も命令違反も死ぬわけではあるまいし』

レーナ『どうせ共和国も道理なんて弁えてないんです』

レーナ『私だけ道理に従ってやるいわれなんかありませんし、とっととこうしていれば良かったんです』

ライデン「アンタ…ホント馬鹿だな」

レーナ『別に貴方たちの為じゃありません。この数が前線を突破してくれば、共和国が危うい。私が死にたくないから戦ってるだけです』

ライデン「くくく…、ハハハハハハ！！」

レーナ『増援は私が押さえます。今、交戦中の敵は自力で何とかして下さい』

ライデン「ああ、任せろ。俺たちにとっちゃいつもの事だ」

レーナ『ノウゼン大尉は…』

ライデン「…」

ライデン「兄貴と殺し合ってる」

ライデン「あれがシンの目的だ」

ライデン「こっちの声はもう聞こえてねぇ…」

シン「なっ！？」

シン「ぐっ！！」

レーナ『敵部隊、撤退を開始しました！』

ライデン「よし！」

セオ「やった…」

クレナ「ぁ…」

レーナ『ノウゼン大尉！？』

クレナ「シン…？」

レーナ『ノウゼン大尉、返事をして下さい！』

クレナ「シン！！」

ライデン「シン！！起きろこの馬鹿！！」

アンジュ「何あれ…」

ライデン「くそ、させるかよ！」

セオ「でもどうやってさ！」

レーナ『ククミラ少尉、敵機の位置を出来るだけ正確に観測してこちらに送って下さい』

クレナ「はあ？」

レーナ『終末誘導は任せます。照準波を当ててくれればいいですから』

クレナ「ちょっとそれって…！」

セオ「砲撃する気！？」

アンジュ「あの近さじゃシン君を巻き込む」

クレナ「…っ！」

レーナ『考えがあります。私も…大尉を死なせなくない』

レイ『随分手加減したのに、あんなに脆いとは…。怪我をさせてしまったかもしれないが、それを含めて後で全部謝ろう』

レイ『ようやくだ。ようやく取り戻せる。一緒に居られる…』

レイ『また絵本を読んであげるよ』

レイ『だから、まずはその人間の体を…』

レイ『捨てさせてやる』

レイ『半死どもが…。無駄な事を…』

レイ『な…』

レイ『クズ共が…シンを巻き込む気か！』

セオ「ぐぁっ」

レイ『くっ…』

レイ『シンは俺が守る！！』

レーナ「守りたいのに…」

レイ「ああそうだよ。俺はシンを守らないといけないんだ」

レイ「大切な弟なんだ」

レーナ「守りたいのに、また殺すの？」

レイ「はっ…」

レイ「俺は…俺は…」

レイ『不発…弾…？』

レーナ『全弾命中…！』

セオ「こんなの足止めにしかならないよ。今のうちに何とかしないと…」

レーナ『あっ、ノウゼン大尉の反応が戻ってます！』

ライデン「おい、シン！！起きろこの馬鹿！！！」

全員「シン…！シン…！！シンっ！！！」

レイ「父さんと母さんが死んだのも…！」

レイ「俺がこれから死ぬのも…」

レイ「何もかも全部…お前の罪だ！！」

レイ「シン～～～～～～～～ッ！！！！！」

シン「兄さんは俺を許してない…」

シン「今も責めてる…。だから…」

レーナ『シン！！』

シン「ぐぅぅ…」

レイ『俺は…』

レイ『お前を…！』

シン「ぐぅぅっ！！」

シン「さよなら。兄さん…」

レイ「そうか…」

レイ「もう…俺が手を引いてやらなくても…」

レイ「ごめんな…」

シン「兄さん…？」

シン「はぁ…はぁ…」

レイ『シン…』

レイ『シン～…！』

シン「はぁ…、くっ…」

レイ『シン…』

レイ『シン』

シン『ぅぅ…ぅぅ…』

ライデン「少佐、同調切ってくれ。あんなの人に聞かれたくねぇだろうから」

レーナ「ええ」

レーナ「終わったわ」

アネット「顔を見せるなって言ったでしょ？レーナ」 

レーナ「ええ。聞いたわ、アネット。了承した覚えはないけれど」

レーナ「迎撃砲管制システムへの侵入。それに、視覚の同調設定。スピアヘッド戦隊の為にやってくれるわね？」

アネット「やるわけないでしょ？私には関係ないんだから」 

レーナ「やってもらうわ。どうしても」

レーナ「貴方が見捨てた幼なじみは…」

レーナ「シンと言うのでしょ？」

アネット「っ！？」

アネット「何で…アンタがその名前知ってるの…？」 

レーナ「第１区に住んでいた数少ないエイティシックス…。私たちと同じ年で、歳の離れた兄が居て…」

アネット「え…？」

レーナ「私、よく知ってるの。アネットの幼馴染のこと…。だって、直接話しているんだもの」

アネット「まさか…」

レーナ「ええ、そうよ。私の部隊にいるの。スピアヘッド戦隊 戦隊長 パーソナルネーム アンダーテイカー…」

レーナ「彼がシンよ」

アネット「それをシンが話したの！？ねえ、あの子はまだ生きてるの！？あの子は、まだ…私を恨んでるの…？」

レーナ「聞いてどうするの？関係ないでしょ？」

アネット「関係…」

アネット「関係は…」 

レーナ「そうじゃないなら手伝ってもらうわ。どうするの？」

レーナ「2回見捨てて…3回目も見捨てるの…？」

アネット「…！！」

アネット「悪魔…」

レーナ「ええ、そうよ。ペンローズ技術大尉。私も、貴方も…」

レーナ「シンは無事よ。貴方のおかげで」

アネット「助けたのは、私じゃないから…」

レーナ「ふぅ…」

レーナ「ぁ…」

ライデン『もういいぜ。話しても』

シン『少佐…』

レーナ「ぁ…」

シン『声がすると思ったら、いたんですね？』

レーナ「ええ？」 

全員『ははははは！』

レーナ「いますよ～…」

レーナ「当然でしょ？私は、スピアヘッド戦隊のハンドラーなんですから」 

ライデン『はいはい』 

セオ『そうだねー』

レーナ「戦闘終了、お疲れ様でした。アンダーテイカー、皆さんも」 

シン『お疲れ様です。ハンドラー１』

セオ『それにしてもさー、アンタどうしちゃったわけ？』 

ライデン『ここに来て一気にグレちまったよなー』 

レーナ「グレてって…、そういう訳ではありません。私はただ…」

クレナ『レギオンごと私たちを吹っ飛ばすつもりなのかと思った』 

レーナ「…！？そんなわけないじゃないですか…っ！！」 

セオ『冗談に決まってるじゃん。頭堅いなぁ』 

レーナ「ぅぅ…」

アンジュ『あら？そこが少佐の良い所なんじゃない？』 

ライデン『そうそう。感謝してるぜ～？助かったよ』 

レーナ「もう…皆さん、からかってますね～？」

シン『ありがとうございます。やっと兄さんを弔ってやれました』

レーナ「お兄様を弔うのでしょう！シンっ！！」

レーナ「いえ、偶然何とかなっただけです」 

シン『そうですか』

ライデン『まさか芯菅が不活性の砲弾をアイツにぶつけて、動きを止めるなんて』 

セオ『よくやろうと思ったね？』 

レーナ「全体の半分が不発弾で、それで思いついて」 

ライデン『ははは、なるほどな』

レーナ「次は、もっと上手くやりますから！」 

アンジュ『頑張ってね』 

クレナ『期待してないけどね』

ライデン『さて…』 

シン『ああ』 

レーナ「？」

ライデン『ファイド、コンテナのつなぎ直し終わったか？整備と修理は寝るとこ決めてからだなー。初日にこんな弾薬使っちまったのは痛いな』

セオ『まあそれはいいんじゃないのー？その分、倒したんだし』 

ライデン『だな』

ライデン『そんじゃまあ、行くか！』 

レーナ「え？」

ライデン『それじゃあな、少佐。次の奴らとも、まあまあ上手くやってくれ』 

レーナ「…ぇ」

クレナ『ねぇ、そう言えばここってこのまま行っちゃっていいの？不発弾すごい出てたよね？』 

アンジュ『ん～、地雷原みたいなものだし、このまま進むのはちょっと怖いかも。シン君、迂回路ってすぐ見つかるかしら？』 

シン『レギオン支配域とはいえ、近くに遭遇しそうなレギオンはいない。どこでも選べるけど…。不発弾…？』

セオ『歩きながら話すよ。って、言うかシン…。ホントに回り何も見えてなかったんだね』

レーナ「ま、待って…」

レーナ「待って下さい…」

レーナ「置いて行かないで！」

ライデン『ああ、いいなそれ。そうだな。俺たちは追われるんじゃない。行くんだ』

ライデン『どこまでも…。行ける所まで…』

レーナ「っ！」

クレナ『夜ごはん、どうしよっかー？初日何だし、折角だから豪勢にいきたいよね？』 

セオ『あ～、それはそうなんだけどさ』 

アンジュ『今から狩りに行くのも、流石にちょっと辛いわよねー』

ライデン『それよかとっとと寝たいよなー！今日は疲れたぜー』

レーナ「待って…」

セオ『それじゃ、明日の目的地はあの建物ってことで。時間もあるし、何か賭ける？』 

アンジュ『そうねぇ、明日の夕飯の当番とかどうかしら？』

シン『賭けは構わないけど、俺かクレナがその当番になっても文句は利かないぞ？』 

クレナ『ちょっとぉ～？』 

ライデン『よし止めろ。この料理下手～』

セオ『あれ？何か見えない？建物みたいなの』 

クレナ『ホントだ～』 

ライデン『聖堂かな、ありゃ…』 

シン『駅じゃないか？』

アンジュ『お城かお屋敷だったら素敵よね～。一晩泊まれたらもっといいわ』 

セオ『お城とかも戦区の向こうの方にあるの遠目に見ただけで、入ったことないしね』 

クレナ『宝探ししよ！？』 

ライデン『そうだな。先を急ぐ旅ってわけでもねぇし…』

ライデン『ぉ…』 

セオ『ぁ…』 

クレナ『キレイ…だね…』 

ライデン『一面真っ赤だ…。何の花だ、こいつは…』

クレナ『これ踏んでっちゃっていいのかな？何か悪い気がする』 

セオ『おっ、ちょっと歩いただけで、一気に花びらが散るよ？』

アンジュ『もう散り際だったのね。花吹雪みたいでキレイだけど、少し寂しくもあるわね』 

ライデン『こんだけ足元も目の前も同じ色だと、寧ろ怖いくらいだよな？』

セオ『自由になっていきなり、良いものが見れたよね？』

レーナ「あっ…」

ライデン『ちょうどこの辺りが、共和国の管制範囲ぎりぎり。86区とその外の境ってとこだな』

シン『ああ、ようやくここまで来られた…。とうとうここに行きついた…。86区の俺たちの生きる戦場の外に…』

レーナ「ぅ…ぅぅ…」

シン『少佐。先に行きます』

シン『少佐…』

レーナ「ぅ……ぅ…」

レーナ「あああああああああーーー…！！！」

＜ED＞