【感想】 新サクラ大戦 4話 さくらと初穂の掘り下げ回 めんどくさ可愛いな！

すみれ「クラーラの移籍の手続きは終わりましたか？」

神山「いいえ、その…」

神山「色々理由をつけてたらい回しにされてまだ終わっていないのです」

すみれ「やはり…」

すみれ「実は日本に新生モスクワ華撃団を名乗る一団が現れて、クラーラの返還を要求してきたのよ」

神山「なんだって！？」

すみれ「世界華撃団連盟に問い合わせをしても、明確な返事は貰えず当事者同士で話し合いをしてくれの一点張り…埒が明きませんわ」

神山「新生モスクワ華撃団…おかしいですね、こちらではそんな話は一言も…」

神山「わかりました、自分も色々と探りを入れてみます」

すみれ「気を付けてね」

全員「わあああ…！！」

神山「みんな！？どうした？」

あざみ「ええっと…あの…」

神山「おや？さくらと初穂は？」

（ドアをノックする音）コンッコンッ

さくら「初穂！いる？」

さくら「ん？」

初穂「余計なお世話だ！！」

初穂「帝都の防衛によその華撃団の手を借りたとなっちゃ、帝国華撃団の名折れだからね」

さくら「もう1人で飛び出したりしないで、ちゃんとみんなと歩調を合わせて」

さくら「初穂！！！」

初穂「はぁ…あれだけタンカ切ってあの体たらく…隊長に合わせる顔がねえ…」

初穂「さくらともギクシャクしたままだし、思わず飛び出して家に帰ってきたけど…」

初穂「あ～あ、あたしこんなに弱かったかなぁ…」

初穂「はぁ…」

クラリス「実家に帰るというのは…」

クラリス「日本では永遠の別れを意味します…！」

さくら「違う違う！！」

クラーラ「さくら…」

さくら「大丈夫！たしか..ええっと…」

さくら「あ！確か初穂の実家、春祭りの時期だからその手伝いで戻ったんだと思う！」

クラリス「ほっとしました！」

さくら「クラリス私が来る前から初穂と一緒だったもんね」

あざみ「お祭り終わるまでの辛抱」

アナスタシア「戻ってきたら特訓ね」

さくら「そうだね…あ！きっと手が足りないだろうし私もちょっと手伝ってくる！」

さくら「そうすれば初穂も早く帰ってこれるだろうし！」

さくら「ん？どうしたの？」

さくら「もしかして…一緒に行きたいの？」

クラリス「うん…」

さくら「じゃあ、一緒にいこう！」

こまち「いってらっしゃーい」

こまち「！？なんだびっくりさせんといてー！！」

あざみ「ちょっとお願いが…」

こまち「金次第でなんでも調べんで～」

あざみ「モスクワ華撃団壊滅の真相」

こまち「あそこまで行くんわちょっと値が張るで！」

あざみ「いくら？」

こまち「千円はかかるなぁ」

あざみ「その額は無理…家が買える」

こまち「できる限りやってみるわ！神山隊長にも頼まれてるしな」

（汽笛の音）ポーーー！

さくら「ここが初穂の実家の東雲神社よ」

クラーラ「ええ！？」

さくら「驚いた？」

さくら「小さいころは、ここがいい遊び場だったんだ」

さくら「もうちょっとするとここの桜並木がとってもきれいなんだよ！」

クラーラ「さくら？」

さくら「私と同じ名前の木！」

さくら「春になるとピンク色の可愛い花が沢山咲くの！」

さくら「上まで登ればね、御神木の千年桜っていう大きな桜もあるのよ！」

クラーラ「せんねんざくら…？」

さくら「私ね、子供のころは遠くに住んでたんだけど毎年ここに連れてきてくれたの」

さくら「そこで初穂と一緒に遊んで…私、歳の近い友達って全然いなくて」

さくら「ここに来るのが毎年待ち遠しかったんだ」

さくら「ずっと友達でいようね！」

初穂「うん！」

初穂「来年もこの桜一緒に見ようね！」

さくら「うん！」

さくら「指切りげんまん！」

さくら「初穂！！」

初穂「さくら！！…あぁ…」

初穂「何しに来たんだよ！」

さくら「初穂こそ！突然あんな置手紙だけしていなくなるから」

さくら「皆心配したんだよ？私がみんなに春祭りだって言い訳しなかったらどうなったか」

初穂「悪い悪い、急に春祭り思い出してさ！」

さくら「ほんっとうに春祭りなの？」

初穂「え…ええ….」

クラーラ「何か隠してます！」

さくら「うん！」

さくら「ごまかしてるでしょ！何かあったの？神山隊長も心配してたよ」

初穂「隊長から連絡あったのかよ！？」

さくら「うん」

初穂「くっそぉ～そうと知ってたら帰ってくるんじゃなかった！」

さくら「でも、春祭りが明日なのは本当でしょ？せっかくかえってきたんだったら準備しなくていいの？」

初穂「まあ、ボチボチな」

さくら「私も手伝うからぱぱっとやっちゃおう！」

クラーラ「私も手伝います！」

初穂「しゃーねえなあ」

クラリス「あざみさん！神龍軒のチャーハン買いました？」

あざみ「休みだった」

クラリス「それは残念…」

こまち「あざみさん、ちょっと」

あざみ「ん？」

あざみ「これは？」

こまち「現地で回収されたガンカメラに映ってたモスクワ華撃団壊滅の極秘資料！」

あざみ「どこから？」

こまち「地獄の沙汰も金次第」

こまち「商人には商人の抜け道があるんや！」

あざみ「すごい！」

こまち「それよりな、どうもここに映ってるのが気になるねん」

あざみ「どこ？」

こまち「ここ！」

あざみ「クラーラ！？」

こまち「かもしれん…」

こまち「こんな近くにおって他のメンバーは大けが！せやけど、1人だけピンピンしてんのもおかし思わないか？」

あざみ「確かに…調べてくる！」

初穂「わあああ！？」

さくら「わあああ！」

さくら「うっ…！」

クラーラ「あ…..」

さくら「えへっ..！」

あざみ「楽しそう…」

さくら「私ね！」

さくら「小さい頃ここのお祭りに来るのがとっても楽しみだったんだ！」

初穂「そうか…」

さくら「うん！！」

さくら「それあの千年桜がとってもきれいで！」

初穂（神山は…さくらを隊長代理に指名した…）

初穂（私じゃなくてさくらを…）

初穂（嫉妬なんて私らしくない…けど…）

さくら「もう少しで準備終わりそうだね」

初穂「ああ…」

さくら「ちょっと私出てくるけど大丈夫？」

初穂「ああ…」

さくら「クラーラは初穂のお手伝いしててね！」

クラーラ「はい….」

初穂（さくらばっかりどんどん先にいって…）

初穂（なんか私一人で遅れて…舞台でも戦闘でも私の居場所がなくなって…）

クラーラ「カックラシーヴァ…」

さくら「ただいま！」

初穂「遅かったな！どこまで行ってたんだよ？」

さくら「ごめんごめん」

さくら「クラーラ！ちょっと」

クラーラ「ん？」

クラーラ「わぁ……！」

さくら「クラーラ！とっても可愛い！」

クラーラ「おそろい…！

さくら「これで一緒に宵宮見ようか！」

クラーラ「よいみや？」

さくら「前夜祭！神様をお迎えする大事な踊りがあるの！」

クラーラ「うん！」

クラーラ「ん？」

クラーラ「さくら…？」

さくら「うわ～！！」

さくら「懐かしいなぁ～」

クラーラ「きれい…」

クラーラ「うう…！！」

さくら「クラーラ！大丈夫！？」

クラーラ「うう…」

クラーラ「だい…じょうぶ…」

さくら「ほんとに..？」

クラーラ「うん…」

あざみ「ゆかた…羨ましい…」

あざみ「里の掟44条！忍者は派手な格好は厳禁」

あざみ「でも….」

さくら「もうそろそろなはず…」

（笛の音）

さくら「あ！始まった！」

さくら「初穂！？」

クラーラ「わぁ….！」

クラーラ「うう…！！」

クラーラ「ぐっ…！！」

さくら「大丈夫！？」

クラーラ「システィラ…」

（拍手）パチパチパチパチ…

さくら「クラーラ…」

クラーラ「もう、大丈夫…」

さくら「よかった！」

さくら「初穂！」

初穂「はぁ！疲れた！」

さくら「はい、お疲れ様！」

初穂「ありがと！」

さくら「とっても素敵だった！」

さくら「でも、初穂が奉納舞踊るようになったんだ！」

初穂「驚いたか？」

さくら「うん！」

さくら「昔全然踊れてなかったから…」

初穂「私だって昔帝劇で散々ダンスの練習をしたからな！」

初穂「それを言ったら昔のさくらは！」

さくら「わ！わわ！！」

さくら「それはだめ！！」

初穂「コイツな」

初穂「帝劇に来た頃にはダンスで転んでばっかりでな！」

さくら「わ！わわ！やめてえええ！」

クラーラ「さくらが？」

さくら「それまで盆踊り以外で踊ったことなかったんだから仕方ないじゃない！」

初穂「さくらがあんだけ踊れるようになったんだ」

初穂「あんただって踊れるようになるさ」

さくら「そうね…これも隊長が来てくれたおかげね」

さくら「来年はみんなで来れるといいね！」

クラーラ「みんなって帝劇の？」

さくら「うん！その頃には神山隊長も戻ってきてるだろうしみんなで一緒に」

さくら「当然クラーラも！」

クラーラ「いいのー？」

さくら「あの桜が降り注ぐ下でみんなで踊ったら、きっと神山隊長も驚くと思う」

初穂「咲かないんだ…」

さくら「え？咲かないって？」

初穂「あれ以来ずっとこいつは咲いてないんだ」

さくら「あれ以来…？」

初穂「ああ、踊りの真似をしていた時だよ」

さくら「わあ！！」

初穂「お前、こんなのもできないのかよ！どんくさいなぁ！」

さくら「初穂ずるい！」

初穂「え？何が？」

さくら「初穂は自分だけなんでもできるからってずるい！！」

さくら「チャンバラも木登りもけんけんぱも全部初穂の方が上手いのに！」

さくら「踊りだってすぐおぼえる！」

初穂「そりゃあ自分の家の踊りだしなぁ..」

さくら「ずるーーい！！」

初穂「いや、あのな…」

さくら「ずるいずるいずるい！！！私だって…私だって…」

初穂「ずるくない！！！」

さくら「ずるいずるい！初穂だけなんでもできてずるい！」

初穂「ずるくない！私だって一生懸命なんだ！」

さくら「うわあああああああん！」

初穂「もう知らねえ！帰れ！」

初穂「ふんっ！」

さくら「うわあああああああん！」

初穂「あの後母さんにすっごい怒られて..」

初穂「悪かったよ」

さくら「そうなんだ….」

さくら「私のわがままで困らせてごめんなさい…」

初穂「いや、謝るのはさくらじゃないだろ、ごめん」

さくら「違う！」

さくら「子供のころから初穂は何でもできて、かっこよくて私のあこがれだったの！」

初穂「おお…なんだよ急に…恥ずかしいなあ」

さくら「ずっと謝りに来ようと思ったけど、あの後父さんが東雲神社に剣を奉納することが無くなって…それで中々来られなくて…」

初穂「私さ、次の春にさくらが来なかったのも喧嘩のせいだと思ってたんだ」

さくら「心配かけちゃってごめんね」

さくら「だから、千年桜が咲かなくなったのも知らなかったんだ」

初穂「そうだったんだ…それなのに私は…」

初穂「ごめん！」

さくら「なんで初穂があやまるの！」

初穂「さくらは悪くないのに私が変なことを考えてたから…」

さくら「そんなことない！」

初穂「今まですっかり忘れてたんだけどな」

初穂「降魔にやられた時それを思い出して…」

さくら「あーーー！そういえばあの時私の指示聞かなかったでしょ！」

初穂「それもごめん！！」

さくら「大丈夫怒ってなんかいないから」

初穂「え…？」

さくら「だって私たち」

さくら「親友でしょ？」

初穂「さくら…」

さくら「えへへへ…」

初穂「本当にさくらは凄いな」

さくら「突然なに！？」

初穂「さくらがくるまでは花組はなにをやっても上手くいかなくて」

初穂「私たちが諦めかけていたのに、ずっとさくらが頑張って」

さくら「ちょっとなんでそうなるの？」

さくら「私は初穂がいてくれたから頑張れたのに」

初穂「私はもうあの時諦めかけていたんだ」

さくら「え？」

初穂「帝都も上海華撃団に守られてばかりで、舞台も全然だめで」

さくら「そんな…」

初穂「そこにさくらが来て、隊長が来て状況が一気に変わって」

初穂「さくらがみんなを引っ張ってきたから今の花組があるんだ」

初穂「さくらが元気をくれたから…私たちだけじゃこうはならなかった」

さくら「違うよ」

さくら「神山隊長がいて」

さくら「初穂がいて」

さくら「クラリスがいて」

さくら「あざみがいて」

さくら「アナスタシアさんがいて」

さくら「みんながいたから！」

さくら「みんなで頑張ったから帝都が守れたんだよ！」

初穂「ありがとう…」

クラーラ「はぁ….」

クラーラ「は！」

さくら「クラーラ？」

クラーラ「思い出して」

クラーラ「記憶の中の美しい桜を」

さくら・初穂「….うん」

あざみ「…！？」

クラーラ「はぁ….」

さくら「今のは…？」

さくら・初穂「わっ！？」

初穂「咲いてる！千年桜が！」

さくら「きれい….！」

初穂「アンタがやったのか！？」

クラーラ「ちがう…2人を見ていたら胸が熱くなって…それで手を伸ばしたら」

さくら「じゃあ3人でやったんだ！」

初穂「すごいなクラーラ！！」

初穂「おい！クラーラ！」

クラーラ「大丈夫、ちょっと疲れただけ」

初穂「なぜそうまで….」

クラーラ「さくらは…いえ、帝国華撃団の方達は私を助けてくれました」

クラーラ「だから私の友達、友達が悲しんでいる時に」

クラーラ「手を差し伸べるのは当たり前」

初穂「へっへへ…！」

あざみ「あぁ….」

あざみ「あの目の光は…」

あざみ「クラーラ・M・ルシコバ、元モスクワ華撃団所属」

あざみ「その他の情報、不明」

あざみ「次回、新サクラ大戦第5話」

あざみ「あやしい…里の掟24条、知らないものは敵だと思え」

あざみ「凸凹探偵！クラーラの秘密を探れ！大正桜に浪漫の嵐！」