映画『ルパン三世 カリオストロの城』という色褪せない名作

これしかルパン3世を観たことない奴が原作読むとルパンが悪人すぎてビビる

面白いと思うけど、ルパンはコレかマモーばかり話題になるのが残念

サンバ・テンペラードがオートジャイロ強奪用BGMとか言われて笑った覚えがある。
いや確かにそのイメージ強いけれども。

好きな作品だが、この作品がその後のアニメのルパンのベースになってしまったのは良し悪しだと思う。

ゴート紙幣にウォンが有ったのが笑えた

いつだったかのアニメでその後のカリオストロ公国が描かれたシーンあったな
湖から出てきた古代ローマの街が観光地になってた

ちなみに映画が始まって、国営カジノ襲って主題歌流れてカリオストロ行ってカーチェイスしてクラリス助けて別れるまで10分である

カリオストロは銭形もいいキャラしてるんだよね
渋さとおもしろさ、実直さとお茶目さを兼ね備えてる上に、随所で有能さを見せてくれる
何よりカリオストロの闇を暴く決定的な役割を果たしてもいるからな

カリオストロのルパンも好きだが、この作品の銭形がルパンシリーズで一番好きかもしれん

色褪せない名作なのは事実。そして「これバヤオアニメじゃん。ルパンじゃねえよ」と文句言われても仕方ないのもまた事実。

ゴート札のゴートがヤギに由来してると知ったのはいつ頃だったかな

好きは好きだけど、ルパンとして見たら……と思うと複雑な感情がついて回る作品
宮崎さんは旧～新ルパン、この時期、かなり強めに自分の思うルパン像みたいなのがあって、このカリ城以外にもそれが投影されているけど、それがかなり宮崎さんの強めの解釈で他の方の描くルパンとは少し違うんだよね
そこがどうしても複雑な感情になるんだよなぁ……。

色々知見のなかった頃の自分ならともかく、他のルパンの姿を見たあとだと。自分的にはルパンはロクデナシって解釈の方がしっくり来る

不二子ちゃんの中の人が「この作品の不二子はお色気キャラじやなくてできる女」って言ってたな
未成年のクラリス相手だからなんだかんだ優しいしな

クラリスに様付けされてちょっと嬉しそうな場面、可愛い女の子に打算なしで感謝されてあんな呼ばれ方されたらそりゃやる気アップにもなるわなと今ならわかる

クラリスがルパンについていったらって妄想は見るといつもしちゃう

歳とってまるくなったルパンではありけれど
顔のデザインは童顔寄り（ルパンの顔は素顔じゃないとかいう設定もあるが）

一方不二子は、なんかおばさん臭くて色仕掛けが使える歳じゃないって感じになってる

見れば見るほどラピュタと同じ話だなぁといつも思う
パヤオは大好きな話が決まってんねんな

こいつら挨拶のプロだよ
ってずっと勘違いしてた

ガキの頃観てクローン人間とバビロンの黄金伝説を
続けて見たらなにこれ？になった
次点は風魔一族の陰謀かな

公開当時一部のアニオタには受けたが興行成績はさっぱり
同業者からの評価も「いつもの宮崎駿で新しい物がなにもなかった」と散々だったとか

カリオストロは、昔の恩人（美少女）に良いところ見せようとした結果、
ルパンのアウトロー部分が良い感じに隠れてたって気はする
多分ラストでクラリスがついて行ったら、遠からずルパンは幻滅されてたんじゃねえかなって

ちょっと前世界的に流行ったDS（ディープステート）陰謀論では、陰謀の主体はスイスとかモナコとかリヒテンシュタインとかの欧州金融小国の名門家系だったりするわけだけど、カリオストロの城は期せずしてDS陰謀論そっくりの話になってるところがなかなか面白い。
冷戦当時は全くそういう意図は無かっただろうけど、今出たら色々と深読みされそうな作品ではある。

欧州金融小国の名門家系を陰謀の悪役とした噺ってのは、欧州では１９世紀からある定番ネタらしい。古典中の古典。DS陰謀論はただの焼き直し。
というかそのネタを援用した娯楽作すら１９世紀からすでにある。「ゼンダ城の虜」とか。
（１）ユダヤ陰謀論
（２）イエズス会陰謀論
（３）欧州金融小国陰謀論
とりあえず19世紀ではこの辺はお約束だったらしい。
便利な悪役キャラだったんだよね。

いや、これがその後ある時期から（１）ユダヤ陰謀論だけは本気で信じ込んだガチ勢が出現してユダヤ人を殺しまくったせいで、冗談としては扱えなくなってしまったけどねｗ
19世紀に「ゼンダ城の虜」1979年に「カリオストロの城」として娯楽作のネタとして使われた　（３）欧州金融小国陰謀論　だけど、これまた21世紀に入ってからガチ勢が出現して厄介なことになりつつあるのが面白い。
次は　（２）イエズス会陰謀論　あたりのガチ勢が出現するんじゃないかと楽しみにしている。

長文ごめんね。
もちろん私個人は（１）（２）（３）とも信じてません。

自分についてこようとするクラリスを
いきなり突き放すのではなく散々迷ってから諭すルパンがいい
ルパンの迷っている姿が
クラリスには見えていないであろうところも

時計の針に挟まれる伯爵のシーン
悲鳴の後の「ギチッ」って音は
伯爵の体が潰された音なのか
時計が12時をさしたことを示す機械音だったのか

ゴート札の件があるからこそ
ルパンが単なる「お人好しのおじ様」とならずに済んでいるよね

個人的に銭形はコートの前を開けていてほしい

桜庭一樹「ゴシック」のソヴュール王国も、そのタイトルの通り「ゴート人系の欧州ミニ国家」であり、現実の欧州というよりもあからさまにカリオストロ公国のオマージュだったりするよね。
塔の上の姫であるヒロインの侯爵家令嬢ヴィクトリカ・ド・ブロワが、クラリス・ド・カリオストロ。
久城一弥がルパンポジション。

前述した「ゼンダ城の虜」のルリタニア王国以来のこの欧州架空ミニ国家という舞台自体が個人的にはかなりの好物。
もっと出して欲しい。

カリオストロのルパンは、「世界を股にかけるヒーロー（普段でも困った少女がいたら助けそうな）」イメージの赤ジャケルパンじゃなくて、
「裏社会で名を馳せた暗黒街の帝王」イメージの緑ジャケルパンが年を取って少女を助けるほど丸くなった、ていうギャップを宮崎駿は出したかったんじゃないかな？って感じがするんだよね
「かつての暗黒街の帝王が年老いてなした、たった一つの善行」みたいなギャップ。

斬鉄剣による顔画面切断ってこの作品だっけか？

この映画を見たら 次はフランスのアニメ映画「王と鳥」も見よう

宮崎監督は、歳とって丸くなったルパンをイメージして作ったんだっけか。
でもこの映画が後々に人気になったから、後のルパンも義賊方面に引っ張られてしまった、良くも悪くも影響がデカい。

あと、宮崎監督のキャラの動きの面白さが良く出てた。動きで爆笑させるとかもうねｗｗｗ

無駄なシーンや台詞が一切ない！！