【感想】アニメ『迷宮ブラックカンパニー』2話 もうタイトル回収 ニノミヤの策がエゲツない…

二ノ宮(ん？)

二ノ宮(な？)

二ノ宮「ちっ」

二ノ宮(ったく久々に出勤してみれば露骨に嫌いやがって…)

二ノ宮(ここの成績が伸びたのは)

二ノ宮(俺がお前らを上手く使ってやったからだってのに！)

二ノ宮(ん？)

ワニベ「ちょっと班長、これ本気ですか！？」

ゴブリン先輩「本気も何もお前らが地下三階なんかで結果出してっから上に目を付けられたんだろう」

ワニベ「そ、そんな…」

ワニベ「絶対無理です！死んじゃいます！」

ゴブリン先輩「ガタガタ言ってねぇで働け！」

ワニベ「ぇえ～いや、でで、でも…これはぁ！……はい」

二ノ宮「うわぁあああああああ！」

二ノ宮「う、く、苦っし…うお、が…あ…！」

二ノ宮「うぐっ！」

二ノ宮「ごええ！」

二ノ宮「うっ！うっ！」

二ノ宮「おっぷ！ぐぎぎ！」

二ノ宮「うっぷ！う！」

二ノ宮「がっかっ！…か…」

二ノ宮「…」

ワニベ「二ノ宮君！しっかり！死んでも保険は下りないよ～！」

ワニベ「ふぬんー！ぐぎぎ…！？」

ワニベ「！！！？！？！！！！！」

二ノ宮「ぶへぇっ…はぁ…はぁ…はあ…はあ…」

二ノ宮「相変わらず」

二ノ宮「マジで糞な会社だな…」

ワニベ「二ノ宮君！二ノ宮君！」

ワニベ「二ノ宮君！二ノ宮君！」

ナレーター『トルストンに本社を構えるライザッハ鉱業株式会社は』

ナレーター『資本金130億ギリー』

ナレーター『社員数3万人を抱える巨大企業である』

ナレーター『主な生業は産業革命以降急速に市場を伸ばしてきた魔石産業』

ナレーター『その流通』

ナレーター『販売』

ナレーター『研究、開発』

ナレーター『そして迷宮での採掘』

ナレーター『探索である』

ナレーター『特に探索は企業収益の中心に位置しており、その専門性を高める為多くの部署に分かれている』

ナレーター『例えば同じ探索部内でも』

ナレーター『大型モンスターを狩り』

ナレーター『採掘スペースの保護や開拓を行う3課は』

ナレーター『ライザッハ鉱業でも』

ナレーター『非常に大きな利益を叩き出す』

ナレーター『エリート部署』

クルツ「はぁあああっ！」

ナレーター『そして』

ナレーター『二ノ宮キンジが異動になった8課は』

ナレーター『前線に出る者をサポートする為』

ナレーター『雑魚モンスタート積極的に狩る』

ナレーター『宝箱型貯蓄庫へ補助アイテムを補給する』

ナレーター『等、所謂雑務が与えられ』

ナレーター『落ちこぼれと呼ばれていた』

ワニベ「ぐにっ！」

ワニベ「ぐっは！あっ！」

ワニベ「はあっ！…はぁ…」

二ノ宮「仕事は命懸けだわ借金は減らねぇわ！」

ワニベ「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

二ノ宮「痛い上の針はこれ以上はいらねってんだ」

二ノ宮「くそっ！」

二ノ宮「絶対なんとしてでも這い上がってやる！」

二ノ宮「はぁん？」

ワニベ「僕ってこのままこの会社で何も出来ずに誰の記憶にも残らず、ただただ働いて終わっていくのかな…」

二ノ宮「ちっ…相変わらずお前はしみったれた空気ばっか吐き出しやがって」

二ノ宮「俺は！」

二ノ宮「周りにどれだけ迷惑かけようが見苦しかろうが」

二ノ宮「死ぬ時は徹底的に生き尽くした後だと決めている！」

ワニベ「…」

二ノ宮「さっさと仕事を終わらせて飲みに…」

二ノ宮「…」

二ノ宮「行く金は無いが！」

二ノ宮「水だけ飲んで店冷やかすぞ」

ワニベ「うん」

ワニベ「うわっ！あー！」

ワニベ「！」

ワニベ「ひっ！」

ワニベ「！！！！！」

二ノ宮「あん？」

ワニベ「あっ！がっ！」

ワニベ「やめっ！あっ！」

二ノ宮「誰得な構図だ、それは…」

ワニベ「うっ！ぐっ！苦しい…」

ワニベ「苦しい！」

ワニベ「あっ、何…」

二ノ宮「ちょっと待ってろ」

二ノ宮「何が効くんだぁ？」

ワニベ「あ～っ！はっぁあ～っ！」

ワニベ「はぁっ！ぁ…あっ…」

二ノ宮「あーーー！めんどくせぇ！」

二ノ宮「適当に全部」

二ノ宮「飲みやがれっ！」

ワニベ「やめぇええええ～～～～！」

ワニベ「あ…はっ……」

ゴブリン「ったく、馬鹿やりやがって」

ゴブリン「お前らに任せてたのは比較的安全なルートだったんだぜぇ？」

「まっ、当分復帰できんワニベのノルマ分までお前が頑張るんだなぁ」

二ノ宮「え？」

ゴブリン「それから…宝箱にぶん投げた補充品の代金は給料から差っ引いておく」

二ノ宮「はぁ！？待てよ！そんな馬鹿な！」

ゴブリン「御託は良い」

ゴブリン「さっさと戻って」

ゴブリン「仕事しろ」

二ノ宮「…」

二ノ宮「…」

二ノ宮(ワニベの分もだと？無理に決まってる！)

二ノ宮(一人分でも時間内に終わんねぇ業務内容だろうがよ)

二ノ宮「ったく…」

二ノ宮「ん？」

猫獣人店員「あれぇ！？」

猫獣人店員「さっき出しておいたゴミ無くなってるー」

猫獣人店員「ネコかなんかかなぁ…」

リム「何これ！」

リム「むぅ～」

二ノ宮「珍味だ珍味」

二ノ宮「いいから食え。腹減ってんだろ？」

リム「むぅ」

リム「ん！？」

リム「なんか良い匂い！」

二ノ宮「い！」

二ノ宮「お、おおい！ちょ、やめ！…あ、あ！」

リム「お肉…」

二ノ宮「おい！それはっ！」

二ノ宮(此処いらの連中は油の乗りまくった部位をくず肉扱いするから)

二ノ宮(買えた俺の御馳走なのにぃ～！)

リム「肉、大好き！」

リム「あーーー…」

二ノ宮「コノヤロー！」

リム「ふん！」

二ノ宮(これまでやった事全てが裏目に出てやがる…)

リム「あ～」

リム「んっ」

老人ドワーフ「えーっと」

老人ドワーフ「今日設置してもらう宝箱はこれね」

老人ドワーフ「多いでしょ。ま、頑張って」

二ノ宮「はぁ」

老人ドワーフ「気を付ける荷物は」

老人ドワーフ「これくらいかな」

老人ドワーフ「高価なポーションが入ってるんだ」

老人ドワーフ「俺達の稼ぎ三ヶ月分ぐらいだから」

老人ドワーフ「落として割らないようにね」

二ノ宮「おお」

二ノ宮(なんだ…なんなんだこれは…唯々諾々とただ言われる事に頷いて)

二ノ宮(これは本当に俺かっ！？)

二ノ宮(怒涛の様に迫ってくる)

二ノ宮(何か大きな力によって)

二ノ宮(俺の精神性がどんどん擦り切れてゆくっ！)

二ノ宮(このままじゃ…)

二ノ宮(糞会社に使い潰されるのがオチだ！)

二ノ宮(早くなんとかしなければ！)

「うわぁああああああ！」

「はっはっはっはっ」

「はっはっはっはっ」

二ノ宮「おー、おい！」

二ノ宮「どうしたんだ？急いで」

クルツ「モンスターに追われている！」

クルツ「丁度良い。お前、俺が逃げるだけの時間を稼げ！」

二ノ宮「ちっ…」

クルツ「俺は3課だぞ？」

クルツ「エリートな俺が言ってるんだ！」

クルツ「いいからやれぇっ！」

二ノ宮「それが人に物を頼む時の態度か」

クルツ「ウダウダ言ってねぇで早くー！」

クルツ「！！」

クルツ「…」

二ノ宮「ん？」

二ノ宮「あ！」

二ノ宮「蟻だぁあああああ！」

二ノ宮「なんなんだ！あれは！」

クルツ「迷宮アリだよぉー！」

二ノ宮「ちゃっちゃと倒せよ、お前！」

二ノ宮「エリート3課だろー！」

クルツ「あんな量無理に決まってんだろ！」

クルツ「仲間も散り散りになっちまったしー！」

二ノ宮「飛び込むぞ！」

クルツ「はぁ！？」

クルツ「うわぁあああああああ！」

老人ドワーフ「あら、今日は随分早いねぇ」

二ノ宮「はぁ…はぁ…はぁ…」

二ノ宮「内線借りるぞ！」

老人ドワーフ「おやまぁ」

老人ドワーフ「ボロボロじゃない。どうしたの？」

クルツ「どうしたもこうしたも無いよ～！」

二ノ宮「くそっ！早く繋がれっ！」

クルツ「迷宮アリの大群がこっちに向かってんだって～！」

老人ドワーフ「ええ？迷宮アリが～？」

老人ドワーフ「そりゃ無いよ。君達なら知ってるだろ？」

老人ドワーフ「魔物は縄張り意識が強いんだ」

老人ドワーフ「地下の連中の方が力があるとは言え」

老人ドワーフ「おいそれと上の階には現れないよ」

二ノ宮「はぁ！？なんだって！」

ゴブリン「だから、そんな事実確認の取れない事に」

ゴブリン「人員は割けんと言っているんだ。それより今日のノルマは終わってんのか？」

二ノ宮「な！？」

二ノ宮「ふざけろよ！そんな事言ってる場合か！」

な！

二ノ宮「な！」

クルツ「は！」

クルツ「ひっ！」

クルツ「クソアリがぁっ！」

二ノ宮「何か、何か使える物は」

老人ドワーフ「ちょっと…会社の備品をそんなに乱暴に…」

二ノ宮「何か！」

二ノ宮「何か」

二ノ宮「何か無いのか！くそっ！何か！」

二ノ宮「あ…」

二ノ宮「へっ、なんとか上手くいったようだなぁ」

二ノ宮「アリ共も俺たちの姿が見えないんで慌てていやがった」

老人ドワーフ「いや、もう、しかし…」

老人ドワーフ「たまたま見付けた」

老人ドワーフ「変身薬に」

老人ドワーフ「まさか迷宮アリの脚入れちゃうなんてねぇ…たまげたよ」

老人ドワーフ「まぁ…」

老人ドワーフ「お陰で難は逃れたけど…」

老人ドワーフ「ほんとは会社の備品、勝手に使っちゃダメなんだからねっ！」

クルツ「おい、こんな所でモタモタしてねぇで早く逃げようぜ！」

二ノ宮「あのクソ上司」

二ノ宮「事態が分かった途端、出口を塞ぎやがった」

二ノ宮「俺達は見捨てられたわけだ」

老人ドワーフ「そんなぁ…」

二ノ宮「このままじゃ変身薬の効果が切れて確実にお陀仏だろうなぁ」

クルツ「どっ、どうするんだよ！」

二ノ宮「いいから落ち着け！」

二ノ宮「短絡的な行動で即死なんえ御免だぜ」

老人ドワーフ「何か良い方法は無いのかねぇ」

二ノ宮「…」

二ノ宮「あ！」

アリ迷宮アリA「行動不能」

迷宮アリB「了解」

二ノ宮「ったく…あいつ見捨てられてやがる」

二ノ宮「何処も一緒かよ」

二ノ宮「あ！」

二ノ宮「アリの言葉が分かるぞ！」

クルツ「そりゃそうだろ？一時的とは言え、連中と同じ種族になってるんだ」

二ノ宮「なるほどぉ」

二ノ宮(そりゃ都合が良い)

クルツ「おい！」

クルツ「何処行くんだ！」

二ノ宮「大丈夫か！」

迷宮アリA「！」

二ノ宮「誰もお前に話しかける様子が無いが」

二ノ宮「ここじゃこれが日常茶飯事なのか？」

迷宮アリA「？」

二ノ宮「おっと！突然だったなぁ。すまない」

二ノ宮「俺の言葉は分かるかい？」

迷宮アリA「はい」

二ノ宮「俺は流れの働きアリで」

二ノ宮「二ノ宮っていうモンだ」

二ノ宮「とは言え、ただの働きアリじゃなく」

二ノ宮「アドバイザーとして色んな働きアリをサポートして回っているのさ」

迷宮アリA1「サポート？」

二ノ宮「実はな、俺ん所の上司…」

二ノ宮「いや、女王は酷く視野の狭い奴でなぁ」

二ノ宮「自分さえ良ければ良い」

二ノ宮「そういう考えでやってたもんだから」

二ノ宮「群れはあっという間に崩壊しちまったんだ」

二ノ宮「俺はその教訓を生かして」

二ノ宮「二度とそんな悲劇が起こらない様に」

二ノ宮「各地を歩き助言してるって訳さ」

二ノ宮「だからねぇ…お前を見て不安に思ったんだよぉ～」

二ノ宮「ちょっと働かせ過ぎじゃないかって」

二ノ宮「わかるか～？」

迷宮アリA「はい」

二ノ宮「で、どうなんだ…どれくらいの頻度で休みを貰ってる？」

二ノ宮「七日に二日？十日に一日？」

迷宮アリA「無い」

二ノ宮「なんだって一日も～！？」

迷宮アリA「無い」

二ノ宮「なんてこったぁ～。まさかそんな酷い事が実際に…」

二ノ宮「だったら報酬は！？」

二ノ宮「そんなに頑張ってるんだ。さぞかし立派な報酬が待っているんだろうな！」

迷宮アリA「それも…無い」

二ノ宮「あ～～！信じられない～！」

二ノ宮「お前の年収低すぎぃ～！」

クルツ「何やってんだアイツは…」

二ノ宮「じゃあ、何か。お前達はこんな所でくたばりかけるほど必死に働いているのに」

二ノ宮「休みも手当ても無くコキ使われている！」

二ノ宮「そういう訳だな？」

迷宮アリA「…」

二ノ宮「悔しくはないのか！」

迷宮アリA「ない。命令」

二ノ宮「いいや！」

二ノ宮「悔しくないわけが…」

二ノ宮「無いっ！」

迷宮アリA「え？」

二ノ宮「思い出せ！お前の人生」

二ノ宮「いや、アリ生はそんな事の為に始まったのか！」

二ノ宮「違うだろ！生物として生まれたんだ」

二ノ宮「やりたい事やれる事、たくさんある筈だ！」

二ノ宮「お前はそれらを不当に奪われているんだよ！」

二ノ宮「この世界は立場や地位に関わらず平等であるべきなんだ」

二ノ宮「お前達には女王アリに異議申し立てをする権利がある！」

迷宮アリA

「権利…平等…」

二ノ宮「そう！労働環境に問題があればそれを訴えて良いんだよ！」

迷宮アリA「そう…なの？」

二ノ宮「そうなんだよ！」

二ノ宮「実はなぁ、この後お前達みたいな被害者の為の集会を開くつもりなんだぁ」

迷宮アリA「集会？」

二ノ宮「きっとタメになるぞ！良かったら是非聞いて行ってくれ」

二ノ宮「ふっ、やはりこいつらむちゃくちゃチョロい」

二ノ宮「善悪の分からない子供にナイフの使い方を教えてる気分だぜ」

二ノ宮「は～い、一名様ご案内」

クルツ「案内って何処へ？」

老人ドワーフ「はぁ～」

クルツ「っておい！」

二ノ宮「なにっ！？脚を怪我してる？そりゃ大変だ！保険は無いのか！」

二ノ宮「おーいそこのキミ、キミキミ、キミだよ～」

二ノ宮「その荷物重そうだなぁ」

二ノ宮「働きアリの諸君！」

二ノ宮「いよいよ時は満ちた！」

二ノ宮「そう！」

二ノ宮「働きアリだからといって不当な労働を強いる女王アリに対し」

二ノ宮「断固抵抗の意思を示す」

二ノ宮「時が来たのだ！」

迷宮アリ達「お、おぉ～～～～～」

迷宮アリ達「にーのみや、にーのみや」

二ノ宮「まずはこれを見てくれ」

クルツ「え～、実はこの前ですね」

老人ドワーフ「あれ…キミだよね？」

二ノ宮「俺は～…もうこんな職ぐずっ」

二ノ宮「うぐっ…ひぃ…」

二ノ宮「だから心に決めたのだ！」

二ノ宮「諸君と共に戦おうと！」

迷宮アリ達「二ノ宮ー！二ノ宮ー！」

二ノ宮「我々働きアリのアリ社会に於ける地位向上を目指し！」

二ノ宮「頑張るぞー！」

迷宮アリ達「おー！」

二ノ宮「頑張るぞー！」

迷宮アリ達「おー！」

迷宮アリ達「にーのみや！にーのみや！」

迷宮アリ女王「地上進行計画の進捗率」

迷宮アリ女王「30%だと？」

迷宮アリC「はい…」

迷宮アリ女王「全く足らないな」

迷宮アリ女王「あの忌々しい暴食魔人が消え、ようやっと勢力の拡大が図れるというのに」

迷宮アリ女王「働きアリ共は何をやっている？もっと死ぬ気で働かせ…」

迷宮アリ女王「と言うかなんださっきから騒々しい！」

迷宮アリ女王「な、なんだ貴様らその格好は！」

迷宮アリ女王「何を！」

二ノ宮「部下達を働かせ」

二ノ宮「自分は寝ながら指示とは」

二ノ宮「そんな事で」

二ノ宮「女王が務まるんですねぇ～」

迷宮アリ女王「人間？どういう事だ？何故人間と童のアリ共が一緒に居るのだ？」

二ノ宮「共に戦う協力者だからさ」

迷宮アリ女王「はぁ！？」

二ノ宮「なぁ！みんなー！」

迷宮アリ達「ギギギギギギギギ！」

迷宮アリ女王「権利平等…何を言っているのだ？」

迷宮アリ女王「童が居なければ」

迷宮アリ女王「群れは立ちいかないのだぞ？」

迷宮アリ達「ギギギギギギギギ！」

迷宮アリ女王「おい聞け！」

二ノ宮「無駄無駄～」

二ノ宮「こいつらと俺は信頼関係で結ばれているからなぁ」

二ノ宮「言葉は通じなくなったが」

二ノ宮「適当にこいつらを使い潰してきたお前の言う事なんか聞かねぇよ」

迷宮アリ女王「な…なんだと！」

二ノ宮「いいかよく聞け！」

二ノ宮「お前にはもう女王の資格はねぇんだよ！」

迷宮アリ女王「資格…？童に資格が無いだと？」

二ノ宮「あぁ、資格というよりは才能だな！」

迷宮アリ女王「何を言うかと思えば」

迷宮アリ女王「人間、貴様は分かってないな」

迷宮アリ女王「女王の」

迷宮アリ女王「資格も」

迷宮アリ女王「才能も」

迷宮アリ女王「必要無い」

迷宮アリ女王「必要なのは」

迷宮アリ女王「力だ！」

迷宮アリ達「ギギギギギギギギ！」

迷宮アリ達「ギギギギギギギギ！」

迷宮アリ女王「食い殺してやるわぁっ！」

二ノ宮「まずい！」

リム「お腹空いたんだけど」

迷宮アリ女王「おっ」

迷宮アリ女王「お前は！」

二ノ宮「リ、リム！」

迷宮アリ女王「ひっ！」

迷宮アリ女王「うぅううひぃいいいいい！」

リム「あ、ごはんだ！」

迷宮アリ達「ギィィィイイイ！」

迷宮アリ達「ギィィィイイイ！」

リム「待てごはん！」

迷宮アリ達「ギィィィイイイ！」

リム「待てごはん！」

二ノ宮「ストップー！」

迷宮アリ達「ギィィィイイイ！」

リム「待てごはん！」

迷宮アリ達「ギィィィイイイ！」

二ノ宮「ええい、仕方ない！」

二ノ宮「これをやるからそいつらを食うなぁ～！」

二ノ宮(ったく…)

二ノ宮(どさくさに紛れて配送センターから肉かっぱらってきて良かったぜぇ)

二ノ宮「はぁ～」

二ノ宮「あ？」

迷宮アリ達「ギギギギー」

迷宮アリ女王「なんと豪傑な…」

二ノ宮「くっ…ふふふふふふ」

二ノ宮「ふん」

ワニベ「この度は本当にご迷惑をお掛けしました」

ワニベ「ごめんね二ノ宮君。僕の分のノルマもこなしてくれてたんでしょ？」

二ノ宮「ぉお！その事なら気にすんな」

二ノ宮「ふん」

ワニベ「なんか機嫌良いね」

二ノ宮「実はこの前、迷宮アリを大量に駆逐したってんで会社に表彰されたんだよ」

ワニベ「へぇ～」

ワニベ「あの…その話の前に」

ワニベ「なんで僕達迷宮に潜ってるの？」

二ノ宮「いや～まったく」

二ノ宮「自分達で命綱を切っておきながら」

二ノ宮「命懸けで戻ってきた奴に紙切れ一枚渡して終わりとか」

二ノ宮「あまりに鮮やかな手のひら返しと浅はかさに開いた口が塞がらなかったぜ」

ワニベ「あ、あの二ノ宮君。もう地下二階なんだけど」

二ノ宮「で、思ったわけだ」

二ノ宮「やはりこんなクソみたいな会社には俺みたいな優秀な指導者が必要だと」

ワニベ「え？今なんて？」

二ノ宮「とりあえずライザッハ鉱業を乗っ取る為の組織を作ったからワニベも参加しろ」

ワニベ「は？」

二ノ宮「組織名は」

二ノ宮「迷宮ブラックカンパニーだ！」