【感想】 リゼロ2期 23話(48話) ラムvsロズワールカタルシスを感じられて最高に面白かった

エルザ「素敵」

エルザ「素敵、素敵」

ガーフィール「でやぁああ！！」

エルザ「それはもう見たわ… 」

ガーフィール「ぐ…」

ガーフィール「ああああああ！」

エルザ「はぁ…。痛い…」

エルザ「はぁ、痛いわ…。生きてるって実感しちゃう」

ガーフィール「冗談じゃねぇ…。殺しても死ねねぇ女って大将に言われちゃいたが…」

エルザ「私の様な女は嫌いかしら？傷は立ちどころに癒え、際限なく戦い続けてられる。そんな女との戦いに、貴方は意味を感じられる？」

ガーフィール「くだらねぇな。ぶっ飛ばしてやるぜ！テメェが何べん復活してもだ！」

エルザ「本当に素敵。だからこそ残念だわ」

ガーフィール「ああん？」

エルザ「魔獣の気配を感じるでしょ？お姉さん以外にも誰か来てるようだし、気になって牙が鈍るんじゃないかしら？」

ガーフィール「へっ！んなわけねぇっだろ！あの大将たちだぜ？」

ガーフィール「魔獣がどんだっけ邪魔しようが、笑って吹っ飛ばしてくれるに決まってるだろうがよ！！」

スバル「無理無理無理無理マジ無理！マジ無理！！」

スバル「はぁ…はぁ…はぁ…。ガーフィールを別行動にしたのが裏目ったか…？」

オットー「弱気な事言わないで下さいよ～。今頃僕らなら大丈夫って、強気に吠えてるかもしれないんですから！」

ペトラ「スバル、大丈夫？」

スバル「…！」

スバル「こうなったら…、いよいよ俺の現代知識無双の出番だ」

ギルティラウ「グゥゥゥゥ…」

ギルティラウ「ガァアアアア！」

ギルティラウ「グゥゥゥ…」

スバル「来いよぉ！デカ犬！」

ギルティラウ「ガアアアア！」

スバル「おりゃあ！」

スバル「食らえ、科学の神髄！」

スバル「粉塵爆発だ」

スバル「く…」

スバル「あ…あれ？」

ギルティラウ「グゥオオオオオ！」

スバル「ちょ…！」

オットー「だから言った言ったじゃないんですか！わけのわからない事するより…」

ペトラ「こうした方が早いって！」

オットー「有り金叩いたとっておきの油です！ありったけどうぞーー！！」

ギルティラウ「グオオオオオオ！！」

スバル「…あ」

スバル「くそじゃん…！！」

スバル「やった…か…？」

スバル「クソ…。何で失敗？粉不足か火力不足か？」

スバル「あ…」

スバル「おいおいおい…！」

ペトラ「わぁあああ！」

オットー「くっ…」

オットー「わぁぁぁ…！」

スバル「使った油が多すぎんだよ！」

オットー「出し惜しみなんてできないでしょうが！」

ペトラ「もう消せないよ！逃げなきゃ！」

スバル「くっ…」

スバル「オットー！」

オットー「…！」

スバル「まだ執務室の隠し通路は無事なはずだ。レムを任せた」

オットー「はい…。ちゃんと預からせて頂きます」

ペトラ「スバル？」

スバル「悪いけど、俺は一緒に逃げてやれない。ここからは別行動だ」

ペトラ「何で！？」

スバル「悪いな、ペトラ」

スバル「でも、もう一人残ってるんだ」

ペトラ「ベアトリス様…」

スバル「連れ帰ったら、友達になってやってくれよ。ペトラもきっと気に入る」

スバル「すげぇからかい甲斐のある奴だが」

ペトラ「うん…」

スバル「頼んだぜ？もし俺が焼け死んだら、死因はオットーの油だって墓に刻んどいてくれ」

オットー「そんな針の筵はごめんですので、無事に戻ってこないとしばきますよ？」

スバル「…」

ペトラ「スバル！気を付けてね！」

『いずれ来る最悪に向き合え…』

エミリア「ぁ…」

エミリア「…？」

エミリア「！」

エミリア『嫌い…嫌い…』

エミリア『大嫌い…』

エミリア『初めて会った時からずっと、堪らなく貴方の事…』

エミリア『嫌いだった…』

エミリア「ッ！？」

エミリア「はぁ…はぁ…。いずれ来る最悪…？それじゃ、これは未来の…？」

エミリア「あ…」

『お前は英雄だよ…。英雄にしかなれない…』

『僕は…』

『加護がなければ剣も振れぬか』

『スバルもエミリア姉様も疲れちゃったよね…？ごめんね』

『私自慢の孫だ…』

『殺してやれなくて、ごめんな』

『呪いのことでわけのわからないこと…』

『この手に一体何が残ると言う…』

『ただ気づいただけだよ、これまでの日々を。一人で歩ていたわけじゃぁなかった』

『立ちふさがるなら、ぶっ潰す』

『お願いをする為に祈るのは、傲慢だと思うんです』

『祈るのは、許しを得る時』

エミリア「ここって…」

エミリア「エキドナ？」

ミネルヴァ「魔女のふるったものに気軽に手をつけると、後で後悔することになるわよ」

エミリア「…！」

ミネルヴァ「良い子ね。振り返らなくて正解よ」

エミリア「あ、貴方は…？」

ミネルヴァ「私はその…。あれよ、身の毛もよだつほど恐ろしい魔女だから」

エミリア「エキドナは？」

ミネルヴァ「あのね。あの子、貴方に会いたくないって。よっぽど試練で痛い目みたんでしょうね」

エミリア「そうね…。私、最後にエキドナの事、すごーく傷つけちゃったから…」

ミネルヴァ「３つ目の試練、貴方の目にはどう映った？」

エミリア「たくさんの悲しい世界を見たわ…」

エミリア「あれは、本当の未来なの？」

ミネルヴァ「起こり得る可能性ってとこね。ま、嫌な感じの未来ばっかり見せたのは、間違いなくあの子の嫌がらせでしょうけど」

エミリア「うん、エキドナってすごーく意地悪な子だもんね」

ミネルヴァ「あれを意地悪で済ませるか。安心した顏どうして出来るの？」

エミリア「え？」

ミネルヴァ「だって変じゃない。あんなにいっぱい嫌な未来ばっか見て…。なのに…」

エミリア「でも、絶対じゃないんでしょ？」

エミリア「あんな風になる未来もある。だけど、ああならない未来もある。それがわかれば大丈夫。私は、ぐっと戦えるわ」

ミネルヴァ「すぐに折れちゃうんじゃないの…？」

エミリア「１人だけだったら、そうかも…。でも、私は１人ぼっちにはしてもらえないの」

ミネルヴァ「強いのね、貴方は…。そういう所、母親とは全然似てない」

エミリア「え？私の母様の事…」

ミネルヴァ「ええ、良く知ってる。けど、話せない。そういう約束だから」

エミリア「…うん。わかりました」

エミリア「それなら、私は何も聞かない」

ミネルヴァ「いいの？」

エミリア「言いたくないんじゃなくて、言えないのはわかるもの。それに…」

エミリア「私の母様は、フォルトナ母様よ」

ミネルヴァ「そっか…。あの子の悪だくみも、たまには良い事するのね」

エミリア「もしかして…泣いてるの？」

ミネルヴァ「泣いてなんかない。私は泣かない。泣く資格なんか今はないの」

エミリア「泣くのに資格なんて…」

エミリア「わっ」

ミネルヴァ「振り返らないのが正解って、言ったでしょ？」

ミネルヴァ「悪い子だわ」

エミリア「あ…」

ミネルヴァ「真っすぐ行きなさい。それで試練は終わり…」

ミネルヴァ「結界は開かれるわ」

エミリア「ねえ、魔女さん？もし会えたら、エミリアに伝えてもらっていい？」

ミネルヴァ「なぁに？」

エミリア「また会えたら、きっとお茶会をしましょ？」

エミリア「できれば、貴方や他の魔女たちとも」

ミネルヴァ「ええ、言っといてあげる！嫌がっても首ねっこ引っ張り出してやるわ」

エミリア「ぁ…」

エミリア「開いてる…」

エミリア「あ…」

エミリア「誰なの？」

エミリア「ここはエキドナのお墓のはずなのに」

エミリア「すごい…。これが結界の術式…」

エミリア「すごすぎて何をしてるのか全然わからない」

エミリア「あ…」

エミリア「多分ここ…」

エミリア「えや！」

エミリア「うん、今終わった」

エミリア「待ってくれてる皆に、知らせなくちゃ」

エミリア「はぁ、はぁ、はぁ…」

エミリア「！」

エミリア「え…」

ガーフィール「言っただろうが。魔獣なんざ大将にかかれば、屁でもねぇってなぁ」

エルザ「それは買いかぶり過ぎじゃないかしら？」

メイリィ「も～、岩豚ちゃん！早く立って！」

エルザ「メイリィ、邪魔はしないで欲しかったわ」

メイリィ「エルザ？ も～、エルザが先走っちゃうから私が苦労することになったんじゃない！ちゃんと反省してよね！」

フォルトナ「ガーフ、こんな所にいましたの」

ガーフィール「姉貴！？何で残ってやがんだ？大将たちは？」

フォルトナ「託された役目は果たしましたわ。私が残ってる理由は、わかるでしょ？」

ガーフィール「…」

ガーフィール「くっ、姉妹揃ってやってくれるじゃねーか」

エルザ「姉妹…」

エルザ「そう、姉妹ね。それで、くしくもお互いに兄弟姉妹が揃ったようだけれど？」

魔獣「グゥゥ…」

エルザ「ここから、仕切り直しと思っていいのかしら？」

フォルトナ「！」

フォルトナ「ガーフ、私の事は…」

ガーフィール「へっ！剣聖レイドは、竜を前に剣を抜いて笑うってなぁ！」

エルザ「それは頭がおかしいという意味の慣用句よ…」

ガーフィール「ああ、知ってるぜ！」

メイリィ「わぁ～～～！」

ガーフィール「地霊の加護の力だ。地に足がついてっ限り、目の届く場所は俺様の射程ってなぁ！」

エルザ「メイリィ、一歩も前に出てはダメよ」

ガーフィール「姉貴、後ろで見てろよ」

ガーフィール「オラァ！！」

フォルトナ「ガーフ、こっちは私が」

ガーフィール「オリャァア！！」

メイリィ「岩豚ちゃん！」

メイリィ「ぺしゃんこになっちゃえぇーー！！」

ガーフィール「ァァアアアアア！！！」

ガーフィール「ガァアアアア！！！」

ガーフィール「ガァアアアアアアアアア！！！」

メイリィ「う…うそ…うそ…」

メイリィ「エルザ！何とかしてよ！！」

エルザ「人使いの荒い子だこと」

ガーフィール「ぐぐぐ…」

ガーフィール「はぁ…はぁ…」

エルザ「貴方は満身創痍になって行くのに、私の傷は癒えている。そろそろ理不尽に感じているんじゃない？」

ガーフィール「ああん？俺様は折れてねぇ。テメェだって、死ぬまで殺せば死ぬ」

ガーフィール「なぁ、吸血鬼！」

エルザ「……、知っていたの？」

ガーフィール「昔っから本読むのが好きだからなぁ。大昔の魔女にもいたって話だ。その魔女が死んでんだぜ？テメェも殺せる」

ガーフィール「金輪際悪さしねぇってんなら、見逃してやらねぇ事もねぇ」

エルザ「貴方、本当にかわいい子ね」

エルザ「私の生まれた北方のグステコは、とてもとても寒い土地だったわ」

ガーフィール「？」

エルザ「私は捨て子でね。盗んだり傷つけたりした日々を重ねて、生きるとか幸せとか考える気もなかったわ」

エルザ「ある吹雪の日に盗みを働いて、店の店主に取り押さえられたの」

ガーフィール「うっせぇ！聞いちゃいねぇよ！！！」

エルザ「私は女だったから、上着も下着も奪われて…。だけど、たまたまガラス片を拾ったの」

エルザ「考えてそうしたわけじゃない。ただそれを相手のお腹に突き刺して…」

エルザ「その時、凍えそうな吹雪の中で思ったのよ…」

エルザ「血と臓物は、何て暖かいんだろう…」

エルザ「この世に幸せがあるとしたら、寒さを忘れさせてくれるぬくもりがそう…」

エルザ「私が得た初めての幸福 。理解はできないでしょ？」

ガーフィール「わかってんなら、何でそんな話をしやがんだ」

エルザ「何でかしらね？きっと貴方が本当に愛おしいからだわ…」

ガーフィール「わりぃが惚れた女がいる。頭のイカれた女に付き合ってる暇はねぇ！」

エルザ「連れないのね。でもいいわ。私が用があるのは…」

エルザ「貴方の中身だけだから」

ガーフィール「殺すぜ…。エルザ・グランヒルテ…」

エルザ「殺してから初めて貴方を愛すわ。ガーフィール・ティンゼル」

ガーフィール「ウラァ！」

メイリィ「きゃあああーーーー！」」

メイリィ「誰か―！」

メイリィ「エルザーーー！」

エルザ「ぐ…」

ガーフィール「グググ…」

エルザ「はぁ…」

エルザ「ゾクゾクしちゃう…」

パック「大丈夫～？あんまり無茶すると体に毒だよ～？」

ラム「お気遣いは結構です。大精霊様のおかげで何とか戦いになっていますから」

ロズワール「やはり外に連れ出して正解だった。あの施設を…と言うより、あの魔水晶を砕かれてしまっては困るからねぇ～ぇ」

ロズワール「無論、それでも君の目的は果たせるはずだが、それは狙わないのかい？」

ラム「大精霊様に足止めをお願いして、その間に…ですか？」

ラム「御冗談を。だって、そんな事をしてもラムの願いは永劫に果たされませんから」

ロズワール「とはいえ、このまま続けてもジリ貧だろ？確かに肝は冷やしたが、大精霊様も万全ではない」

パック「君の周到さには頭が下がるよ。いつからリアに術を掛けたの？」

ロズワール「聖域に出向く前に。スバル君と喧嘩して、気落ちしてるエミリア様と貴方の契約に細工するくらいは容易い」

パック「君はリアにへこたれたままでいて欲しかった」

ロズワール「ええ、スバル君の行動を縛るのに最も苦心したといって良い。彼は悲願の為の最後の鍵だ」

ロズワール「断じて、愛娘を預けるに足るか試す程度に考えている貴方とは違う」

パック「思い上がるなよ？魔女の弟子…」

ロズワール「その分だと、契約以前の事を思い出したのかぁ～な？」

パック「推測は多分にあるさ。でも…」

パック「君によく似た喋り方の男の事は思い出した。傷を覚えておくためか…、それとも戒めかな？どっちにしても、後ろ向きだ」

ロズワール「後ろ向き…ね…」

ロズワール「そうですとも。私は後ろを、常に過去を見ている。私にとって、素晴らしいものは全て過去にしかない」

ロズワール「今あるものは、亡骸の上に立つ妖だ」

パック「君の在り方にケチはつけないよ。ただ…」

ロズワール「何です？」

パック「ベティが悲しむね。ロズワール」

ロズワール「ウル…」

ロズワール「ゴーア！」

パック「図星を突かれたからって、大人げない！」

ラム「エル・フー…」

ロズワール「遅い」

パック「下がって！」

パック「すぐ立たないと次のが来て負けるよ？」

ラム「簡単に言ってくれますね…」

ロズワール「私は至極残念だよ、ラム」

ロズワール「君には悲願を…」

ロズワール「同族の応報を叶え、幸せになってもらいたかった」

ラム「く…」

ロズワール「ラム…」

ラム「あれだけ繰り返しても、あれだけ触れていても…、貴方は真意に気付いてもいない」

ラム「同族の復讐を願い、憎悪に身を焦がす鬼であればよかった…」

ラム「ただの復讐鬼であれたなら、この胸傷まずに済んだ。ですが… 」

ラム「ラムは…ロズワール様を…」

ラム「愛しています」

ロズワール「…」

ラム「どうかされましたか？」

ロズワール「どうも何も私をからかっているのか？この期に及んで」

ラム「ラムはただ本心を告げただけです」

ロズワール「そんなはずがあるものか！私を愛する？何を言っている？」

ロズワール「憎き相手だ。君にとって、故郷を滅ぼした原因に関わる男だ。事実、君も私を殺したいほど憎んでいたはずだ！」

ラム「始まりはそうでも、今は違います。ラムは今、貴方を…」

ラム「愛しています」

ロズワール「一体誰がそんな安っぽい感情を信じる！？復讐はどうする！？同胞たちの魂に誓ったはずじゃないのか！？」

ラム「同胞たちに悪いと言う気持ちはあります。ですが、愛してしまったものは仕方ない。ラムはラム自身の気持ちを優先します」

ラム「大精霊様っ！」

パック「いいとも！僕は愛娘の次に、恋する女の子の味方だからね！」

ロズワール「くっ、小細工を…」

ロズワール「はっ！」

パック「どこを見ている…」

ロズワール「！」

ロズワール「まさか…」

ロズワール「な…」

パック「ばぁ！でっかくなっただけでした～」

ロズワール「はぁ！」

ロズワール「はっ！」

ラム「うぅぅぅ！！」

ロズワール「なに…」

ラム「かはっ…」

ロズワール「それは！！」

ラム「ラムにとって諸悪の根源は、これですから…」

ラム「やっと…これで…」