【感想】 アニメ『ひぐらしのなく頃に業』 8話 謎が深まる衝撃の結末に！ 詩音なのか魅音なのか沙都子は何を考えているのか

圭一「知恵先生、村長は見つかりましたか？」

知恵先生「いいえ。まだ何も連絡は来ていません」 

圭一「…っ」

知恵先生「きっと大丈夫だから。さあ、教室に戻って」 

圭一「はい…」

知恵先生「午後の授業を始めますよー」

知恵先生「あら？古手さんは？」

圭一「！」

知恵先生「古手さんがどこに行ったか、知っている人はいませんか？」

沙都子「圭一さん、先ほど梨花とお話ししていましたわよね」

圭一「え？」

圭一「いや、話はしたけどその後は一度も見てない…」 

魅音「そう言えば、校舎裏で誰かと話してたような…」

沙都子「相手は圭一さんではありませんの？」 

圭一「っ！」

魅音「相手の顏はよく見てなかったけど…」 

圭一「どんなやつだ！？」 

魅音「作業着を着た男と話してたと思う」

沙都子「でもそんな方、この学校にはいませんわよ」

生徒「まさか梨花ちゃんも行方不明…？」

圭一「……」

沙都子「梨花ー！」 

レナ「梨花ちゃーん！どこー？」

知恵先生「古手さん！どこいっちゃったのー？」

魅音「梨花ちゃーん！」 

圭一「梨花ちゃん！いるなら返事してくれー！」

圭一「あれ？」

魅音「圭ちゃん、こっちー！」

圭一「どうした、魅音？」 

魅音「今、何か屋根の上に！」

圭一「梨花ちゃん！」

圭一「いないか…」

圭一「魅音、特になにも無いぞ」

魅音「ごめん。見間違いかもしれない」

圭一「ん…？ 梨花ちゃん、さっきも何か様子がおかしかったし、どうしちゃったんだろう」

魅音「終わらせないといけないね」 

圭一「ん？」

圭一「魅音、お前…いま何て言った？」 

魅音「終わらせないといけないって言ったの」

圭一「…っ」

圭一「み、魅音…？お前、何て顔をしてるんだよ…」

魅音「古手梨花はね、オヤシロ様の崇りを権威にしてきた御三家の当主の一人」

魅音「あの子が、元凶なんだよ…？」

圭一「あ…あ…」

魅音「そうだよ…。あの子だよ」

魅音「あの子が…。あの子が…殺そうとしてるんだ！」

魅音「御三家の…オヤシロ様の崇りを利用して…」

魅音「そうはさせない！！」

魅音「そうだ。私が崇りを終わらせる。あの子が殺そうとしてるんだ。殺そうとしてるんだ！」

魅音「違いない…！違いない違いない違いない違いない違いない違いない違いない違いない」

圭一「落ち着けよ、魅音！何言ってんだ！？」

魅音「違いない違いない違いない違いない違いない、違っ違っ違っ違っ違っ違っ違っ違っ」

知恵先生「二人とも…！」

知恵先生「何かあったの？」

魅音「知恵先生、こっちに梨花ちゃんいないみたいです」

圭一「…」 

知恵先生「学校はもう終わりにするから、古手さんの事は先生たちに任せて、今日はもう帰りなさい」

魅音「わかりました」

レナ「ん？ どうしたのかな？かな？」 

圭一「俺のせいだ…」

圭一「俺の…」

レナ「圭一くんのせい？どうしてそう思うのかな？教えて欲しいな？」

圭一「実は…。あっ…」

圭一「いや、何でもない」

レナ「ぁ…」

圭一「俺は、自分で思ってるより、ずっととんでもない事をしてしまったのか？オヤシロ様にあんな事を…。でも、あれは詩音が…」

圭一「そうだ。そもそも詩音のせいで…。あっ、いや…そういう問題じゃない。詩音のせいにしたって、仕方ないじゃないか」

＜電話の音＞ 

圭一「っ！！」

圭一「もしもし…」 

魅音「もしもし圭ちゃん？」

圭一「詩音かっ！？」

魅音「……」

圭一「ぁ…」

圭一「あ…いや…」

圭一「魅音か？」 

魅音「今から家に来てもらいたいんだ」 

圭一「家って…、園崎本家にか？」

魅音「水車小屋で待ってるから」 

＜電話の切れる音＞ 

圭一「……」

圭一「どういうつもりだ？」

魅音「圭ちゃんも何か話したい事あるんじゃないかなー？圭ちゃんの不安な気持ち、すごくわかるよ」

魅音「だからさ…。家でゆっくり話そうよ」

圭一「わかった…」

圭一「この森…。いや山か…。丸々庭なのか？」 

魅音「庭って言うよりは、領地かな。手入れがされてるわけじゃないしね」

圭一「こういう伝統的な住居も悪くないな」 

魅音「冗談でしょー？隙間風は入るし、冬場は寒いし」

魅音「アタシも圭ちゃんみたいな家に住みたいよ～。あっ、でも雪下ろしは大変かもねぇ」

圭一「えっ、そんなに雪が降るのか？」

魅音「圭ちゃん、知らないの？雛見沢は豪雪地帯だよ？」 

圭一「マジかよ。俺、寒いのは嫌いなんだよ」

魅音「これは…。今年の冬は圭ちゃん、寒さに慣らすための強化合宿が必要だね～」 

圭一「嫌だ嫌だ。全力で嫌だ」 

魅音「こりゃ冬が楽しみだ。あはははは！」 

圭一「嫌な野郎だぜ」

魅音「それじゃお茶入れてくるから寛いでて」

魅音「圭ちゃんはあるよね」 

圭一「？」 

魅音「命を狙われてるかもしれないって自覚」

圭一「…っ。あるっていったら…？」

魅音「ごめん、怖がらせるつもりで言ったんじゃないんだ」

圭一「あ…ああ…」

圭一「魅音。まず、お前に謝らなきゃいけない事がある」

魅音「圭ちゃんの話？」 

圭一「うん…」

圭一「あの…昨日の綿流しの晩、俺は祭具殿に入ったんだ。いけない事だって知ってたのに！ほんの探検気分で…」

圭一「ごめん！！」 

魅音「圭ちゃんが昨日、詩音と富竹さんと鷹野さんと４人で、古手神社の祭具殿を暴いてしまった事、もう知ってる人は知ってるよ」

魅音「でも、圭ちゃんにとっては面白半分の探検でも、それが笑いごとでは済まないと思ってる人たちが大勢いるって事を、理解してくれたなら…」

圭一「今更だと思うが、謝る！悪かった！許してくれ！」

魅音「頭を上げて」

圭一「…っ」

魅音「安心して。アタシは圭ちゃんの味方だから。それだけは信じて！」

圭一「俺も信じたい気持ちはある。でも、梨花ちゃんが突然別人みたいになって…。もう誰を信用したらいいのか、わからないんだよっ！」

魅音「落ち着いて。今、圭ちゃんは言ってくれた。非を認めて謝ってくれた。私はそんな圭ちゃんを信じる」

圭一「魅音…」 

魅音「だから、圭ちゃんにも信じて欲しい。私を…。何があっても私だけは味方だって。…ね？」

圭一「ぅ…。わかった…。俺は、魅音を信じる」

圭一「魅音、教えてくれ。どうして雛見沢では毎年綿流しの日に、人が死ななくちゃならなくなったんだ？」 

魅音「雛見沢連続怪死事件。それは、最初はただの偶然だったんだと思う」

圭一「え…」 

魅音「でもね、変わっていったんだよ。いつしかオヤシロ様の崇りと言う大義名分を利用した狂信的な村人たちの手によってね」

圭一「変わったって…どういう…」 

魅音「綿流しの日は、村の仇敵をオヤシロ様の崇りの名の元に殺してもよいってね」

圭一「そんなっ…こと…。この現代にあるわけ…」

魅音「付いてきて」

圭一「…っ」

魅音「祭具殿の中、見たよね？あの拷問道具の山を…」 

圭一「ああ。でも、ずっと昔の物だろ？鷹野さんは嬉しそうだったけど、俺は…」

圭一「うっ…凄い匂いだな…」

魅音「あの道具は全部、鬼が淵村の厳しい戒律を守るために、作られた物だったんだ」

魅音「戒律を破った者を見せしめに、むごたらしく殺して見せるためのね」

圭一「だからっ、それも過去の昔話じゃないのかよっ！？」

魅音「そう。本来は見せしめの儀式『綿流し』は、御三家が取り仕切っていた」

魅音「だけど、公誉家と古手家の衰退。そして、時代の変化によって行う事は難しくなって、あの拷問道具も使われることがなくなった」

魅音「だから、園崎家は作ったの」 

圭一「作ったってまさか…」

魅音「現代でも綿流しの儀式が行える秘密の場所…」

魅音「見て。色々あるでしょ？」

魅音「ね？現代だからとか、昭和だからとかそんなのは関係ないの。ここは雛見沢村で、かつては鬼が淵村と呼ばれた鬼の村」

圭一「そんな事…」

魅音「もちろん私の知る限りでは、ここにある様な物騒な拷問道具を実際に使ったと言う話は聞かないけれど…」

魅音「でもね、いつでも使える様に手入れされている…という村の秘密は、こうして実在するから」

圭一「何なんだ…、ここは…」

魅音「ここはね、おじさんのセーフルーム。この家で一番安全な場所…」

魅音「この扉なら、たとえ銃だろうとびくともしないよ」

圭一「まだ、何かあるのかよ…？」

圭一「急に生活感が出てきたな」 

魅音「ここには食材も十分あるし、電話も電気もある。もちろんトイレだってある」

魅音「その気になれば、外に出ずに１か月は暮らす事が出来るだろうね。だから安心していいよ。圭ちゃん」 

圭一「…？どういうことだ？」

圭一「何を言ってるんだよ、魅音」 

魅音「圭ちゃんにはここで過ごしてもらいたいんだ。今から当分…」

圭一「えっ…、今からって…」

圭一「何でだよ、だいたい親にはどう説明すれば…」

圭一「うわっ！！」

圭一「ぐっ…！」

圭一「何をするんだ！魅音、開けてくれ！」

魅音「こうするしかないんだ」

魅音「オヤシロ様の崇りの実行者を気取る何者か。もしくは、その何者かを生み出す土壌を打ち破らない限り…」

圭一「そうかもしれないけど…。だからって何で…！？」

魅音「だから、それは私が必ず何とかするから、それまでここにいて！」

圭一「そんな…」

魅音「大丈夫。それまで圭ちゃんは、安全なこの場所に身を潜めていて欲しい！」

圭一「でも、何も鍵までしなくたっていいだろ…」 

魅音「この鉄格子の施錠は、圭ちゃんの身を守る為でもあるんだよ」 

圭一「え？」

魅音「こうする事で万が一の時、圭ちゃんはアタシに一方的に監禁されていた被害者なんだって、言い張る事が出来るから」

圭一「魅音…。一体お前は、何をするつもりなんだ？」

魅音「この雛見沢で、村の誰かが困ったら、それを解決できる立場になった別の村人が気を利かせる。それは、村の連帯感が育むとても大切な助け合いの精神なんだ…」 

圭一「ああ、俺が不良に絡まれていた時…」 

魅音「そう。でも、その精神が変わってしまったんだ。あの事件をきっかけにして…」

圭一「ダム闘争…」 

魅音「幸せな意味で気を利かせるじゃなくて、村の仇敵を葬る為に気を利かせる。そんなネガティブなものに…。そのせいで沙都子の家も…」

圭一「…？」

魅音「これは全部、村人の良き助け合いの習慣を、人を憎んで害する者に変えてしまった…。私たち、御三家の責任」

圭一「でも、それは大昔の話だろ？」 

魅音「圭ちゃんの言う通り、もう鬼のいた大昔じゃない。現代で、昭和なんだ…」

魅音「私は、御三家の事実上の筆頭格。園崎家の次期当主として、責任を持って終わらせなきゃいけないんだよ！」

魅音「オヤシロ様の崇りを生み出して、そして５年経っても終わらせられない所か、最早コントロールする事すら出来ない怪物に育ってしまったその責任を、私が取らなきゃいけないんだよ！」

圭一「魅音が何をやろうとしているかわからないけど、俺が出来る事なら何でも手伝うぜ？お前ひとりでやる必要はないだろっ！」

魅音「圭ちゃん、覚えてる？」 

圭一「？」 

魅音「ゲーム大会の時の『人形』」

圭一「え？」

魅音「あの時、私を女の子と認めてくれて嬉しかった」

魅音「私は圭ちゃんが大好き。だから、何が何でも守りたいんだ！」

魅音「そのためには、村の因習を破壊する！それしかないんだよ！」 

圭一「魅音…」

＜ブザー音＞

圭一「誰か来たのか？」

魅音「へぇ～。誰の手先で来たのやら…。あるいは感づいたかな。ふふっ…面白いね」

魅音「会ってやろうじゃない」

圭一「魅音、一体…」 

魅音「ごめんね、圭ちゃん。来客だから行ってくるね」

圭一「拳銃！？ おい！なんでお前がそんなものを…っ」

圭一「まさか本物じゃないだろうな！？」

魅音「戻りはちょっと遅くなるかも。一仕事になるかもしれないからねー」 

圭一「魅音！何をする気なんだよ！！」

圭一「そうだ、警察！警察に相談すればいいだろ！」 

魅音「残念だけど、警察も信用できないんだよ。この雛見沢ではね」

魅音「もし万が一、私が戻らなくて他の誰かがここに現れたら…」

魅音「圭ちゃんは、私に捕まったから閉じ込められたって言ってね。それで丸く収まるはずだから…」 

圭一「魅音！おい、待てよ！魅音！待て！待てぇー！！！」

圭一「魅音…」

圭一「うぉおおおーー！！」

圭一「ぐっ…」

圭一「くそっ…！」

圭一「うぉぉぉ！！」

圭一「魅音ーーーっ！！！！」

大石「前原さん！生きてますか！？」

圭一「ぁ…」

大石「前原さん！」

圭一「魅音…」

大石「前原さぁ～ん」

大石「病院に行ってみましたら、今日退院されたと聞きましてねー」

大石「どうですか？お怪我の方は？」 

圭一「お陰様で…」

大石「いやぁ～！たまたま園崎家の傍にいた刑事が、銃声を聞きましてねー。それで突入したという訳なんですが。貴方だけでも救出できてよかったですよー。はっはっはっは！」 

圭一「俺だけ…？じゃあ魅音…」

大石「まあまあ、落ち着いて下さい」 

圭一「落ち着けるわけないでしょ！」

大石「前原さん、貴方が閉じ込められていた地下室。あの奥に古井戸があるのはご存知でしたか？」

圭一「いえ…。だいたいあの場所に行ったのは初めてだったし、もう何が何やら…」

大石「その井戸の底からですね、見つかったんですよ…」

大石「園崎お魎さん。公由喜一郎さん。そして、園崎詩音さんの遺体が…」 

圭一「……っ」

圭一「詩音…が…」 

大石「それどころか死後１０年以上経過した遺骨も見つかりましてね。最低でも３人分。雛見沢の暗部という訳でしょうなぁ～」

大石「それから古手梨花さん」 

圭一「見つかったんですか！」

大石「残念ですが、彼女は遺体で発見されました」 

圭一「…！」

大石「皆さんの通われてる学校、その便槽から。それはそれは酷い有様でした」

圭一「それって…」

圭一『あれ…？』

魅音『圭ちゃん、こっちー！』

圭一「それで…魅音は…」

大石「園崎魅音さんは、北条沙都子さんと一緒にお亡くなりになっていました」

大石「園崎本家の廊下で」

大石「これだけ遺体がいっぺんに見つかるとですねー。まだまだ調べないといけない事が、山ほどあるんですよ？前原さん」

大石「またお話を伺うことになるかと思いますので、その時はよろしくお願いしますね～」

大石「何かお知らせ出来る事が出来ましたら、お伝えさせて頂きます」

大石「ではまた。お大事に」

圭一「魅音がこの裏で、一番安全な場所と言っていたところに詩音の死体があって…」

圭一「魅音と一緒に梨花ちゃんを探した場所に、梨花ちゃんの死体があって…」

圭一「これじゃまるで、魅音が皆を殺したみたいじゃないか」

圭一「魅音は、俺を陰謀から守ってくれようとしていたんじゃないのか？それとも…」