【感想】 リゼロ2期 21話(46話) エミリアの成長を感じられて良い ようやく反撃開始で熱い展開の連続だった

スバル「やばい…。屋敷の襲撃を止めたかったのに、返って後に引けない感じにしちまった…」

ガーフィール「へっ、俺様は聞いてて気分良かったぜ？」

オットー「平和的に問題を収める交渉の場でなきゃ、僕も同意したかったんですけんどねー…」

スバル「一刻も早く、屋敷に駆けつけなきゃならねぇ。ならねぇのに…」

オットー「今のままじゃ、戦力不足も良いとこです」

ガーフィール「だったら俺様も行くぜ」

スバル「あ？」

ガーフィール「なんだよ！？」

オットー「わかってるんですか？屋敷に行くって事は、聖域の外に出るって事ですよ？貴方は結界に引っかかるんじゃ…」

ガーフィール「結界ぃ？問題ねぇよ」

スバル「は？」

ガーフィール「俺様は姉貴と一緒で、混血の親父と人間の母さんの間のガキだからな。血が薄くて引っかからねぇよ」

スバル「でも、お前とフレデリカは父親違いって聞いてたぞ！？」

ガーフィール「ああん？あれだ…。母さんが運も男も見る目がねぇ人なんだよ…。それで察しろ！」

スバル「はっ、それ先に言えよぉ！」

ガーフィール「これがありゃ、ただでさえサイッキョウの俺が、よりサイッッキョウにならあぁ！」

スバル「その最強ぶり、存分に発揮してもらうぞ」

ガーフィール「へっ、期待しろや。ラインハルトからは逃げられないってなぁ」

スバル「あいつ、生きてるのに故事成語扱いなってるの？どんだけだよ…」

オットー「こちらも準備出来ました！」

スバル「あとはエルザ達が早まってくれない事を願う…。お前らに頼って、敵にも頼る。これがナツキ・スバル流兵法『逆風林火山』だ！」

ガーフィール「はっ…、カッケェ！！」

スバル「手伝ってくれてありがとよ、バカ２人！」

ガーフィール「あ？」

オットー「素直に礼が言えないんですかね！？バカ１人！」

スバル「って事で、ラム。あとは頼んだぜ」

ラム「いいわ。勝手になさい。ラムもここからは勝手にするから」

ラム「…」

スバル「…！」

スバル「ラム」

スバル「無茶をするなよ」

ラム「それをバルスが言うの？笑わせないで」

スバル「フッ…」

スバル「みんなー！イレギュラーばっかりで悪いんだが…」

婆さん「スバル様、こちらの事はご心配なさらず。お話は内政官様から伺っておりますから」

オットー「あ…？」

村人「早く行ってください。でも、鼻血の後は拭いた方がいいですよ！ペトラががっかりするので。はははは！」

スバル「ありがとよ、みんな！」

スバル「だけど…」

村人「スバル様、もう諦めて私たちに助けられて下さい」

オットー「あの…内政官様って…」

スバル「出発！！」

ラム「そういう訳で、バカ３人は賢い地竜に竜車を引かせて、屋敷に走って行きました」

エミリア「うん、話はわかりました。もう本当に仕方ないんだからー」

ラム「それだけですか？」

エミリア「やっぱりちょっと怒ってるけど、スバルってホントに私の事好きなのかしら？」

ラム「バルスは、エミリア様の事を誰よりも思っていますよ」

エミリア「うん。ありがと」

ラム「エミリア様。こうしてお戻りになられたという事は…」

エミリア「試練の事？ ええ、私自身の過去とは向き合えたけど、まだ２つあるみたい」」

エミリア「だからこの後、また墓所に入らなくちゃいけなくて」

ラム「本当に、お強くなられたんですね…」

ラム「エミリア様、申し訳ありません」

エミリア「急にどうしたの？」

ラム「今、ラムは初めて本心から頭を下げました。これまでラムは、エミリア様がお立ちになるとは信じていませんでした」

ラム「ですが、今こうして立たれています。胸を張り、前を向いて…。頬に涙の後が残っているのは、少しだけ減点ですが」

エミリア「ええ！？やだ、もう…！」

エミリア「それじゃ、ラムは私が泣き虫だから、スバルやオットー君に協力してくれたの？」

ラム「御冗談を。ラムが手を貸したのは、協力する価値があると判断したのは、エミリア様です」

エミリア「そう…なの…？でも、どうして…。ラムは、どうして私を助けようと思ってくれたの？」

ラム「願い事をするのに、自分から誠意を示さないわけにはいかないからです」

ラム「お願いです、エミリア様。どうか我が主、ロズワール様をお救い下さい」

エミリア「ロズワールを…？」

ラム「あの方は、妄執に憑りつかれておいでです。永く永く心を縛り付けた呪いの様な妄執に」

ラム「あるいはそれでも、ラムは良かった。あの方がラムを見ていなくても、ラムの事を道具としか思っていなくても…」

エミリア「ラム…」

ラム「でも、その妄執は既に結末への道を外れました。願いは矛先を見失い、ロズワール様は形だけの文字にすがるばかり」

ラム「どうか、それを砕いて下さい」

エミリア「私は、何をしたらいいの…？」

ラム「王座に、御就きになって下さい」

ラム「エミリア様がルグニカの玉座に座られた時、ロズワール様の願いは果たされます。歩み続けた道の外でも、思いの結実する日は訪れる。そう、ロズワール様にどうか教えて差し上げて下さい。今日を、明日を生きる意味をお与え下さい」

ラム「お願いです。エミリア様」

ラム「あの人を…助けてあげて…」

エミリア「私が王様になる事と、ロズワールが救われるって事。その関係はよくわからない…」

エミリア「ラムの思いもきっと本当の意味じゃ、まだ私はわかってあげられない」

エミリア「でも、ラムが私に何かお願いするなんて、初めての事だもの…。いいわ、ラム。私を信じてくれた貴方に、私は応えてあげたい。きっとそれが、そこから私が始めなくちゃいけないことなんだわ」

ラム「…」

ラム「あ…」

ロズワール「そ～ろそろ…」

ラム「っ！」

ロズワール「私からも祝辞を述べさせて頂いても構いませんか？」

エミリア「そこまでよ？」

ロズワール「こ～れはこれは、随分な歓迎ではありませんか？エミリア様、私はこれでも本気で貴方の事を心配しているのです。同情していると言い換えてもいい」

エミリア「私に同情？」

ロズワール「ええ。貴方には心から同情する。周りの期待に応える以外に愛される術を知らない貴方が、望まぬ過去との相対を余儀なくされる状況を…」

ロズワール「改めて、貴方に祝辞を…。憐れみと同情を重ねてお送りいたします」

ロズワール「よくぞ試練を超えられた。貴方には無理だと私は思っていましたが…」

エミリア「素直にありがとうって言い辛いお祝いね。私じゃダメだと思ってたって言ってたけど、少しは見返せた？」

ロズワール「…」

エミリア「そうよね。たくさん心配かけたと思う」

エミリア「私はずっといじけてばっかりいて、パックにもスバルにも皆にいっぱい迷惑かけてたもの。でも、皆が私を助けてくれたの。てんで駄目な私に、皆が手を貸してくれた。それで私も、へこたれてたりいられないって思えて…」

ロズワール「フフフ…、スバル君と同じことをいいますねぇ。それも彼の受け売りですか？」

ラム「ロズワール様！」

ロズワール「借り物の言葉と用意された立場…。試練に挑む事すら、全てはお膳立てされた上の選択肢…。ただそれをわかっていて尚、スバル君は酷な事を迫る」

エミリア「そんなことない。スバルは私に…」

ロズワール「彼の事だ…。どうせ理屈や道理など説かず、ただただ貴方を知った激励しただけでしょう？」

ロズワール「独りよがりを押し付け、やれば出来ると感情論で貴方を理想に当てはめた。わかります…わかりますとも…」

ロズワール「何せ私と彼とは、同類ですからねぇ～ぇ」

エミリア「スバルとロズワールが同類？どういう意味？」

ロズワール「恋しい女性に対して、理想を押し付けるという事ですよ」

ロズワール「エミリア様を甘やかし、優しく丁重に扱った事でしょう。貴方が普通の少女であるなど、考慮もしてくれなかったでしょう？彼が恋しているのは、自分の中にある理想の貴方だ…」

ロズワール「でしょう？」

エミリア「はぁ…ｽｩｰ…」

エミリア「それだけ？」

エミリア「スバルと一緒だって、そんな風に思う理由はそれだけなの？」

エミリア「貴方が言いたい事がそれだけなら、スバルとロズワールは全然同じじゃないわ」

ロズワール「な…」

エミリア「スバルね…。私の事、面倒な女って言ったもの」

ロズワール「何…？」

エミリア「自分が色々やってるのに、迷惑ばっかかけて何様だって。過ぎた事にいつまでもクヨクヨしてるんじゃないって。お前は口先ばっかりで、見てられないって」

エミリア「全部、スバルの言う通りだった。私は弱虫で、口だけで、足りない所ばっかりで…」

エミリア「スバルは、私をちゃんと見てくれてる。だから、スバルとロズワールは全然同じじゃないわ」

エミリア「やりたいって思った時、変わりたいって願えた時、手を引いてくれる、手伝ってくれる、そう言ってくれる人がいるって、教えてくれたもの」

ロズワール「それは…ただの欺瞞では…？また貴方をていよく立たせるための…」

エミリア「ううん、嘘なんかじゃない。スバルは信じるって言ってくれた気持ちは、嘘にならない」

エミリア「嘘にしない。嘘を願いにする。それが、今の私がやらなきゃいけない事で、したい事だもの」

ロズワール「フッ、貴方もまた変わっていく…」

ロズワール「それが、私には到底受け入れ難い…」

エミリア「ロズワール…？」

ロズワール「決断は尊く、歩もうとする意志は気高い。だからこそ、私は貴方に同情する」

ロズワール「貴方が傷つく事を是とした決断さえも、この終わる世界では既に無意味だ」

エミリア「終わる世界…？」

ロズワール「正確には、終わりに向かう世界でしょうか」

ロズワール「正しい道筋を外れ、謝った行く末に向けてずれた世界だ。既に聖域も王選すらも無意味」

エミリア「ロズワール…？ 何を投げ出そうとしてるの？貴方が、貴方と私が始めた事でしょ？それを途中でなんて、そんな事絶対にダメよ？」

ロズワール「では、貴方は一体どうしたいと？」

エミリア「そんなのわからない。だけど、ダメなものはダメよ！諦めないで！そんなの勝手すぎるじゃない！」

ロズワール「本当にスバル君のような事を仰る…」

ロズワール「貴方の口にする大言壮語も、果たしてどこまで実現可能なのか…」

エミリア「それは、私がこれから証明する。墓所で…。ううん、聖域の外でもよ」

ラム「エミリア様…」

エミリア「行くわね、ラム」

エミリア「貴方のお願いは、絶対に何とかしてみせるから」

ロズワール「始めたのは私と先生だ…。それだけは間違っていますよ…エミリア様…」

ロズワール「思いの外、覚悟が極まっていた様だねぇ～ぇ」

ラム「ロズワール様は、いつからラムとエミリア様の会話を…？」

ロズワール「君が彼女に膝をつくところも見ていたよ。君も役者なものだ」

ロズワール「ガーフィールの件で、君が彼らに協力したことは聞いているよ。無論、良かれと思ってしたことはわかっている」

ラム「ロズワール様は、これからどうされるおつもりなんです？」

ロズワール「依然、私の求むる所は変わらないよ。少し無理をする必要は出来たがね」

ラム「ラムは…」

ロズワール「ここで、エミリア様のお戻りを待つといい」

ロズワール「健気なあの方を出迎える者がいなくては、流石の私も胸が痛むからねぇ～ぇ」

ラム『ラムが賭けに乗ったのは、それが唯一自分の望みを叶える好機と思ったから…』

オットー「どうも、ラムさん。今夜は、風が涼しい良い夜ですね」

ラム「バルスと一緒にいた男ね？」

オットー「ナツキさんが、どうしてもラムさんを敵とは思えないそうで…」

オットー「それが確かなら、僕らはラムさんの…本当の望みのお手伝いが、出来ると思うんですよね」

ラム「口惜しい…」

オットー「え？」

ラム「口惜しいと、そう言ったのよ」

ラム「詳しく聞かせなさい」

オットー「…と考えているんですが、いかがでしょうか？」

ラム「フンッ」

ラム「ラムが協力するなら、条件が３つあるわ」

ラム「まず、ガーフの鼻っ柱をへし折るのには大賛成。ただし、鼻っ柱を潰した後はラムに任せてもらうわよ」

オットー「わかりました」

ラム「それから、エミリア様よ。バルスに何とかさせなさい」

オットー「そこはナツキさんとエミリア様次第ってとこですねー」

オットー「それで…３つ目に凄いのが来そうなんですが…」

ラム「バカね。バルスにラムがどうして賭けに乗る気になったか、黙っておく事よ。ラムの最後の詰めだけは譲れない…」

ロズワール「千里眼を用いれば、ここに辿り着くことも容易だろうね…」

ロズワール「君にはエミリア様を待てと、そう命じたはずだが？」

ラム「ええ。命じられました」

ロズワール「では聞こうか。何の為にここにやってきたのかぁ～な？」

ラム「簡単な事です」

ラム「魔女の妄執より、貴方を奪いに参りました」

ロズワール「妄執ねぇ～ぇ…。君に杖を向けられられるのは数年振りだが、ここでとは残念だ。妄執と言われた事もね」

ラム「口にしてこなかっただけで、ずっと思っていましたよ？当然でしょ」

ロズワール「当然…。まぁ～ぁ、君からすれば長く長く伏した屈辱の日々だ。君の行いは、君なりの忠義の現れと思っていたよ」

ラム「ガーフを叩きのめしたのは、ラムの目的の為とガーフの馬鹿さを矯正する２つの意味がありました」

ラム「ラムなしであの連中はどうするつもりだったのやら…」

ロズワール「結果的に上手く回った感は否めないねぇ～ぇ。最後の一勝負で、スバル君も綱渡りな賭けを選ぶものだよ」

ラム「ですが、間が良い事だけがバルスの取柄ですから。その唯一の取柄に賭けた事は間違いではありませんでした」

ラム「本を、お持ちですね？」

ラム「最後の勝負と銘打った場で、ロズワール様が自ら動かれる局面で、貴方が何より頼りとする叡智の書…。それを手にしていないはずがない」

ロズワール「忘れた事は無かったよ。君と私の間に交わされた、たった一つの制約を…」

ラム「剣を握るものは剣に。魔にすがるものは魔に。炎を委ねるものは炎に…」

ロズワール「そして、鬼に願うものは鬼に。拠り所にしたそれに滅ぼされる…だったね」

ロズワール「その時が来たわけだ…。望みを無くした私を、君に差し出すという制約の履行を…」

ロズワール「抜け殻となった私で良ければ、君の好きにするといい。そう誓ったね？」

ラム「生かすも殺すもラム次第」

ロズワール「君の応報は、ようやく果たされる」

ラム「あ…」

ロズワール「何せ、故郷を滅ぼした一因である男に、したくもない忠誠を誓って過ごさなければならなかったんだ」

ロズワール「角を無くし、肉体を維持出来なくなった君が生きるのに必要だっとはいえ、これほどの苦痛はそうそうあるものじゃない」

ロズワール「君ほど優秀な駒は他にはいない。だからこそ、惜しい…」

ロズワール「君の決断は、ほんの僅かに時期尚早だ。私が、叡智の書を持ち出さざるを得ない機会を作った事は、見事だ。あと一歩、ここで私が成そうとする行いを見過ごすべきだった」

ロズワール「そこだけが惜しい！」

ロズワール「聖域の核となり、友人の為にその身を捧げた尊い少女だ。だが、私の目的は彼女にはない」

ラム「この魔水晶を触媒に、大魔法を行使されるおつもりですか？」

ロズワール「天候を変える程のね…。書の記述に従い、聖域に雪を降らせる」

ロズワール「その魔法を使う為には、絶大な集中と精緻なマナの扱いが必要になる。その瞬間であれば、私は間違いなく君に討たれていた」

ラム「それでは意味がありませんでしたから」

ロズワール「万全の状態の私を、屈服させる事に意味があると？それとも、一秒でも早く滅したかったのかな？」

ラム「いいえ。やはり貴方は、何もわかってらっしゃらない。貴方の望みは叶えさせない。誓願が成就し、抜け殻になった貴方を差し出されてからでは意味がない。壊れた貴方を迎えに行っても、この胸は満たされない」

ロズワール「それはそれは強欲なことだ…。しかし、今の君で私に勝てると？」

ラム「いいえ、無理でしょう。ロズワール様の御力は、貴方の師の次に理解しています」

ロズワール「では、君は一体どうやって目的を遂げるのかぁ～な？」

ラム「ラムでは勝ち目がない…。それは明らかです」

ラム「ですから…」

パック『２対１なら～こっちが優勢になるかなぁ～？』

ロズワール「なっ…！」

ロズワール「君がスバル君たちの計画に乗った最大の理由これか！？」

ラム「言ったはずですよ？ロズワール様」

ラム「魔女の妄執から、貴方を奪い取ると！」

パック「そして、僕は通りすがりの野良精霊！」

パック「いつかの延長戦の始まりだ～！フフン！」

ロズワール「来たまえ！」

ラム「お望みのままに！」

ペトラ「はぁ、はぁ、はぁ…！」

ペトラ「逃げなきゃ…逃げなきゃ…！」

ペトラ「あ…」

ペトラ「レムさん…」

ペトラ「でも…。でもでも…だって…」

ペトラ「でも、レムさんが…」

ペトラ「だって、スバルなら絶対こうする！だから…！」

ペトラ「レムさん…」

エルザ「あら？可愛いお嬢さんね」

ペトラ「？」

ペトラ「はっ…」

エルザ「貴方が小さい方のメイドさんね？」

ペトラ「は…」

エルザ「震えているの？大丈夫…。きっと貴方のはらわたは、とっても綺麗に違いないもの」

エルザ「良い子ね」

エルザ「天使に会わせてあげるわ」

ペトラ「ひっ…」

フレデリカ「ペトラ！」

ペトラ「フレデリカ姉さまっ！」

フレデリカ「悪い子ですわね、ペトラ！お逃げなさいと言ったのに…。あとでお仕置きですわ」

ペトラ「はい…、はい…！」

エルザ「素敵…。貴方が大きい方のメイドさんね？メイドさんが2人揃って、それも仲良しだなんて嬉しいわ？2人のはらわたを並べて、中身の相性もいいか確かめてあげる」

フレデリカ「頭からお尻まで、何ひとつ理解できない思考ですわね。趣味が良いとは言えませんわよ」

エルザ「亜人の血ね。でも私、少し前に王都で死ぬような思いをしてから腕が上がったの。貴方じゃ無理ね」

フレデリカ「貴方を仕留めきれなかったその方を、恨みたい気分ですわね」

エミリア「ウフフ…」

フレデリカ「ペトラ…今度こそお屋敷の外へ…」

ペトラ「で、でも…姉さま…」

フレデリカ「誰の依頼か存じませんが、私とペトラが標的の様ですわね」

エルザ「ええ。メイドさんが２人と精霊の女の子」

エルザ「精霊のお腹は開けた事がないから期待してるの…」

フレデリカ「行きなさい！」

フレデリカ「趣味以上に意地が悪い」

エルザ「良い子ね」

フレデリカ「自慢の子でしてよ！」

ペトラ「はっ…はっ…」

ペトラ「あ…」

ペトラ「姉さま…」

ペトラ「はっ…ベアトリス様なら何とかしてくれるかも！」

ペトラ「ここっ！違う…」

ペトラ「こっちは…！違う…」

ペトラ「ここもだめ…。いない…」

ペトラ「ここにもいないよ…」

ペトラ「姉さまが…レムさんが…」

ペトラ「スバルぅ～…」

ペトラ「助けてよぉ…。ぅ…ぅぅ…」

スバル「よし、わかったぜ～。ペトラ」

ペトラ「あ…」

ペトラ「え…？」

スバル「遅くなって悪い。でも、助けに来たぞ？」

スバル「無事でよかった…。ペトラ」

ペトラ「スバルなの…？来てくれたの…？」

スバル「俺だし、来たよ？」

ペトラ「スバル、フレデリカ姉さまが…！」

スバル「全部任せとけ！…って言いたいところだけど、俺が突っ込んでも一瞬で死体になるだけだよ…」

スバル「なんで、俺の代わりに超強い援軍を送り込んでおいた。再会の場面にしちゃ、ちょっと邪魔者が邪魔すぎる夜だけどな」

フレデリカ「胸の下ばかり狙うのは、一体何の拘りですの…？」

エルザ「強いて言えば趣味ね。腸狩りですもの」

エルザ「お腹を開ける趣味なの」

ガーフィール「大将の話だと…」

ガーフィール「攻撃は最大の防御って言葉があるらしい。じゃあよ、防御する盾で攻撃まで出来る様にしちまえば」

ガーフィール「最大の攻撃と最大の防御が一緒になって、最大２つで最強なんじゃねーかぁ？」

ガーフィール「そう思わねぇかよ、姉貴？」

ガーフィール「って、デカー！？」

ガーフィール「ちょ…これ姉貴か？これじゃ兄貴って方がちけぇ…」

フレデリカ「あんまり失礼な事を言うんじゃありませんわ」

フレデリカ「フッ…」

フレデリカ「ガーフ、大きくなりましたわね」

ガーフィール「嫌味にしか聞こえねぇなぁ。姉貴の方がデカくなりすぎなんだよぉ」

エルザ「それで」

エルザ「そろそろ私は再会のお邪魔をしてもいいのかしら？」

ガーフィール「待ってったぁ、気がきくじゃねぇか」

ガーフィール「おい、姉ちゃ…姉貴」

ガーフィール「レムって女の事は知ってっか？」

フレデリカ「ええ、屋敷にいますわ。ラムの妹とそうスバル様から…」

ガーフィール「隙見て、そのレムって女を連れ出してくれ。俺様はアイツの相手で手いっぱいになる」

フレデリカ「何を言いますの！？」

ガーフィール「ワリィな、姉貴。後ろ気にしたまんまで戦るほど、ぬるい相手じゃねぇ…」

フレデリカ「ガーフ…」

ガーフィール「俺様の腕が見えんだろ？」

ガーフィール「この盾…ガキの頃に姉ちゃんと遊んでたやつだ。俺様の最強の出発点は、姉ちゃんと一緒に走り出したことだろうが」

ガーフィール「へへっ」

ガーフィール「かかってこいや、黒女！聖域から出られた祝いだ。手始めに最初の壁って奴を、俺様が完膚なきまでにぶっ壊してやらぁ！」

ベアトリス「…！」

ベアトリス「どうして…呼んでやった覚えはないのよ？」

スバル「悪いが、お呼びじゃなくても現れるのが、俺って男だ」

ベアトリス「ひたすら勝手な奴かしら」

スバル「ああ、勝手なんだ…。お前を連れ出すぜ、ベアトリス？今度こそお前は俺の手で、お日様の下に引きずり出されて…」

スバル「そのドレスを泥だらけにして、真っ黒になるまで遊ぶんだ！」