【感想】アニメ『かぐや様は告らせたい2期』6話 選挙戦演出が神かがっていた上に助け舟出す男勢がかっこいいし拗ねるかぐや様可愛い 見たいシーンが見れて満足

石上「皆さんにお願いがあるんです」

石上「今日の選挙…。伊井野ミコに徹底的に勝ちたいんです」

白銀「なんだ？神妙な面持ちで」 

藤原「事前調査では私たち9割近くの票を抑えていますし、そこまで心配する必要は…」

かぐや「向こうに何か隠し玉でもあるのかしら？」 

石上「いえ、ないです。今日の選挙は僕らが確実に勝つでしょう」

石上「それでも皆さんならそれ以上の勝ち方が出来るはずです」

白銀「何かあるのか？伊井野ミコに…」

ミコ「はむっ…」

大仏「ミコちゃん、何してるの？」

ミコ「掌に書いた人を飲むと緊張しないって聞いて…。一緒にやる？」 

大仏「人を飲む…」

大仏「できない」

ミコ「どうして？」

大仏「何だかこの『人』に感情移入してしまったわ。可哀そうで飲めない…」 

ミコ「何を言っているの？」

大仏「この人にも親や家族がいるって考えたら…」

ミコ「いないよ」

大仏「天涯孤独」 

ミコ「違うよ」

大仏「この人に『裕作』と名付けてあげましょう」

ミコ「余計飲みづらくしてどうするの？」 

生徒「そろそろ準備お願いします」

ミコ「はい！」

ミコ「あ…」

ミコ「が、頑張って…」

大仏「ぁ…」

ミコ「…ぁ、裕作…」

大仏「伊井野ミコはとても真っすぐな女の子です」

大仏「心が繊細で、純粋で、誰よりも正しくあろうとする女の子です」

大仏「その真面目さは風紀委員の活動を通して見てきた人も多いのではないでしょうか」

大仏「彼女は、中等部で風紀委員を務め、学園の為、学生たちの為に尽くしてきました。同時に勉学に励み…」

白銀「淀みがない。相当練習してきてるな」 

石上「だけど…」

石上「会場の空気が散漫です。真面目に聞いている奴は半分もいない」

大仏「どうか伊井野ミコに、清き一票をお願いいたします。ご清聴ありがとうございました」

生徒「続きまして、白銀さんの応援演説です。四宮さんお願いします」

生徒「かぐや様…」

生徒「なんて高潔な…」

（甲高いハウリング音）

生徒達「！？」

かぐや「白銀御行会長候補の応援演説を務める四宮かぐやです。こんにちは」

大仏（今のハウリング、わざとだ。教師も含め、ほぼ全員が、意識が強制的に引っ張られた）

かぐや「我が校の生徒会は寄付金によって運営されており、動かす金額は子供の遊びで片付けられるものではありません」

かぐや「堅実で確かな運用が必須となります。この資料が示す通り、我々前生徒会は白銀御行会長の元、それらを実現できていたと自負しております」

早坂「そうだよね～。やっぱり実績あるしね～」

生徒「そりゃなぁ」

生徒「だけど白銀は外部入学の…」 

教師「コレ！私語は慎まんか」 

藤原「シー！」

大仏（さっきの藤原先輩…。反白銀派の近くに教師を誘導したんだ。やっぱり侮れない）

かぐや「では最後に、私たちの今後の活動方針を映像でご説明致します」

かぐや「修学旅行の行先は、アンケートによる生徒主導のものとします」

かぐや「そして、皆さんの心がひとつになる・・・」

かぐや「昨年、好評を博したカリスマ講師による特別授業シーズンの再実施」

大仏（この遠慮なくハッタリかましたPV…）

大仏（石上…）

白銀「盛り上がってるじゃないか」 

石上「会長の成果をそれっぽく演出して見せただけですよ」

石上「大事なのは積み重ねと伝え方です」

白銀「だが、意外だったな。石上がここまで本腰を入れるとは」 

石上「僕が言い出したことですし、伊井野に徹底的に勝つって」

かぐや「以上です。ご清聴ありがとうございました。白銀御行に清き1票を」

大仏（強い…。積み重ねの滲み出る確固たる強さ。ミコだって積み重ねでは負けていない。だけど…）

生徒「続きまして、伊井野ミコさんの立候補演説です」

ミコ「…私の…名前は」

生徒「え？」 

生徒「なんて?」

生徒「マイクトラブル？」 

生徒「聞こえねーよっ！」 

生徒「どうかしたの～？」

ミコ「伊井野…ミコ…です」

生徒「クス…」

生徒たち（失笑の声）

生徒「緊張してるのかな？」

 生徒「まただー」

石上「いつものパターンですよ。これが伊井野勝てない理由」

石上「もともと人前が苦手な奴でしたけど、選挙に負ける度ひどくなってる」

石上「そりゃ笑えますよ。学年1位の融通が利かないクソ真面目ちゃん。普段は偉そうに指図してくる目の上のタンコブが、こうも見事に生き恥を晒してくれるわけですから」

石上「普段からムカついてる奴等からしたら、笑うなって方が無理な話でしょう」

石上「僕だってあいつには恨みも多い…」

石上「でも…」

白銀「でも、イラつくんですよ。頑張ってる奴が笑われるのは」

石上「だから僕は…」 

白銀「任せろ」

白銀「伊井野ミコを笑わせない勝ち方をすればいいんだな？」

大仏「ミコちゃん、お家に誰もいないの？」

ミコ「うん。ママは紛争地域でワクチン配ってて、パパは裁判所で遅くまでお仕事。とっても大切なお仕事なんだよ」

大仏「でも、家に誰もいないって寂しくないの？」

ミコ「うん」

大仏「私だったら耐えられないな…」 

ミコ「パパとママは悪くない。世の中が悪い人ばっかだからパパとママは忙しくて、お家に帰ってこれないだけなの」

ミコ「皆がもっとちゃんとしていればっ…！」

大仏『ミコちゃんはとても真面目』

大仏『毎朝、誰よりも早く来て、メダカに餌をあげて、お花の水を替える』

大仏『先生の言いつけを破ったことはないし、勉強はいつも1番』

大仏『児童会長に立候補するのも自然な流れだった』

ミコ「皆さん、勉強と関係のない物は持ってこないようにしましょう」

大仏『ミコちゃんは正しさを愛している。でも、遊びたがりの小学生にとって、正しさなんて自分たちの自由を侵害する敵にしか思えない』

大仏『中等部に入って私たちは風紀委員に入った』

大仏『ミコちゃんは先輩たちが怖がる人でも、人気者の男子でも、遠慮なく取り締まる。疎ましく思う人も多かった』

大仏『中には意地悪な人もいて、ミコちゃんは表情を変えず、意に介さない。そういう風に見えたんだろう』

大仏『でも、それ違う。ミコちゃんは人のいない所で泣く』

大仏『本当は怖がりで、悪意に晒されれば人並に傷つく』

大仏『ミコちゃんは。真面目なだけで強くなんてないのに誰もわかってくれない』

大仏『ミコちゃんは正しく在りたいだけなのに、どうしてそんな目で見るの…？』

大仏『そんな目で見られたら誰だって怖いんだよ？』

白銀「もういいだろ？時間の無駄だ」

ミコ「ま…まだ…」

白銀「こんなアホらしい公約掲げて、票を取れると思っているのか。伊井野ミコ」

ミコ「アホ…らしい…？」 

白銀「アホらしいだろ。今の時代に強制坊主とか、皆嫌がってると思うぞ？」

ミコ「だ…だから…それは…」

ミコ「…っ！」

ミコ「……」

白銀「反論があるなら、俺の目を見て話すことだ」

ミコ「私は…」

ミコ「私が言いたいのはっ…！」

白銀「ん」

白銀「言ってみ」

かぐや「もう…。放っておけば勝手に自滅してくれるっていうのに」

ミコ「この…」

ミコ「この公約は全然アホらしくなんてありません！！」

生徒達（ざわめき）

ミコ「いいですか！こちら各高校のブランドイメージのアンケートです！我が秀知院のブランド力は、年々下降の一途を辿っています！」

白銀「ほう…、原因は掴めているのか？」

ミコ「いくつかありますが、その中でもモラルの低下が強く印象付いているようです！世間には、偏差値の高いボンボン共。そんな風に思わているのです」

大仏（ミコちゃん、アガらずに言いたいこと言えてる！？）

ミコ「同時に、最近は行事において地域団体の協力が得られない状況が続いております」

白銀「地域団体の協力？具体的に何のことだ？」

大仏（そうか！今は白銀さんの視線しか意識してないから…）

ミコ「例えば、文化祭でのキャンプファイヤー…」

ミコ「深夜まで居座る生徒やポイ捨ての問題化で、夜間活動に町内会の許可が下りなくなりました。風紀の乱れが引き起こした問題のひとつです！」

ミコ「周囲の不評は、校則緩和の時期と符合します！ルールはモラルを育てるのです」 

白銀「だけど、それだけの為に坊主頭にするのはやりすぎだ」

ミコ「カッコいいでしょ！坊主頭はーーっ！！」

ミコ「１周してオシャレでしょ！あのクリクリはキュンキュンします！」 

白銀「お前のフェチは知らんわっ！！」

ミコ「この情報化社会。どんな些細な醜聞でブランドが崩壊するかわかりません。私たちが社会人になってからも秀知院のブランドを保ち続ける為…」

ミコ「今こそ風紀ある秀知院というイメージ改革が求められているのです！」

白銀「坊主頭が有効なデータは？」

ミコ「遅刻の数が減った実例があります！理由としては髪をセットする時間が減ったことに起因します」  

白銀「それだけでは有効性は認められないな。多様性を重んじる現代に坊主を強制するのは難しい」

ミコ「多様性ですか。髪型ひとつで失われる多様性など順守する必要がありますか！」 

白銀「失われるのではなく、奪われるといった方がいいだろう。型に嵌めつつ個々を尊重することができれば理想なのだろうがな」

ミコ「各々の個性を磨くためにこの秀知院は様々な部活動を支援しています。理想は実現できます！」

大仏『討論は予定を30分以上オーバーして行われましたが、誰かが止められる雰囲気じゃありませんでした』

大仏『まあ、選挙には負けてしまったのですが』

生徒「おい、伊井野…」

生徒「惜しかったなー！俺、お前に入れたのによ～！」 

生徒「あの会長に一歩も引かずカッコ良かったです！」

生徒「私、感動しちゃった！」 

生徒「私もー！」

生徒「来年もあるんだ、切り替えてけよ！」 

生徒「僕、伊井野さんがそこまで学校のこと考えてるなんて知らなかったよ」 

生徒「私たち、インスタで♯坊主撫で隊ってのやってるんだけど…」

生徒「あ～、相手があの白銀じゃなきゃなー」

大仏「み、ミコちゃ～ん…。良かった…。良かったよ～…」 

ミコ「えっ、何で泣いてるの⁉」

藤原「もうこういう無茶はやめて下さいよ！心臓に悪いです！」 

白銀「って、四宮どうしたんだ？」

藤原「胃痛で立てなくなっちゃったんですよ！誰かさんのせいで！」

白銀「悪かったって！」

白銀「そういや会計監査と庶務も決めないとだったな」

石上「そうですね…って、ちょっと待って下さい…」

石上「何、考えてます？」

ナレ「思ったより僅差で焦った白銀だった」 

白銀（めっちゃ僅差やん…！）

藤原「やったー！かぐやさん、会長当選ですよ！？」

藤原「会長が前に出た時は、胃に穴が空くかと思いましたけど」 

かぐや「別に私は心配なんてしてませんでしたよ」

藤原「そうかもしれませんけど、今は素直に喜びましょうよ～」

早坂「あ、かぐや様…」

早坂「はいはい、よしよし。ホントは不安だったんですよね。可哀そうに」 

かぐや「そんなのじゃないわ」

早坂「知ってるんですよ。ここ数日ろくに寝れてなかったでしょう。ホントよく頑張りましたよ。今は好きなだけこうして…」

藤原「かぐやさーーん？」

かぐや「ぐぇ」

藤原「え？か、かぐやさん！？」

藤原「胃ですか？胃ヤっちゃいましたか！？」

白銀「これも真剣勝負の結果だ。恨んでくれるな」 

ミコ「とんでもないです」

ミコ「あの時、会長が割って入ってくれなかったら、何ひとつ言いたいを言えなかったはずです。感謝してもしきれません」 

白銀「フム…。だがな…」

白銀「それ、感謝してるって顔じゃないぞ」 

大仏「感謝しても悔しいものは悔しいみたいです

白銀「まあ、それはそれとして、二人とも生徒会に入るつもりはないか？」

白銀「まだ生徒会長を目指すつもりなら、実地で学んでおいた方が都合がいいだろう。そのつもりがあるのなら…」

大仏「あ、私は結構です。正直、生徒会興味ないので」

白銀「え、そうなの？」 

大仏「あくまでミコちゃんの応援をしたいだけなので」

白銀「あ、いや、もちろん無理にとは言わないが」

大仏「ミコちゃんは…」

ミコ「わ、私…生徒会に誘われるなんて今までなくて…」

ミコ「少し考えさせて下さい…」 

白銀「そうか。その気があれば明日生徒会室に来てくれ。歓迎する」

大仏「それより後ろの方たちがソワソワしてますよ」

白銀「ん？どうかしたか？」

藤原「い、いえ…その…。他の役職ってどうなるのかなーっていうか、何ていうか…その…」

石上「選ばれないかもって結構不安になるもんですね。正確に難ありますから、僕ら…」 

藤原「アイアグリー！」

白銀「何訳わからんこと言ってるんだ、藤原書記。石上会計も」

白銀「新生徒会の初仕事だ。体育館の椅子片しに行くぞ」

藤原・石上「…はい！」

かぐや「何で会長は見舞いに来てくれないのかしら…」

かぐや「私が倒れたとなれば、何を置いても看病に駆け付けるべきなんじゃ！？」 

早坂「まあ、選挙の後片付けが生徒会長の初仕事ですし…」

かぐや「もしかして、会長…。私を生徒会に入れるつもりはないんじゃ…」

早坂「ホント体調にメンタル左右される人ですねー」

早坂「何を不安になってるんですか」 

かぐや「だって私、性格こんなじゃない…。私が他の候補者を裏で蹴落としてことに、会長は気づいたのかもしれない」

かぐや「いくつかの部を丸め込んで票集めしたことも、選挙管理委員会が既に私の傀儡だってこともバレてるんじゃ！？」 

早坂「そんなことまでしてたんですか」

かぐや「だって私がお願いして会長に出馬してもらったのよ。私に出来ることは全てするって決めたの。じゃないと筋が通らないでしょ」

早坂「まあ出来ることを全部した結果、疑心暗鬼になってたら世話ないですけれども」

かぐや「所詮、汚い手段しか出来ない最低な女。そんな人、生徒会から外しても仕方な…」

かぐや「仕方ないって程じゃないでしょう！！あんまりだわっ！！」

かぐや「第一、私たちがかき集めた票を不意にしかねない行動をして、これって私の頑張りなんてどうでもいから出来る行動でしょ？」

かぐや「もー！」

かぐや「まるで妻が夜な夜な内職してコツコツ稼いだお金で働きもせず飲む打つ買うする典型的に駄目な旦那の様じゃない！誰が妻よっ！！もーっ！！」

早坂「大丈夫ですよ。応援演説までさせて生徒会に入れないなんてそんなことしませんよ」 

かぐや「私みたいな女は、利用するだけ利用して捨てるんでしょ！？ひどすぎるわ！」

早坂「不安がったり、怒ったり、せわしない人ですね」

かぐや「会長は私のこと好きなんだと思ってた。私が特別だから優しくするんだって…」

かぐや「だけど、会長は誰にでも優しくて、誰にでも救いの手を差し伸べるのよ」

かぐや「私が特別な訳じゃなかった」

早坂「そんなに言いたいことがあるなら、どうぞ御本人に直接仰って下さい」

白銀「四宮、加減はどうだ？」

白銀「すまんな。…後片付けに手間取ってしまって」

白銀「ひょっとして怒っているのか？」

白銀「いや…その…。皆に協力してもらっておいて、あの身勝手は悪いとは思ってるんだが…」

白銀「だけど、俺を動かしたのは四宮たちだ」

白銀「四宮たちがいるのに、あの場を静観するような奴でいてはいけないと思った」

白銀「俺はひとりじゃ何も出来ない。逆に四宮たちがいてくれれば、俺は何だって出来る気がするよ」

白銀「四宮。副会長になってくれ。俺にはお前が必要だ」

白銀「よしっ！」

早坂「かぐや様。それ、特別扱いですよ」

白銀「さて…」

白銀「選挙戦も無事終了！通常営業に戻るぞ！」

白銀「体育祭に文化祭、年明けには修学旅行。2学期は忙しい」

白銀「気張っていくぞ、新生徒会！」 

かぐや・藤原・石上「はい！」

ナレ「今回の選挙戦。白銀陣営の勝利」

ナレ「備考 新メンバー1名 獲得」