【ゴールデンカムイ】鶴見篤四郎という多面性の怪物

脳欠けしても基本的な人格は変わってないんだけど、
情動をコントロールできなくなってその場その場の衝動や感情に身を任せることが我慢できなくなったんじゃないかなって
だからファッションショーやアシㇼパ追い込みみたいな、目的に対して無駄だったり逆効果になりうる言動が混じる

部下も家族も大切に思ってたんだろうな
けど死んだ部下の為に生きた部下は沢山犠牲になり家族の遺骨を見捨てるハメになるという

器量はあったが器用ではなかった
こんなイメージ

言うことがまるで信用できねえ男の本心を、
１コマの表情だけで確信させるのは漫画媒体フル活用してるよね

まとめ>>4のコマはホントに凄かった
見た瞬間に鶴見中尉という人間が分かった

連載完結記念の通信簿で野田先生の評価が
自分の役割を理解し行動した。と自分の得意分野を伸ばして結果に繋げた。が中評価
コメントが「先生は鶴見君の味方です。ただ人から愛されたいときは相手の愛を試さないことです。」
途中まで盤上の全てを支配してるかと思ったが、実は作中ずっと苦しかったのではと思えて少し悲しくなる

常人が狂人を演じ続けた結果、本物の狂人に成りかけてたけど、結局狂人にはなり切れなかった人
最後の何とも言えない表情がこの人の積み上げてきた全てを物語ってる感じ

最期に死んだからこそまあ許せるというか飲み込めるキャラだと個人的に思ってたので単行本加筆で生存してたと言われるといやぁちょっと... と思っちゃうな

あの妻子の形見を無くした瞬間の哀惜にまみれた顔が忘れられない。あの顔が唯一鶴見という人間の本当の顔という気がするし、あの顔見ちまったらこの先この人がどんな悪党でも許してしまえると思えたくらい、あの寂しそうな顔は忘れられないんだわ…

色々あって階級は中尉で止まってしまったけど順調に昇進していたらどんな軍人になっていたんだろう

情報将校でありながら、戦闘面でも杉元＆アシリパと互角に渡り合う実力があり、ラスボスに相応しい器だったと思う。

そんなにキョロキョロしないで〜

権利書と妻子の遺骨の2択で迷わず権利書に手を伸ばしておきながら列車に轢かれる骨を見て鶴見中尉として初めてあんな人間味のある顔するんだもん卑怯だわ

大義をふりかざす割にその大義の具体的な中身の描写がブレブレで結局何を目指してたのか最後まで分からなかったのは作者の意図通りなんだろうか
軍事政権樹立、第7師団救済、満州確保、北海道独立、日本の国防とその場その場でもっともらしいことは言うんだけど一つ一つが微妙に繋がってないんだよ

宇佐美死んだ時とか表情隠されてるシーン結構あったと思ったけど、その時って骨落とした時の例の顔してたのかな？
だとしたらそのシーンの印象大分変わるだろうな。

アニメのCVに大塚芳忠を持ってきたという名采配

ゴールデンカムイ強欲担当

他マンガ引き合いに出して申し訳ないけど、鶴見と尾形は吉良吉影並によくできた倒錯キャラだと思う
この2人のキャラ造形だけでマンガ史に残る

計算高いんだけど宇佐美少年のアレといい月島鯉登に自演バレしたり実はあまり計画通りにいってないんだよね
7人のアイヌの仲間割れ期待した作戦も殺し合いまでするとは思ってなかったんじゃないかな

時々この人こそ本当は引き金を引けない羊だったんじゃないかって思う
鶴見の殺しの場面を観察するとそんな感じじゃね？
殺人の直接性、部下にやらせるとして明確に指示をしたかどうか、殺した相手の非の割合や性別
使用した武器の殺人の感触の残りやすさに焦点当ててみていくと
日露を皮切りに後半のほうがはっきりとしていくし、部下自動カウンター待ちだった苦手なタイプ（非の少ないやつや女）も直接殺せるようになっていってる。つか日露前は鶴見に直接的な殺人描写は一度もないのよ、マジで。直接的なって意味で下手すると人殺しとして完成したのは金塊争奪戦中じゃないのかな。
それに武器なんか顕著じゃん。機関銃、拳銃、刀って（実際に玉が当てられたか、相手を傷つけられたかで）
妻子を殺されてなお復讐ができなかった人が、理性的に自分を追いこんで殺人の抵抗感、見境を段階的に壊していったってイメージだ
犬たちは初めは巻き込んでもコイツラならいいか枠で利用しようとしたけど後から情が湧いちゃって
掲げたものを本物にしようとしたと思うんだけど、
そういう鶴見の性質を前提にじゃあ何がその直接的なきっかけだったのかって考えると
２０３高地の尾形たちの罪悪感問答では？という疑惑が……。
意図的に殺人避けてるって意識とそこに罪悪感があるときに、自分相手でないにしろ「この戦争を自分だけ手を汚さずにやり過ごすつもりか」って言い合ってましたって部下に言われたらなあ……。

生い立ちも関係してるよな
明治に新潟長岡藩の没落士族出身って人生のスタートから裏切られて開幕したような人生やん
最愛のフィーナさんとは偽りを通さないと出会いからして無かったし、相手を試さないと愛を信じられない人生やったんやろなあ
普通ならうっとうしいかまってちゃんか試し行為の好きな三流DV野郎にしかならんけど、鶴見は頭脳・カリスマ・魅力・野心が揃った上に宇佐美が来るわ月島ゲットするわじゃこうなるわな

既に言われまくってるが、あの1コマはマジで漫画という媒体の底力を見せつけられたわ
漫画の中で一番好きな1コマかもしれない

ちゃんとエリートで教養人なんだよな。
森鴎外とかと同じ、軍人で、エリートで、教養人。
そういうタイプの人は明治にはいっぱいいたけど。

それが大正昭和くらいから、日本のエリート層の変質というか「とてつもないガリ勉秀才で努力家だけど、教養人ではない」タイプが現れる。

妻子や日本のためなんて嘘だろ　演技臭かった　北海道欲しかったから劇場作ったのでは

満州なんてノモンハンの激戦区だろ　日本人が全滅したり残留孤児をたくさん生み出した　戦後もちゃっかり生き残ってghqに取り入って利権あさってそう

間違いなく扇動家でカルトの教祖　イスラム国のバクダディに近い　尾形や月島にちかずいたのも利用するためだったんだね

わざわざ鹿児島の西郷の墓に行くあたり物凄く打算的だよね

反中央になることで自分のことを西郷だとおもってたふしあるよな中尉は

そもそも軍務のために妻子を切り捨てざるを得なかったのに
その軍からは万年中尉として冷遇され、報われなかったのがひとつの原点だと思う

飢餓が当たり前で寺か軍隊しかなかった時代に個人的な野心で部下大勢死なせて逃げたくずがなんだって