夏だし『はだしのゲン』について語ろうぜ

おどりゃクソ森

不謹慎かもしれんけど、小学生の頃の自分にはゲンや隆太のギャグも楽しく読んでたな

原爆批判はかまわんけど
アメリカ憎しで核兵器所有してるロ中北擁護の政治思想に走るのはダブスタですわ

よく挙がるはだしのゲン強さランキングが
ちゃんと原作を理解してリスペクトして作られてるのが漫画読むとわかる

子供の頃は林の婆さん酷くねって思ってたけど、火垂るの墓のおばさんと同じで大人になって改めて見ると本当にイメージが変わるんだよな…

空襲や原爆の被害を免れたとはいえ、ただでさえ息子も戦死して食糧不足の中で育ち盛りの孫達を養っていかなきゃいけない時に赤の他人家族が突然居候としてやって来たらそりゃ嫌味の一つも言いたくなるよな…
しかも家の仕事を手伝ったり収入の一部を食費として渡すわけでもないし…

大きくなってから風船の意味気がついた

9巻の不良2人を下駄で返り討ちにして元凶となった看板屋の先輩の後ろ姿に立つゲンがDIO戦の承太郎みたいで好き

クソ森の出番のラストが最終巻冒頭の卒業式に待ち合わせて一緒に帰って、じゃあまたのって感じで別れてそれっきりなの妙にリアルよな

おどりゃクソ森
は声に出して言いたくなる

結局この漫画、最後どうなるんだっけ

定期的に立つパチンコはだしのゲンスレ許せない
ドクロ保留の文字が怨じゃなくて祝ならプレミアだとかボタン連打でゲンの髪を抜け！！とかB29群で激アツとか　一番許せないのはちょっと打ってみたいと思う自分自身

続編の構成なんてあったんだ
知らなかった

地元小学校は「ゲンの主張＝平和を実現させるための唯一完全な正義」みたいな教育だったけど
最近どうもコレは当時の一市民の視点くらいの感覚で読むのが妥当では…と思っている

「ゲン」の削除を評価の文書提出　広島市教委に市民団体

　元教員や日本会議の会員たちでつくる市民団体「広島の原爆被害を考える会」は１６日、漫画「はだしのゲン」を広島市立学校の平和教育の教材から削除する市教委の方針について、評価する文書を提出した。

去年の記事だけど色々心配になるな……

ネタとして知ってるけど読んだことない

子供の頃に読んだ時は思想強い感じは受けなかったが大人になって読むと違うんかね…
死肉を食って生きてるエビを捕まえて食う話とか生々しくて戦争の壮絶さを学べたけどね

はだしのゲンの関連作品の作者の自伝的な漫画も良かった。
読んだのは小学生三年の頃だけど、それでも理不尽な暴力に対する作者の怒りが凄まじく伝わった。

親父が予科練に行く浩二を駅に見送りに来ない……と思いきや、こっそり一人で線路沿いに来ていて「中岡浩二ー！ばんざーい！」と送り出すシーンで毎回泣く。浩二にとって親父との今生の別れがこれなんて。

学校図書に相応しくないと言うのはどうしてでしょうね……核や戦時、敗戦後の怖さを知るのは丁度良いのに……

ドラッグのへの忌避感の強さははだしのゲン読んでたのが一番デカい気がする

反戦漫画なのは絵描きの介護まで
それ以降は反戦のガワを被った暴力賛美の戦争ギャグ漫画に変貌するの

ジープに砂糖入れまくったり髑髏に呪の字書いてお土産に売りつけたり拉致られてキ●ガイのふりして解放されたり
バイタリティあふれる悪ガキっぷりが妙に記憶に残ってる

カープの物語もだけど純粋に漫画が面白いよね

ピカドンリーチ！！
激アツ！！

とりあえずここでは思想は置いておく。
右も左も論じない。
批判も擁護もしない。

マーケティング的には、当時の日本社会には1972年の「仁義無き戦い」シリーズから爆発的に人気を得た「広島ヤクザブーム」というものがあり、当時の週刊少年ジャンプ編集部がブームに便乗して広島弁の少年が大暴れする作品として1973年から連載がはじまったのが「はだしのゲン」であるみたいな説はあるな。
まさか少年漫画で暴力団員を主人公にするわけにもいかんだろうしな。
不当な暴力と境遇に耐えに耐えてきた広島弁主人公が、怒りを爆発させるというドラマツルギーというかカタルシス構造は似ていなくもない。
ただゲンが受ける不当な暴力と境遇はあまりにも強大かつ理不尽すぎて（ちんけな地方ヤクザ組織と、アメリカ合衆国では暴力の規模が何桁も違う）、何をどうしたってスッキリしないけど。
個人的には、良くも悪くも営利企業の一組織である週刊少年ジャンプ編集部がマーケティング的に色気を出しがちな各時代のブーム便乗路線を巧い事利用して、作者の中沢氏が自伝的な情念をメジャー誌上で叩きつけることができたのは本当に僥倖だったと思う。
作家が本当に描きたいものを大きな舞台で描いて、なおかつ大きく当てるには、良くも悪くも時代やブームの後押しが必要なんだろうな。
そういうのが、今の作家にとってもひとつの教訓だと思う。

みたいな、思想抜きの感想だけど長文すぎてごめんね。

昔の雑誌や見開きの画像がこんなに綺麗に残ってて凄い

当時の戦争をテーマにした作品ってひたすら暗くて理不尽なものが多いんだけれど
ゲンはどれだけ現実に踏みにじられても人としての優しさや明るさを絶対に捨てようとしない所が好きだったなぁ

あと作中のメシが奇妙に美味そうなんだよなぁ〜箸の立つ雑炊、兄妹の代わりに物乞いしてもらった握り飯、よく伸びるモチ…生きる事、食うことに必死だったからこそか飯の価値が半端ない作品

女性器に一升瓶を突っ込んで骨盤を砕いて殺したとかのくだりで
人間の体に瓶を突っ込める所なんてあるっけ？と気になって母親や女教師に性器ってなーに？って聞いちまった子供時代…

作者の思想強めかつデタラメを真実のように描いてる部分もあるので、なんでもかんでも鵜呑みにしてはいけないという勉強もできる教材

困ったときの朴さん

思想抜きの話題をもうひとつ。

はだしのゲンに出てくる「一升瓶での玄米精米」は、実際やるととてつもない労力よ。
一度体験をお勧めする。
半日がかりの膨大な労力で腱鞘炎になるレベルで、翌日のマウス操作にさえ支障をきたして、ようやく精米されるのが５００グラムとかそこらの白米。
あまりにもコスパ悪くて二度とやりたくない。
JA駐車場の精米機（都会の方は知らないかも知れないが田舎にはそういうものがある）なら、１００キロでも数十分で精米してスマホいじってる間に終わるんだけど。
「一升瓶精米とか、そんな無駄な労力使うなら、玄米そのまま食えよビタミン豊富なんだし」
みたいな思考になってしまうのは、現代人だからなのかな。
当時の日本人の、右とか左とかを超越した「白いコメが食べたい」という情念は正直言ってよくわからん。

小学校図書館には置いてあったけど、最近は不適切な書籍として排除する方針らしい。
作者はネタでもいいから原爆を忘れないようにして欲しいと願い続けただけに無情よね

10巻での隆太のキルレシオはちょっと凄い。
実質リボルバー１丁分の弾でヤクザの組一つ潰してる。
具体的には
①売人の右肩をブチ抜く。
②逃げようとした情婦の目の前を撃つ。
③売人の脳天をブチ抜く。
④情婦の両手を重ねさせてブチ抜く。
⑤若頭の脳天をついでにブチ抜く。
⑥組長の脳天をブチ抜く。

正直、続編企画は没になってよかったと思う。

ゲンの当時の現状へのパンクな精神性・生き様に共感を覚えたものだから、大海原たる東京へと出発するあそこで終わったのは「第1部・完」があってもなお読後感が爽やかだった。

4巻まではしっかり描かれてたと思うけど
それ以降は連載媒体が媒体だったから思想が強すぎて単なる極左プロパガンダみたいなとんでも内容になってる印象ある
当時はそれ知らずに単行本読んでたけど
急に違和感を感じるんだよね
大人になって、その違和感を知る
5巻からは極左機関誌に連載されてたから、その思想が色濃く出てるって

実写版だったと思うけど
政二さんの「（ﾀﾋ体同然の自分の世話を金目当てでやる）ハゲタカが！」という罵倒に
キレたゲンが去り際に帽子を脱ぎ頭髪の無い頭を見せて
「確かにわしはハゲタカじゃ！」と返すシーンがあった記憶
（そんなゲンを見て政二さんは「この子は自分と同じだったのか」と心を開く流れだった）

>作者さんは投下直後の情景をリアルに描きたかったけど奥さんに止められたそうな
マジですか？いや小学生の頃教室に置かれてて描写の数々にトラウマになったんですけど…

長い間母ちゃんが死んでENDだと思ってた
何故かうちのクラスに置いてあったのそこまでだったから

ゲンの母ちゃんと隆太の関係が結構好きだな
血は繋がってないけど亡くなった進二の代わりに息子として接して、隆太も懐いてたもののやっぱり本当の母親じゃないから「おばちゃん」呼び
でも隆太がヤクザに引き入れられてからも癌になったゲン母の入院費を何とかする為に、命を懸けて賭場荒らしをしたりで本当に大切に思ってたんだよな

進次と隆太がゲンや母ちゃんすら見間違えるほどに瓜二つなのは子供心に
（隆太はゲンの父ちゃんが浮気して他所で作った子、それとも進次の方が母ちゃんが浮気して出来た子か）
って思った

第一部完って所まで読んだけど第二部が本当にあるのか今でも知らない

よく思想が強いって言うけどリアルタイム経験者だと強くて当然だよな…
後世の人々がそこらへんを修正していくしかないわけだし

凄く不謹慎だけど、チンポだのおっぱいだの性を覚えたばかりの自分を刺激するワードが描写が多くてえっちな気分になる漫画だった
辞書の単語で興奮していた小学生時代の話

やっかみとか題材的な負い目があったりしたと思うけど
中沢先生ははだしのゲンで、決して消え去ることのない爪痕を時代に刻んだ

ある意味、誰よりも平和について考えていたのが中沢先生だったのかもしれない

そもそも思想強いとかデマだとか言ってる人たちが基本的に思想が強くて自分で経験したわけでもないのに他所の戦争経験してない奴のビジネスデマを信じるだけ信じてはだしのゲンはデマが多く思想が強いって言ってるだけだからな。
作者が伝えたいものはシンプルに戦争の悲惨さと原爆の非情さ、憎しみ合うことの愚かさ、そんな中でも懸命に生きようとする人間の強さ。
それだけだ。