【感想】 アニメ『ひぐらしのなく頃に業』 18話 幸せな日常回なのに不穏な要素が多すぎる　沙都子の動機もだんだんと見えてきたね

圭一「へ…へへ…。外しやがった…」

鷹野「こ、この私が…。この距離で外すなんて…」

鷹野「うっ…！」

鷹野「ああぁぁー！」

番犬「動くな！じっとしてろ！」

鷹野「ダメ！踏まないで！踏まないでぇ！あぁ…」

番犬「鷹野三佐。貴方を逮捕します」

鷹野「私が…全部悪い事になるのよね…？」

鷹野「う…うう…ぅぅ…。あぁぁ…」

鷹野「あぁぁぁ…」

番犬「立て。両手を後ろに回せ」

鷹野「嫌よ、嫌ぁ！」

鷹野「お爺ちゃんのスクラップ、持ってくのぉー！」

番犬「この…抵抗するなっ！」

鷹野「嫌…嫌よぉぉぉ！」

番犬「動くな！」

？？？「待てぃ！」

鷹野「はっ…」

富竹「調査部の富竹二尉だ。彼女は我々が保護する」

番犬「し、しかし…。司令部からは直ちに東京へ連行せよ、と命令を受けています…」

富竹「君たちは、彼女を見て気づかないのか？」

富竹「掻きむしった跡でいっぱいじゃないか」

富竹「雛見沢症候群のかなり高いレベルの発症が疑われる」

番犬「な…」

番犬「しかし、鷹野三佐は予防薬の投与を受けているはずです。発症するわけがありません…」

富竹「君たちは、資料をちゃんと読んでいるのか？予防薬は１００％の効果を保証するものではない」

富竹「調査部は、彼女の尋問にあたり、雛見沢症候群の治療が最優先と考える」

富竹「今回の事件は、彼女の意志に基づくものなのか、末期発症による妄想を誰かが利用したのか、それを判断するためにも彼女には治療を受ける権利と義務がある」

鷹野「ジロウさん…」

富竹「彼女を直ちに入江機関へ移送する！治療体制を準備させる様、入江二佐へ連絡を…！」

鷹野「ジロウさん…。ジロウさん…ぁぁぁ…」

富竹「遅くなったね。君を迎えに来たよ」

富竹「君は…君が思っている様な悪い人じゃないんだ…。やり直そう…」

富竹「今度こそ本当の人生を…、田無美代子の人生をやり直すんだ」

鷹野「うぅぅ…ぅぅ…」

鷹野「できない…できない…。私、いっぱい罪にまみれたぁ…」

鷹野「やり直したりなんかしちゃいけない…。じゃなきゃ、私は自分の罪の重さで…」

富竹「大丈夫。僕が一緒だから…」

富竹「だから、鷹野三四の罪を一緒に償おう」

鷹野「私は…生きてていいの…？ジロウさんは、生きててもいいって言うの…？」

富竹「もしかすると、世界は君を許さないかもしれない。でもそれが何だって言うんだい」

富竹「僕が君を許すよ。生きて償い、やり直すんだ」

鷹野「……」

羽入「こんな奇跡…。僕の身には十分すぎて…」

梨花「あれだけ苦労した旅だったのです。まだ足りない気もしますですよ…」

圭一「そういや、そろそろ時間なんじゃないか？」

レナ「うん、楽しみだね！」

魅音「今年は、期待のルーキーをたっぷり可愛がってあげないとね～」

羽入「はうあうあう～…」

梨花「きっと罰ゲーム三昧で、かわいそかわいそなのですぅ～」

羽入「はう～、もう見てるだけじゃないのですね…」

梨花「そうです。お祭りは見るものじゃなくて、加わるものですよ？」

沙都子「これから先、何があっても私たちはずーっと一緒ですわよ？」

梨花「もちろんなのですよ～」

沙都子「梨花～！そろそろ出ないと、朝から走ることになってしまいますわよ～？」

梨花「はーい」

梨花「お待たせしましたです」

沙都子「それにしても、魅音さんが取り寄せてくれた制服はまだ慣れませんわね」

梨花「はわ～…」

沙都子「あらあら、はしたないですわねぇ。梨花はお寝坊さんが過ぎましてよ？」

梨花「まだ眠いのですよ～」

沙都子「最近ずっと一人で、夜更かししていますわよね？何をしているんですの？」

梨花「沙都子はきっと笑うのです。だからまだ言えないのですよ」

沙都子「私にも内緒なんですの？」

梨花「いつか必ず話しますですよ」

梨花「にぱー☆」

知恵「皆さん、おはようございます！委員長、号令」

圭一「起立～」

＜鐘の音＞

圭一「おおっ、また料理の腕を上げたんじゃないのか？レナ」

圭一「一段とおかずが輝いて見えるぜ！」

レナ「そ、そうかな…？かな？」

圭一「から揚げもエビフライも全部旨そうだが…。何と言っても、このハンバーグが…」

圭一「なっ…」

沙都子「おーほっほっほ！油断は命取りですわ～！圭一さん」

圭一「テメェ、沙都子！年上を敬おうとか、そういう気遣いを…」

沙都子「ふっ！」

圭一「ああっ！」

沙都子「言われたそばから油断なんて、府抜けたのではございませんことー？」

圭一「クソ…」

圭一「クールになれ、前原圭一…」

梨花「急いで食べなくても、全員がお腹いっぱいになる分はあるのですよー」

圭一「う～…確かに…梨花ちゃんの言う通りだな…」

沙都子「張り合いがありませんわね～。圭一さんは、委員長になってからつまらないですわ～」

梨花「僕はまだ、委員長の圭一になれませんですよ～」

レナ「あはは。ずっと魅ぃちゃんだったからね～」

圭一「そういや…魅音が卒業してから、あんまり顔を合わせる事もなくなったな…」

沙都子「魅音さんが通っているのは、興宮の学校でございましょう？会おうと思えばいつでも会えますわ」

圭一「俺もそう思ってたんだけどな…。聞くところによると、魅音は魅音でゲーム文化研究会と言うのを作って、忙しくしてるみたいだからさぁ」

梨花「…」

圭一「…」

沙都子「仕方ないとは言え、寂しいですわね…」

レナ「きっと雛見沢分校が少しだけ特別なんだよ」

レナ「部痛の学校だと、進級や進学でクラスメイトとの関係が変わったり、疎遠になったりすることは珍しくないんじゃないかな…？」

圭一「そうだな」

レナ「もちろん、魅ぃちゃんが私たちのことを忘れたりはしてないと思うよ？」

沙都子「当然ですわ！私たち部活メンバーの絆は、この程度で何も変わりませんもの！」

梨花「…」

圭一「俺たちだけじゃない。魅音が作った部活の精神は、これからも雛見沢分校が続く限り伝えていかないとな」

レナ「うん…」

圭一「…という訳で、部長 前原圭一の名の下に、集え！命知らずな精鋭どもー！」

岡田・富田「はい！」

圭一「あ…」

レナ「今日は二人だけかな？」

生徒「あの～…私たちもいいですか？」」

レナ「うん、もちろんだよ！」

圭一「それでも、いつもより少なめだな」

富田「綿流しが近いからだと思います」

岡村「準備に駆り出される親たちの代わりに、帰って留守番をしないといけない子も多いので…」

圭一「なるほど。そういう事か」

沙都子「ちょっと…圭一さん？何をしていますの？」

圭一「何って…神経衰弱だけど？小さい子も多いから、簡単なゲームの方がいいだろ？」

沙都子「そういう話ではございませんわ。そのトランプ、新品ではございませんの」

圭一「それがどうした？」

沙都子「傷も折り目も無くて、どうやってガン牌をするつもりなんですの？」

圭一「いいか、沙都子！イカサマなんてしたら、勝負にならないだろ？」

圭一「新しい会則第二条。ダーディプレイは一切禁止だ」

沙都子「ぅぅ…撫でないで下さいませ～」

圭一「それとも沙都子は、トラップを使わないと勝てる自身がないのか～？」

圭一「どうなんだぁ？」

沙都子「馬鹿にしないで下さいませ。成長した私の記憶力を見せて差しあげますわ！」

沙都子「ぅぅ…６は確か…」

レナ「沙都子ちゃん、頑張って！」

梨花「さっき岡村がめくったのですよ？」

沙都子「ぅぅぅ…、こっちですわ！」

沙都子「あぁ…」

圭一「トップは富田くんか」

富田「運が良かっただけです」

圭一「最下位は…」

梨花「一枚も取れなくて、かわいそかわいそなのですー」

沙都子「こんなはずではございませんわー！何かの間違いでしてよー！」

圭一「よーし、じゃあ次は…」

梨花「ごめんなさいなのです。今日は先に帰りますです」

レナ「え？」

圭一「あ、梨花ちゃんは奉納演舞の練習があるのか」

梨花「そうなのです。大きな鍬を『エイヤー！』と振るのですよ？」

梨花「と言うわけで、お先にーなのです」

圭一「そっか…。じゃあ仕方ないな」

梨花「沙都子は、僕に付き合わなくても良かったのですよー？」

沙都子「どうして嘘を付いたんですの？今日は演舞の練習なんてございませんわよね？」

梨花「みぃ…」

沙都子「ま、梨花の考えてる事はわかりますわ。今の部活では物足りないのでございましょう？」

梨花「沙都子は鋭いのですよ～…」

梨花「沙都子と一緒に遊んでいる内に、僕の純情も汚れて真っ黒に染まってしまったのですよー！」

沙都子「ぅ…」

梨花「にぱー☆」

沙都子「それでこそ梨花ですわね」

梨花「圭一もレナも、皆から慕われているのです。だから、部活が変わっていくのは仕方ないことなのですよ」

沙都子「私も、クラスの皆が部活に参加できるのは、悪い事だと思いませんのよ？ですけど～…」

梨花「？」

沙都子「トラップが禁止なのは納得できませんわ！披露する場がなければ、トラップの腕もなまってしまうのですのよ？」

梨花「今度、圭一にまとめてお見舞いすればいいのですよー」

沙都子「そうですわね！圭一さんにタライの雨が降りますわよー！！」

梨花「みー。圭一がぺちゃんこで、かわいそかわいそなのですー」

梨花・沙都子「あははは！」

沙都子「この一年で、雛見沢も私たちも随分変わりましたわね」

梨花「それはとても良いことなのですよ？」

沙都子「わかっていますわ。ただ、ちょっと寂しかっただけですのよ」

梨花「え？」

沙都子「それはどういう事ですの？」

入江「その制服です！私は、沙都子ちゃんの制服に機能性・デザイン性の観点から、メイド服を強く推薦したんです！それなのに、園崎さんには全く理解して頂けず…」

沙都子「それは幸いでしたわ…」

梨花「入江、今日は沙都子の検査結果を聞きにきたのです」

入江「失礼…。そうでしたね」

入江「ご存じの通り、この一年で沙都子ちゃんの雛見沢症候群の発症レベルは、劇的な改善を見せました」

沙都子「監督が、雛見沢に残って治療を続けて下さったおかげですわ。１日３本打っていたお注射も、今では1日1本まで減りましたし」

入江「その注射ですが、もう必要ありません」

沙都子「え…」

梨花「それって…」

入江「検査の結果は陰性でした。正直、私も目を疑いました。ですが、全ての検査結果が同じ結論を示しています」

入江「それはつまり…雛見沢症候群の完治です」

沙都子「本当なんでございますの！？私の病気は、治ったんですの！？」

入江「この後、念のためにもう一度検査を受けて頂きますが、おそらく…」

沙都子「まだ信じられませんわね～…」

梨花「…」

入江「梨花さん」

入江「再検査は終わりました。結果は問題ありません」

梨花「入江は昔、一度高レベルで発症した雛見沢症候群は、症状を抑える事はできでも完全に治すことは出来ないと言いました」

入江「ええ。もしかすると、病気の原因そのものに何か変化があったのかもしれません。実は、沙都子ちゃんと同じ回復傾向が村全体でも当てはまるのです。ちょうど１年前からです」

梨花「1年前…？」

入江「何かご存じの事がありますか？」

梨花「僕にはわからないのですよ」

梨花「にぱー☆」

梨花「千年、人間不信だった誰かさんが、やっと素直になっただけよ…」

公由「それにしても、雛見沢村御三家当主が、顔を合わせる機会も随分減ってしまったねぇ」

お魎「村のもんが見たら、何事か思うやね」

公由「ははは。そういう意味では、3人で集まったのは正解だったね」

公由「そんで梨花ちゃま、話ってのは？」

梨花「お魎と公由に、お願いがあるのですよ」

お魎「なんね？改まって…」

梨花「今年の綿流しの時に…」

公由「……。話はわかったよ」

公由「私は賛成だよ？必要な事なんじゃないかな？私ら年寄りのためじゃなく、雛見沢の未来を担う若いもんの為にも」

お魎「好きにすりゃええ…」

沙都子「僕と公由だけではダメなのです。お魎にもお願いしたいのです」

公由「お魎さん」

お魎「言うた通りやんね。勝手にすりゃぁええね」

梨花「…」

公由「はぁ…」

圭一「俺たちも沢へ移動するか」

レナ「そうだね」

圭一・レナ・沙都子「あ…」

村人「村長とお魎さんだ…」

村人「お魎さん…？」

村人「御三家当主がなんで…」

公由「皆、ちょっといいかい？少し話しておきたいことがあるんだよ。まず、私から…」

公由「知っての通り、数年前この村では大きな闘いがあった。そう、ダム戦争だ。そして、我々は勝利した」

公由「だけどね、戦争の傷跡は今もまだ様々な形で、村に残っていると思うんだ。戦争は終わったはずなのにね…」

沙都子「…」

梨花「オヤシロ様も心を痛めていたのです」

公由「このままだと村の空気が淀み、流れなくなってしまう」

公由「そんな事は私ら年寄りも望んじゃいない」

公由「これはお魎さんの意志でもある」

村人「お魎さんが…」

公由「だからね。今この場で、ダム戦争とダム戦争に起因する全ての因縁の終結を宣言するよ」

村人「おぉぉ……！」

梨花「こんな話を、一度は聞いたことがあると思うのです」

梨花「オヤシロ様は、雛見沢に踏み入る外敵を祟る。里から出ていく村人を祟る。でも、そんな事はないのです。オヤシロ様はずっと村を見ていました。そして、満足して眠りについたのです」

お魎「梨花ちゃまの言葉は、オヤシロ様の言葉と同じなんよ」

お魎「すったらん崇りなんぞ、アホらしい言うこっちゃね」

梨花「崇りなんて、無いのですよ？」

村人「梨花ちゃまが仰るなら…」

村人「ああ…。そうだな…」

お魎「これで、新しい風が村を動かすんね…」

梨花「沙都子…」

沙都子「急にどうしたんですの？」

梨花「お願いがあるのですよ。一緒に買い物に行って欲しいのです」

沙都子「改まって何かと思えば、そんなのお安い御用ですわ。セブンスマートでございますの？」

梨花「違うのですよ」

沙都子「え？」

梨花「今日は興宮まで行くのです」

沙都子「ん？お得なスーパーでも見つけましたの？」

沙都子「梨花が本屋さんに来るなんて、珍しいですわね」

沙都子「お料理の本でも、お買いになりますの？」

梨花「こっちなのですよ？」

沙都子「ん？」

沙都子「梨花…？こんな所に用はありませんのよ？」

沙都子「え…」

沙都子「何ですの？」

梨花「ずっとずっと、僕には内緒にしていた夢があったのです」

沙都子「え？」

沙都子「梨花、これ…」

梨花「うん…」

梨花「そしてそれを、沙都子と一緒に叶えたいのです」

沙都子「え…」