【感想】アニメ『無能なナナ』 1話 一番の見どころをしっかりやってくれて楽しめた Aパートで切らず最後まで見てほしい

ナナオ（僕の名前は中島ナナオ。都会からこの絶海の孤島の学園に転校してきて、半年になる）

ナナオ（けど…）

ナナオ「っ！！」

カオリ「ちっす」

キララ「ちーす！」

ミチル「おはようございます！」

ナナオ（けれど、全く馴染めない…）

ナナオ（ここは、色んな能力を持った子供だけが集められたエリート学園だ）

モグオ「よう！無能君！」

モグオ「お、学園能力バトルものじゃねーか！」

モグオ「現実にこんな能力者がいたらヒーローだよな～」

ナナオ「し、宿題やってきたよ？モグオくん…」

モグオ「ナナオ…。俺様の事は…」

モグオ「炎の貴公子って、呼べって言っただろ！」

ナナオ「ご、ごめん…。炎の貴公子…」

セイヤ「イジメは良くない…」

セイヤ「ナナオくんも選ばれた戦士なんだ」

セイヤ「いくら無能とは言え…、ね？」

生徒「キャー！貴公子様ー！」

モグオ「やんのか！テメェ！」

セイヤ「ふっ…今は止めておこう」

セイヤ「氷の使い手として、君とはいずれ雌雄を決めねばと思っているが…ね？」

ナナオ「そう…僕には…」

ナナオ「大した能力が無いのだ」

先生「えー…知っての通り、君達は俗世間から隔離され特別な訓練を受けています」

先生「それもこれも…」

先生「人類の敵と戦うためだ！！」

先生「今から５０年ほど前に出現した敵は、人の世に紛れ、我々の命を脅かし続けている！」

ナナオ（先生が熱弁を奮い出す…という事は…）

先生「強大な力を持った敵に対抗するには、君達能力者の力が…」

先生「必要不可欠なのだぁー！」

モグオ「それ、聞き飽きたー」

先生「え…」

モグオ「いいから先生、早く転入生連れてきてよ」

先生「入って来なさい…」

キョウヤ「小野寺キョウヤだ」

「……」

モグオ「おいおい、それだけかよ！？」

モグオ「ここは勇者が集うエリートクラスだぜ？テメェはどんな能力もってんだ～？」

キョウヤ「言わなきゃならない決まりでも…」

キョウヤ「あるのか？」

モグオ「……っ！」

先生「彼の能力については、自己申告待ち。先生も知らされておりません」

モグオ「なんだよ…アイツ…。絶対人殺したことあるぞ？」

ナナオ「才能がある人ほど能力を隠してるし、きっと凄い能力なんだろうな…」

先生「今日はもう一人転校生が…」

？？？「すみませーん！！」

？？？「遅れ…まし…た…」

ナナオ「……っ」

ナナ「初めまして。柊ナナです」

ナナ「みなさん、疑問に思ってらっしゃるようなので、まず答えますね」

ナナ「私、人の心が読めます」

ナナ「でも、ちょっと空気は読めません！よろしくお願いしまーす！」

全員「えええええええ！？」

先生「柊の席は…」

ナナオ「…！！」

ナナオ（こんなかわいい子が隣だなんて、カッコ悪いとこ見られたくないな…）

ナナ「あの…中島さん」

ナナ「中島さんは、イジメられてるんですか？」

ナナオ「ぐ…」

ナナ「あ…ごめんなさい、ズケズケと。つい聞こえちゃって」

ナナ「気に入らなかったら、口に何か突っ込んで下さいね」

ナナオ「そ、そっか…。心が読めるんだもんね。でも、そんなイジメられてるとか…」

モグオ「ナーナちゃん、ナナオは人類の敵だよ」

ナナ「？」

モグオ「こいつ無能だから。おかしいでしょ…？」

モグオ「この学校には能力者しかしないのにさ」

ナナ「でも、人類の敵と言うのはこういう感じでは？」

ナナオ「あ、それは汎用タイプだよ！」

ナナオ「これから習うと思うけど、巨大な奴とか人の姿をした奴もいるんだ」

モグオ「だーかーら、お前の事だろうが。とっとと正体見せろよ！自称リーダーくん！」

モグオ「こいつ小心者のくせに見栄っ張りでさー」

ナナ「止めて下さい！」

モグオ「あ？」

ナナ「中島さんは傷ついてます。それに…」

ナナ「貴方は中島さんを出汁にして、私とデートしたいと思ってるようですが…」

ナナ「お断りします！」

モグオ「なっ！？」

モグオ「な、なんだそりゃ！？」

ナナ「聞こえたんですぅ！」

モグオ「デデデ、デートしたいなんて思ってねぇーよ！」

モグオ「ちょっとしか…」

ナナ「ところで、自称リーダーくんって何ですか？」

ナナ「よく人類の敵について、お勉強されてますよね？」

ナナ「それにとっても優しいんですね！」

ナナオ「え？僕が…？」

ナナ「聞こえたんです。猫を飼ってますよね？」

ナナオ「ああ、寮では飼えないけど、通学路に可愛いのがいてね」

ナナ「良かったらお友達になってもらえますか？それと、自称リーダーくんって何ですか？」

ナナオ「はは…」

先生「こら…」

ナナ「すみません！私おしゃべりで…」

先生「あのね、柊さん。授業の私語禁止とか、前の学校でも教えられなかった？というか、おしゃべりって声じゃ…」

ナナ「すみません！学級委員長を決めるというお話でしょうか？）

先生「心を読めるって…便利だね…」

先生「テストでは使わないでね…」

ナナ「委員長と言えば、リーダーの事ですよね？」

先生「…では、立候補いますか？」

ナナ「さすがに皆エリートなだけあって、積極的ですねー！」

モグオ「ふんっ！テメェら、引っ込んでろ！人類の敵と戦うんだぞ？」

モグオ「んなもん、クラスで一番つえぇ奴に決まってるじゃねーか！」

セイヤ「ふっ…同感だね」

セイヤ「ノブレスオブリージュと言うものだよ」

女生徒「キャー！委員長ー！」

先生「うんうん」

ナナ「あの…中島さんを推薦します！」

ナナオ「えぇーーー…っ！」」

ナナ「中島さんはとても勉強されています。何より優しいんです！」

モグオ「無能はすっこんでろよ？」

セイヤ「悪いがナナオくんじゃーねぇ…」

ナナ「じゃあ、どういう人なら委員長に相応しいんですか？」

ナナ「そもそも、皆さんは実際に人類の敵を見たり、戦ったりしたことがあるんですか？」

キョウヤ「…」

ナナ「無いですよね、先生？」

先生「うん、先生も無いよ。実物は」

ナナ「ですよね！中島さん！」

ナナオ「何が『ですよね』なの？僕はいいよ…」

ナナ「えーーーっ！？」

ナナオ「柊さん…空気を…」

ナナ「ナナでいいですよ？」

キョウヤ「なら…そこのデブとロンゲと中島…」

キョウヤ「３人でやりあえばいいんじゃないか？」

先生「血生臭いこと言うね…」

キョウヤ「馬鹿馬鹿しいんだよ…」

ナナオ「……」

モグオ「面白れぇじゃねーか！

セイヤ「やむを得ませんね」

生徒たち「おぉぉーーー…！」

ナナオ「ちょ…、僕は…！」

モグオ「ナナオ～！テメェには手加減しなくていいんだよな？」

ナナオ「…」

ナナオ『僕は昔から、人と違う家庭に育っていた…』

ナナオ『でもだからと言って、人に好かれたり、まとめたり出来たりような力があるわけも無かった』

父「トップを取って来い」

ナナオ「…っ」

父「我が家で一番無能なお前に…」

父「ついに活躍の機会が訪れたな」

ナナオ「はい！父さん！」

父「いいか、最初が肝心だぞ。どんな場所でもリーダーと呼ばれる男になれ」

ナナオ「人類の敵と戦うために来ました。リーダーになって…」

ナナオ「皆を守りたいです！」

生徒たち「あはははは…！」

ナナ「明日、頑張ってくださいね！」

ナナオ「僕は戦わないよ」

ナナ「え？」

ナナオ「あいつらに勝てるわけないし」

ナナ「でも、自称リーダーって…」

ナナオ「僕の心を読んだのか知らないけどさ…」

ナナ「島は自然がいっぱいです」

ナナオ「何で付いてくるの…？」

ナナ「～～♪」

ナナ「良かったら、少し島を案内してくれませんか？まだわからない事が多くて」

ナナオ（ホント…何なんだろう…この子…）

ナナ「うわ～！ここのお代もタダなんですね？」

ナナオ「うん。学費はもちろん、寮の水道光熱費とか全部国から出てるはずだよ」

ナナオ「あと、生徒はお小遣いも貰ってるんだ」

ナナ「なぜ僕なんかに付きまとうのか？」

ナナオ「ん？」

ナナ「…と思ってますか？」

ナナオ「うん…あ…いやまぁ…。変わってるよね、君は…」

ナナ「そもそも変わって無かったら、この島に来てないと思いますよ？」

ナナオ「不安とかないの？」

ナナオ「ある日、いきなり来たでしょ？赤紙みたいのが」

ナナ「中島さんもですか？」

ナナオ「うん」

ナナオ「半年前にね。あれよあれよと言う間に、島に連れてこられたよ」

ナナオ「ナナちゃんの能力って、どういう感じなの？」

ナナ「んー、そのまま人の声が聞こえるんです」

ナナ「ふとした時に聞こえることもあれば、集中して奥底の声を探る事も出来ます」

ナナオ「へぇ～、凄いね」

ナナ「凄くなんかないです。私、毎日満員電車で学校に通ってました」

ナナ「電車の中では、皆誰かと電話してるみたいでしたよ？」

ナナオ「どういう事？」

ナナ「聞こえるんです…」

ナナ「一方通行の声が」

ナナ「気になって気になって仕方ありませんでした」

ナナ「友達なんて、一人も出来ませんでしたね」

ナナオ「え？」

ナナ「海が見たいです！」

ナナ「うわ～！」

ナナオ「危ないよ、ナナさん！そのロープ、大分古いし」

ナナ「中島さんは無能なんかじゃないですよね」

ナナ「もし本当に無能力者なら、この島に徴募されているはずがありません」

ナナオ「僕の能力は大したことないんだよ」

ナナ「能力を明かさなくていいんですか？」

ナナオ「そういう人も結構いるよ？用心のために…」

ナナ「用心？」

ナナオ「この島って、人類の敵に唯一対抗できる人たちが、訓練の為に集められてるでしょ？だから、敵もこの島に目を付けていて、既にやって来ているんだって」

ナナオ「ただの噂だと思うけど…」

ナナ「敵に能力がバレたら、マズいんですかね？」

ナナオ「敵にも知性はあるからね。だから、ナナちゃんの能力は活躍できるじゃない？」

ナナ「敵はもうここまで来ていて、勇者が成長する前に、芽を摘むつもりだと？」

ナナオ「噂だけどね」

ナナ「そんなまさか…」

ナナ「…っ」

ナナオ「ナナちゃーん！！」

先生「何をしているんだね…？」

キョウヤ「調べているのさ」

キョウヤ「色々とな」

ナナ「あ、ありがとうございます…」

ナナオ「何があったの？」

ナナ「いきなり風の様な何かに突き飛ばされまして…」

ナナオ「ええ！？」

ナナ「一瞬の事でした。びっくりです…」

ナナオ「まさか…敵の仕業とか」

ナナ「あ…あの…」

ナナオ「うわっ！ごめん！」

ナナオ「か、帰ろっか…？」

ナナ「中島さん、やっぱり委員長になりましょうよ！」

ナナオ「だから…、やたら推すのは何で？」

ナナ「あのクラスの中で、中島さんの心が一番キレイだったからです！みなさん、やはり能力であるからか、ちょっと傲慢さを感じましたが」

ナナ「中島さんは違います！」

ナナ「中島さんも、本当はリーダーになりたいんじゃないですか？立派になって、人類の敵と戦うためにここに…」

ナナオ「やめてよ。リーダーとか…。父さんじゃあるまいし…」

ナナ「え？」

ナナオ「何でもないよ。ごめん。」

ナナオ「私は、人類の敵と戦う為に来ました。ここで訓練を積んで、いずれは世の為人の為に…」

ナナオ「ナナちゃんはそれで良いんじゃない？」

ナナ「本当はお父さんの事も尊敬しているんですよね？」

ナナオ「凄いね…」

ナナオ「喋ってもないのに本当に何でもわかっちゃうんだ…」

ナナ「ぁ…ごめんなさい…」

ナナ「聞こえるんです。中島さんの悲しみが…」

ナナオ「君に何がわかるの？…って、全部わかってるのか…。気持ち悪いもんだね」

ナナ「気持ち悪い…ですか…？」

ナナオ「僕は父さんの言いなりでここに来たんだよ」

ナナオ「期待に答えたくてね。リーダーなんてとても器じゃないよ。だから、モグオたちにも馬鹿にされてるんだ」

ナナ「では…、先ほど中島さんが咄嗟に私を助けてくれました。そこに、誰かの期待に応えたいとか…」

ナナ「そんな余裕があったんでしょうか…？」

ナナオ「しつこいな！放っといてよ！」

ナナオ（いきなり来て何なんだよ…。あの子は…）

ナナオ『父さん！今日ね、学校でお弁当を忘れた子がいたんだ』」

父『当然、お前は学級委員長として、その子に弁当を分けてやったんだろうな？』

父『…うん。もちろんだよ、父さん』

父『偉いぞ、ナナオ。そうだ、お前の誕生日に…』

ナナオ「あれ…？」

＜ノックの音＞

ナナオ「こんな時間にまだ何か用なの？」

ナナオ「ここ男子寮だよ？」

ナナ「食堂に忘れてましたよ？」

ナナ「帰り道になって気づきまして…。ズケズケとすみませんでした」

ナナ「それじゃ」

ナナオ「あ…」

ナナオ（こんな時間に…まさか探しに行ってくれたのかな…？）

モグオ「結局、中島は降りたのかよ？」

セイヤ「そのようですね」

先生「いいですかー？やり過ぎないようにねー」

セイヤ「とはいえ、まともにやりあったら殺し合いになってしまいますよ」

モグオ「上等じゃねぇか！」

先生「じゃ、普通に殴り合いということで」

モグオ・セイヤ「えええ？」

先生「先に地面に倒れた方が負けです。チャッチャッと始めて下さい」

モグオ「オラァ！」

モグオ「やりやがったな…」

先生「ちょ、ちょっと君達！能力は禁止ですよ！？」

モグオ「ファイナル…ファイヤー！！」

ナナオ（リーダーだなんて、くだらないな…。こんな茶番で…）

セイヤ「フッ…」

モグオ「くそっ…」

生徒たち「おぉ～～！」」

ナナ「リーダー就任、おめでとうございまーす！」

モグオ「ちっきしょーう…！」

子分「まぁまぁ…押さえて押さえて…」

ナナオ（結局ナナちゃんも、リーダーなんて誰でもよかったんじゃないか）

モグオ「俺みたいな能力者がな…、こんなチマチマした殴り合いとかよ…」

モグオ「ふざけんじゃ…ねぇー！！」

モグオ「やっべ…」

モグオ「やりすぎた」

ナナ『友達なんて、一人も出来ませんでしたね』

父『トップを取って来い。お前は…』

父『リーダーになるんだ』

ナナオ（リーダーなんて…っ！）

ナナオ（どうでもいい…っ！！）

ナナオ「ごめん。昨日、時計…お礼も言わないで…」

ナナ「中島さん、どうして…」

ナナオ「僕…人の能力を無効に出来るんだ。それだけなんだよ…」

ナナオ「だから…」

ナナ「すっごい能力じゃないですかーー！！」」

ナナ「クラスの皆をまとめられるのは、やっぱり中島さんしかいないですよー！」

ナナオ「僕がリーダーだなんて信じられないな…」

ナナ「相応しいですよ。喧嘩が強いだけが、リーダーの条件ではないと思いますので」

ナナオ「ナナちゃんのおかげだよ。僕やっぱり自分に嘘ついてた。父さんのこと怖いけど…」

ナナオ「やっぱり憧れてるんだ…」

ナナ「なれますよ。中島さんなら」

ナナオ「ナナオでいいよ。ナナちゃん」

ナナオ・ナナ「えへへ…」

ナナ「ところで、確認ですけど…」

ナナ「ナナオさんは自分に向けられる能力を無効に出来るんですよね？」

ナナオ「そうだね。ナナちゃんみたいに精神的なのは無理みたいだけど」

ナナ「本当にそれだけですか？」

ナナオ「ん～…」

ナナオ「実家では何の役にも立たなかったからなぁ…」

ナナ「能力の詳細と言うのは、本人にもわからない事が多いみたいですからね。中島さんの場合は特に、他の能力者がいて、初めて理解が進みそうですね」

ナナオ「うん」

ナナオ「これから人類の敵と戦うわけだから、しっかり把握しておかないとね」

ナナ「体に触れたものを無効にするとかでは？」

ナナオ「ああ、そうかもね。じゃあナナちゃんに心を読まれたくなかったら、触ればいいのかな？」

ナナ「ぁ…」

ナナオ「ぁ…！」

ナナオ「ごめん、違うんだ！手を繋ぐとかそういうことだよ…」

ナナオ「…」

ナナ「初めて…声が聞こえなくなりました」

ナナ「びっくりです。もう無理やり聞こえてくるお喋りに、お喋りで返さなくていいんですね…」

ナナオ（この子も…辛かったんだろうな…）

ナナオ「ねぇ、ナナちゃん」

ナナオ「僕が今、何を考えてるか当ててみてよ」

ナナ「能力無しでですか？」

ナナオ「うん、わかるかな…？」

ナナ「わかりますよ」

ナナオ（これからも、よろしくね…）

ナナ「なぜ…」

ナナ「僕は、今からこの子に殺されなければならないのか…」

ナナ「だろ…？」

ナナオ「……」

ナナ「初日に君がイジメられてると、レッテルを張りに行ったのは…」

ナナ「君が小説を読んでいるフリだけで、ページをめくっていなかったからだ」

ナナ「クラスの中で、人目を気にしているという事だ」

ナナオ「な…何を言っているんだ…？」

ナナ「優しいと持ち上げたのは、首元にある猫のひっかき傷から…」

ナナ「身の丈に合わない高級時計。誰かからの贈り物だ」

ナナ「ピカピカに磨いてあるが、食堂に忘れたりもする…」

ナナ「大事にしているのか…？いないのか…？」

ナナ「送り主との確執が推測され、それが父親だとわかったから…」

ナナ「さも心を読んだかのように、君を焚き付けた」

ナナオ「何それ…。こ、心を読めるって…、嘘…！？」

ナナ「能力者だらけの学校に、無能力者が紛れ込んでいては疑われるだろ？」

ナナオ「な、何でそこまでして…」

ナナオ「まさか…君が人類の…」

ナナ「いいや。『お前たちこそ』が、人類の敵だからだ」

ナナ「特に君は、将来的に敵の統率者に成りえる可能性がある」

ナナ「付き纏って、君の絶望を深くさせたのは本意ではないが、能力の詳細がわからなかった」

ナナ「手から火の玉を出したり、瞬時に空間を移動したり、何でもありの怪物どもの中、果たして崖から突き落とせば死ぬのか…」

ナナ「私はずっと…それだけを考えていた…」

ナナ「人類の為に…」

ナナ「死んでください」

『OP』