【感想】 新サクラ大戦 10話 展開が予想できても熱い展開　旧式の機体に試作機まで登場していよいよ最終決戦

司馬「こりゃ酷いな」

初穂「んなことは言われなくたって分かってんだよ」

アナスタシア「それで、修理にはどれくらいかかるのかしら？」

司馬「そうだなぁ…なんとか動けるようにするのに半日ってところか…」

クラリス「いつセヴァストポリが動き出すかわかりません！もっと急げませんか？」

初穂「あたしらも手伝うからよ！！」

司馬「こいつは俺の仕事だ！お前らにはお前らの仕事がある」

司馬「次の出撃に備えて今は身体を休めておけ！」

初穂「ああ、わかったよ…」

あざみ「さくら！！」

クラリス「身体の方は大丈夫ですか？」

さくら「え！？司馬さん、私の機体は？」

司馬「残念だがこいつはもうだめだ」

にゃ～ん（猫の鳴き声）

レイラ「気が付いたようね」

クラーラ「姉さん？」

クラーラ「ここは？」

レイラ「マーマと暮らしたあの部屋よ…」

レイラ「どう！？そっくりでしょ？」

レイラ「私たちのためにカミンスキー様が用意してくださったのよ」

レイラ「懐かしいでしょ？」

レイラ「壁も床も置いてある家具も全て同じなのよ！」

レイラ「私たちが暮らしてたあの家と！」

クラーラ「違うわ」

レイラ「どこが？」

クラーラ「いくら同じものを揃えてもここは私たちの家じゃない、あの幸せな時間は取り戻せないのよ」

レイラ「そうね…失ってしまったものは2度と手に入れることはできないわ」

クラーラ「でも…」

レイラ「でも？」

クラーラ「新しく作ることならできる」

レイラ「帝国華撃団と一緒なら…」

クラーラ「そうよ、さくら達は私を家族だといってくれた、ナディエージダだと知ってもおかえりと言ってくれたの」

レイラ「そうかしら？」

レイラ「あいつらは私の姿をみて化け物だといった…それが本心よ！私たちは絶対に人間と家族になれない！絶対にね！」

クラーラ「じゃあマーマはどうなの？」

クラーラ「マーマは私たちを愛してくれたわ！心の底から噓偽りなく」

クラーラ「どうしてそれは他の人にはできないって言い張れるの？」

レイラ「それは…」

クラーラ「人間か降魔かなんて関係ないのよ、それが本当の愛でしょ？」

レイラ「それが…本当の…愛…」

レイラ「うっ…！」

クラーラ「姉さん！！」

レイラ「私はただ…あなたを…」

レイラ「クラーラを守りたかっただけなのに…」

カミンスキー「私の可愛いレイラを」

カミンスキー「いじめないでもらえませんか？」

レイラ「カミンスキー様…！」

カミンスキー「再調整が必要のようですね…後で私の部屋に来なさい」

レイラ「はい…」

クラーラ「私をどうするつもりです？」

カミンスキー「あなたは素晴らしい力をお持ちだ、しかし同時に不幸を招いてしまうことも自覚しているはずです」

カミンスキー「ペトログラードの惨劇をお忘れですか？」

カミンスキー「あなたがいる場所では常に最悪が起きるのですよ」

カミンスキー「私の元にこない限りこれから先もずっとね」

クラーラ「うっ…」

カミンスキー「あなたの大好きな大帝国劇場の皆さんや、花組の皆さんを失うのは望むところではないでしょう？」

クラーラ「それは…嫌です、でも…」

カミンスキー「はぁ…わかります」

カミンスキー「一緒にいたい相手でも一緒にいられない！その辛さよくわかります」

カミンスキー「そしてあなたの心の揺らぎも手に取るようにわかります…」

クラーラ「え？」

クラーラ「はっ！」

カミンスキー「ふっ..」

クラーラ「何！？」

カミンスキー「おっと…」

カミンスキー「ようやく手に入れた神の御使い、けがをされては元も子もありませんからね…」

カミンスキー「さあ、準備は全て整いました…最終幕の開幕を告げる鐘を鳴らしましょう」

カミンスキー「全世界の人々、ごきげんよう」

カミンスキー「私はヴァレリー・カミンスキー、以後お見知りおきを…さて」

カミンスキー「突然のご報告で恐縮なのですが」

カミンスキー「これより皆様には、新たなる支配者の目撃をしてもらいます」

初穂「なんだこりゃ」

かおる「セヴァストポリから全世界に向けて発信されているものです！」

さくら「全世界…！？」

カミンスキー「新たなる支配者では本質が伝わりませんね…」

カミンスキー「皆様が目にするのは神！」

カミンスキー「この私が新たなる神となる瞬間に他ならないのです」

カミンスキー「しかし…」

カミンスキー「愚かなる人類にはその事実が理解できないでしょう」

カミンスキー「ですからこれよりその証拠をお見せします…」

さくら「はっ！！」

さくら「クラーラ！？」

カミンスキー「紹介しましょう！彼女こそ」

カミンスキー「人類を新たな世界へと導く神の御使い」

カミンスキー「そして、彼女が放つ神の雷…」

カミンスキー「それが…それが、ツングースカの怒りです！」

カミンスキー「見るがいい…そして恐怖せよ」

カミンスキー「これが神の御業だ！！」

全員「あっ…！！」

クラリス「山が…消えた！」

すみれ「そういうことでしたのね…」

すみれ「カミンスキーがクラーラを手に入れたかった訳は、この力を得るためだったのですわ」

カミンスキー「私が創造する新たな世界に、旧来の統治機構は不要です」

カミンスキー「よって私はここで要求します」

カミンスキー「この世界に存在するすべての国家」

カミンスキー「軍、警察」

カミンスキー「その他ありとあらゆる組織の」

カミンスキー「24時間以内の機能停止を…」

カミンスキー「もちろんそこには各国の華撃団が含まれることをお忘れなく…」

カミンスキー「それでは皆様、24時間後にまたお目にかかりましょう！」

カミンスキー「その時には無用な血が流されずに済むことを祈っておりますよ…」

カミンスキー「さあ…幕は開きました」

カミンスキー「新たな世界の始まりです！！」

神山「ふっ！！」

ランスロット「これは…」

エリス「やはり偽物か…」

すみれ「そう…理事の中に文字通りカミンスキーの傀儡が入りこんでいたのですね」

神山「ええ、ゲンアン事件による混乱に乗じたのでしょう」

アナスタシア「まさか華撃団連盟の屋台骨が腐っていたなんてね」

クラリス「でも、これで連盟も正常化するんですね」

神山「ああ…だが手遅れかもしれない」

さくら「どういうことです…？」

神山「欧州各国はカミンスキーの圧倒的な力に恐れをなして、降伏する方向で話が意見がまとまりつつある」

初穂「んなことあるか！！」

初穂「あたしらは行くぜ！」

クラリス「クラーラさんを取り戻すためにはそれしかありません！」

アナスタシア「構わないわね隊長？」

神山「帝都を守るのが帝国華撃団の使命だ」

さくら「止める理由がない…さくら！」

さくら「はい！」

神山「無限を失ったそうだね…？」

さくら「はい…」

さくら「光武で…三式光武でいきます！」

かおる「なんですって！？」

かおる「あんな旧型機で何ができるって言うんです！？」

さくら「確かに古い機体ですが、今は他に方法がありません」

かおる「前日のダメージも残っているでしょ？無理をするのは…」

すみれ「おやめなさい」

かおる「すみれ様！！」

神山「決めたんだね…」

さくら「はい…」

神山「だったら言うことはない、クラーラを頼むね」

さくら「はい！！」

神山「白秋さん、いますね？」

神山「ナターリャさんから聞きました、言いたいことは山ほどありますがそれは後にしましょう」

村雨「いいのかい？」

神山「ええ、その代わり俺が帝都に帰るまでさくら達を頼みます」

村雨「私が？」

神山「さくらは…あなたの弟子でしょ？」

村雨「承知した」

神山「帝国華撃団・花組の隊長として命令する」

神山「全力となってカミンスキーの企みを阻止し」

神山「クラーラを救出せよ！！」

全員「はい！！」

さくら「三式…宜しくね」

司馬「さすが俺！機体は古いが整備はバッチリだぜ！」

司馬「いいか？修理したといっても」

司馬「あくまで応急だ！出力は通常の8割も出てない！」

司馬「くれぐれも無茶すんなよ！」

初穂「わかってるって！！」

かおる「せめて、満足な機体で送り出したかったですね…」

かおる「ええ…」

かおる「あれ？」

すみれ「どうかしまして？」

かおる「あのビーム攻撃を避けてセヴァストポリに到達するにはどうすれば？」

司馬「心配には及ばねえよ！」

司馬「翔鯨丸より速く、一瞬で現場に到着できるよう」

司馬「霊子戦闘機射出装置を密かに開発しておいた！」

司馬「名付けて、秒読みちゃんだ！！」

かおる「いつの間にそんなものを！！」

司馬「よーし！早速射出準備だ！」

村雨「神崎指令」

すみれ「今更顔を隠す必要がありまして？」

村雨「これは私の戦装束だからね」

すみれ「出陣されますの？」

村雨「神山君に頼まれたからね…放っておけないだろ？」

すみれ「いいでしょう」

司馬「いいか？これは人が乗るようにはできていないんだ、乗り心地は保証しないぜ」

村雨「結構だ」

司馬「射出準備よし！最初はさくらちゃんだ！」

さくら「はい！」

さくら「待っててクラーラ…今行くからね」

司馬「打てー！！！」

カミンスキー「やはり来ましたか」

レイラ「いかがいたしましょう？」

カミンスキー「幸福の意志なしと見て、帝都を火の海にすべきなのでしょうがそれでは面白くありませんね」

レイラ「では…？」

カミンスキー「ふっ…」

ブー！ブー！ブー！（サイレン音）

初穂「おっ？」

初穂「出やがったな…偽モスクワ華撃団！」

さくら「あれは…」

あざみ「黒マントと同じ…」

初穂「やっぱり全部カミンスキーの仕業だったってわけか」

クラリス「こんなに沢山…！」

クラリス「あの時は1体でも苦労したっていうのに…」

村雨「躊躇している場合ではないぞ！」

村雨「てやああああ！」

村雨「さあ！私に続け！」

さくら「はい！」

さくら「初穂！あなたは敵の動きを止めることに専念して！」

初穂「よっしゃ！」

さくら「コアは私とあざみで貫きます！」

あざみ「任せて！」

さくら「アナスタシアさんとクラリスは援護をお願い！」

クラリス「はい！」

アナスタシア「了解！」

さくら「いくわよ！」

あざみ「はっ！！」

あざみ「はっ！！」

村雨「さくら、ここは君たちに任せる！」

村雨「私はツングースカの怒りの破壊に向かう！」

さくら「はい！師匠、お気を付けて…！」

村雨「君たちも」

レイラ「クラーラ！」

カミンスキー「美しい…」

カミンスキー「実に美しいと思わないかい？」

カミンスキー「降魔人間とは危ういバランスの上で成り立っているのです、人の姿のまま発言できる降魔の力は限られていますが」

カミンスキー「無理に力を使えばただの降魔になり果てる…」

カミンスキー「そうなれば2度と元の姿には戻れません」

カミンスキー「人の心を失い、ただ破壊と殺戮を繰り返すだけです」

カミンスキー「人の姿を保ったままここまでの力を発揮する…」

カミンスキー「クラーラこそ、降魔人間の最高傑作なのです！」

レイラ「クラーラ…」

カミンスキー「出来のいい妹を持って、君も誇らしいでしょレイラ？」

レイラ「はい…」

初穂「てやあああ！」

あざみ「はああ！」

初穂「くっそ、倒しても倒しても次が出てきやがる！」

初穂「いったい何匹いるんだ！？」

さくら「初穂！口より手を動かして！」

初穂「わかってるよ！！」

司馬「さくらちゃん！このままじゃ機体が持たないぞ！」

さくら「わかってます！」

さくら「けど、今はその余裕なんか！」

クラリス「さくらさん！」

さくら「くそ、動いて！」

司馬「蒸気配管が断裂している！」

司馬「もう戦闘は無理だ！今すぐ撤退しろ！」

さくら「嫌です！！」

司馬「さくらちゃん！」

さくら「クラーラを助け出さず撤退などできません！」

司馬「満足に動いてない機体で、何ができるっていうんだ！？」

クラリス「そうです！聞いてくださいさくらさん！」

アナスタシア「あなたに何かあったらクラーラに合わせる顔がないわ」

初穂「ここは私らに任せておけって！」

あざみ「さくらの分まで頑張る！」

さくら「みんな…」

さくら「やっぱりできない！」

さくら「みんなが戦っているのに、私だけ逃げるなんてできない！」

さくら「お願い….！！」

司馬「馬鹿な…あの損傷で動けるはずが….！」

さくら「私は絶対にあきらめない！！」

すみれ「！？」

さくら「くっ….！」

すみれ「天宮さん、あの機体を使うご覚悟はおあり？」

かおる「すみれ様、あの機体とはまさか…？」

司馬「無茶ですよ！！」

司馬「今のさくらでは霊力が切れる恐れがあります！」

すみれ「天宮さん…」

すみれ「霊力がつきれば、あなたの命の保証はありません！」

すみれ「それでもあの機体を使う覚悟はありますか？」

さくら「はい！使わせてください！」

すみれ「わかりました…」

すみれ「ただし1つだけ約束を…必ず無事で帰ってきなさい！これは命令よ！」

さくら「はい！」

司馬「まさか、またお前を使うことになるとはな」

司馬「さくらちゃんを頼むぞ」

初穂「はっ！？」

クラリス「なに！？？」

あざみ「あれは…」

アナスタシア「試製桜武…！」

初穂「さくら…みんな桜武が起動するまで時間を稼ぐぞ！」」

あざみ「うん！」

クラリス「はい！」

アナスタシア「ええ！」

司馬「いいかいさくらちゃん！」

司馬「桜武は体力の霊力はもちろん」

司馬「その質も要求してくる！」

司馬「心を落ち着けて静かに」

司馬「それでいて力強く！霊力を注ぎ込むんだ！」

さくら「わかっています！」

さくら「桜武…私の大切な家族を守りたいの…だから目を覚まして」

アナスタシア「しまった！」

初穂「さくら！」

さくら「お願い…桜武」

さくら「力を貸して！！」

さくら「試製桜武！起動完了！」

バーーン！！（爆発音）

初穂「すっげえ…」

アナスタシア「あれだけの数を一瞬で？」

さくら「ありがとう…桜武！」

さくら「そして一緒に行こう！クラーラの元へ！」

さくら「天宮さくら！推して参る！」

クラーラ「レイラ、あたしのお姉さん」

クラーラ「この世界に残されたただ一人の私の家族」

クラーラ「だけど今、私にはもう1つの家族がある」

クラーラ「さくら、お願い！無事でいて！」

クラーラ「次回、新サクラ大戦11話　悲恋幻想！レイラの想い！大正桜に浪漫の嵐！」