【感想】アニメ『迷宮ブラックカンパニー』10話 リムの成長が感じられる良い回だった

リム「？」

ソラ「痛い…」

ソラ「痛いよ…」

リム「んんん…」

ランガ「二ノ宮君達遅いなぁ」

リム「？　？」

二ノ宮「ぎゃぁあああ～～～～～！！」

ランガ「え！？何？」

二ノ宮「はっ！はぁあっ！」

ランガ「ぇえっ！？何なの！？」

二ノ宮「次から次へと湧いてきやがって！」

ワニベ「どうしよう二ノ宮君！」

二ノ宮「ふんっ！」

二ノ宮「お前ら！」

二ノ宮「連携をとって倒すぞ！」

ティラノ魔獣「！？」

シア「はぁあ～～～！！」

社畜達「おぉ…！」

ティラノ魔獣「グォオ…」

ティラノ魔獣「グォオ…」

親方「危ないところ助かった。あんたら随分と腕が立つようだな」

二ノ宮「ふっ、まぁな！」

シア「二ノ宮さんはトリモチしか撃ってないですよねぇ…」

ランガ「え、ちょっと待って二ノ宮君。何があったの？てかそのおじさん達誰？」

二ノ宮「地下5階から上がってきたベルザ親衛隊の調査課と整備課の連中だ」

二ノ宮「そしてどうやら俺達は此処地下4階に閉じ込められたらしい」

ランガ「ぇえ…？」

ランガ「ぇえええ～～～！！」

ランガ「うわぁ…3階へ戻る道が閉じてる」

ランガ「ボク達本当に閉じ込められちゃったんだね」

親方「5階に進む道も同じ様になっている」

ワニベ「上にも下にも行けないって事だよね？どうするの？二ノ宮君」

二ノ宮「最優先は先に進む事だが閉じ込められた原因が分からないんじゃ手の打ちようがねぇな…」

二ノ宮「ところでおっさん、地下5階で何があったんだ？」

親方「数日前、それは突然の事だった…」

親方「いつもの様に親衛隊の連中は5階の大型モンスターに挑み俺達は待機していた」

親方「だが、大きな地鳴りと共に迷宮の入り口が閉じ始めてな…」

親方「大慌てで脱出してきたわけだ」

親方「俺達は後方部隊だったから間に合ったが親衛隊の連中は5階に取り残して来ちまった…」

シア「なんですかそれ…彼らは大丈夫なんですかぁ？」

親方「多分な…」

シア「え！…多分って…」

親方「…」

ワニベ「ところで地下5階ってどんな所なんです？」

親方「それが…かなり特殊な階層でな…」

親方「雑魚は一切居ないが大型モンスターが二体、門の前に構えているんだ」

二ノ宮「なんだ、モンスターはたったの二体だけか」

親方「だがそいつらは滅多やたらに強い。正直未だに対抗策を見付ける事すら出来ていない」

シア「それじゃ親衛隊の人達はまだ5階を攻めあぐねているわけですか…」

親方「あぁ…俺達が居なくなったところで戦力的にはビタイチ変わらないだろうが…出口が塞がれているんじゃ下手な事は出来まい」

シア「私達が想像している以上に迷宮内では何かが起こっている様ですね…」

二ノ宮「まぁ何はともあれ…まずは拠点を確保してそこでじっくり原因を探るか」

親方「拠点については心配しなくて良い。既に作ってある」

二ノ宮「げぇっ！」

二ノ宮「魔獣がうじゃうじゃ居やがる…」

シア「ふぅ…どうします？」

二ノ宮「決まってんだろ。相手になってやる！」

二ノ宮「！？」

ランガ「あれ…？仲間割れ？」

社畜達「！」

迷宮アリ女王「お会いしとうございましたぁ～！」

二ノ宮「おん？」

二ノ宮「うぇえっ！」

迷宮アリ女王「二ノ宮様が居なくなってからというもの…童は…童はぁ～っ！」

親方「なんだ？この女は。あんたの女と隠し子か？」

シア「かっ、隠し子ぉ！？どういう事ですか、二ノ宮さん！」

二ノ宮「くっ、首を絞めるなぁっ！こんな女俺は知らんぞ！」

迷宮アリ女王「酷い…そんな酷い…！ずっと帰ってくるのをお待ちしていたんですよ？」

シア「認知は！認知はしてるんですかぁ～～っ！」

二ノ宮「おいっ！いい加減にしろっ！」

二ノ宮「てかお前一体何者だ？」

迷宮アリ女王「これなら…お分かりになるのでは？」

迷宮アリ女王「お久しぶりです。二ノ宮様」

二ノ宮「迷宮アリ女王！」

二ノ宮「お前いつの間に擬態なんて出来るようになったんだ？」

迷宮アリ女王「つい最近の事です。追われる事が多い日々だったので」

迷宮アリ女王「この姿は何かと都合が良いのです。こうして人間の領地にも忍び込みやすいですからね」

迷宮アリ女王「それに…この子を抱くのが楽になりました」

二ノ宮「てかそいつは魔人二号じゃねぇか…何でお前と魔人が一緒に居るんだ？」

迷宮アリ女王「迷宮内でお会いしたのです」

ランガ「良かったねシアさん、隠し子じゃないみたいだよ」

シア「は！は、はぁ～？そういう私が気にしてるみたいな感じて捉えるのをやめてくださいよ！」

迷宮アリ女王「二ノ宮様が忽然と姿を消した後、迷宮は突然の振動と共に様変わりを始めました…」

迷宮アリ女王「童は部下を連れ変化の震源から離れる事にしたのですが…」

迷宮アリ女王「そんな時、この子に出会ったのです」

迷宮アリ女王「リム殿に変わる迷宮の主として生まれ、我々の中には当然恐れる者も居たのですが…」

迷宮アリ女王(この子…)

迷宮アリ女王「めっちゃ可愛い！守りたいっ！」

二ノ宮「どんなテンションだよ…」

迷宮アリ女王「この迷宮に起こっている様々な異常。それはこの子と関係があるのです」

迷宮アリ女王「この子が体調を崩すと迷宮も調子を崩す」

迷宮アリ女王「つまり魔人と迷宮はシンクロしているんです」

迷宮アリ女王「本来であれば魔人によって迷宮の魔力は循環しコントロールされています」

迷宮アリ女王「ですがリム殿が迷宮を放棄して外に出てしまい…」

迷宮アリ女王「イレギュラーな二体目の魔人誕生」

迷宮アリ女王「さらにその魔神すら弱ってしまい、今この迷宮は混乱状態にあるのです」

ソラ「こほっ」

迷宮アリ女王「不具合の結果として地脈は大変動し生態系は乱れ、その影響でまた魔人が弱る負の連鎖」

迷宮アリ女王「ですが翻して言えばこの子を元気にする事が出来れば迷宮もまた健やかな状態に戻る事でしょう…お願いです二ノ宮様！この子を助けてください」

迷宮アリ女王「その為でしたら…童の全てを擲っても構いません」

二ノ宮「迷宮の中なのに夜が来る」

二ノ宮「不思議を通り越してどうかしてるぜ」

二ノ宮「はぁ…また面倒くせぇ事になったもんだなぁ…ん？」

二ノ宮「あれはリムか？」

二ノ宮「何やってるんだ？あいつは」

リム「ふんっ！」

迷宮アリ女王「こ、これは…この子へのご飯…ですか？」

リム「うん」

ソラ「うぅ～～がう！」

ソラ「うぅ～！」

リム「とっておきマンドラミート」

リム「見付けられたリムは…じゅる…とてもツイてる！」

リム「食べるといい！」

ソラ「ぎっ！」

リム「あっ！」

迷宮アリ女王「ああっ！すみません！」

迷宮アリ女王「普段はこんなに荒れないんですが」

ソラ「がーうがう！」

迷宮アリ女王「どうしたんでしょう…」

ソラ「ぐあぁうあう！」

ソラ「ぁああ！わぁ！」

迷宮アリ女王「ちょっと…いい子にして…」

ソラ「いやぁあ～！」

迷宮アリ女王「？」

迷宮アリ女王「あ…」

迷宮アリ女王「あら、大変お似合いですね、リム殿」

リム「いひひひ」

ソラ「がぁうがう！」

リム「なかよし」

二ノ宮「お？」

ソラ「うわぁ～！がぁ～！」

リム「いたい…」

リム「リム、嫌われてる？」

ソラ「ぐわぁ～！わぁ～！」

迷宮アリ女王「考えてみればリム殿は一度この子を倒しているわけですから」

迷宮アリ女王「本能的に恐怖を感じているのかも…」

ソラ「うわぁ！あぁ！」

ソラ「あ～！」

二ノ宮「なにこんな所で黄昏てんだ？」

二ノ宮「お前が子守りの真似事とはな…珍しい事してんじゃねーか」

リム「リムは外に行ってみたかった。でもそれが悪い事だって全然知らなかった。そのせいであの子は弱い身体で生まれてきて…」

リム「リムの我儘で迷惑かけちゃった…」

リム「ねぇキンジ」

リム「あの子を助けるの手伝って」

二ノ宮「しょうがねぇなぁ。同じ釜の飯を食ってる誼だ」

二ノ宮「なんとかしてやるよ」

二ノ宮「貴様が今後食費を抑えるという事で手を打ってやる」

リム「むぅ～～　それは無理」

ワニベ「二ノ宮君…こんな時間にみんなを集めてどうしたのさ」

二ノ宮「今後の方針をお前達に伝えておこうと思ってな」

シア「方針？」

二ノ宮「俺達はこの4階から出る事も進む事も出来ないわけだが、原因は迷宮の魔力循環が上手くいかない事に端を発している」

シア「確かにそうですが原因が分かったところでどうにかなるものでもないでしょう」

ワニベ「うんうん」

二ノ宮「そんな事はない。簡単に言ってしまえばこのダンジョンの腸内環境が乱れているだけの事」

二ノ宮「だったらそれを整えてやりさえすれば良い…ふん～！」

二ノ宮「この荒れた迷宮を徹底的にいじくり回して」

二ノ宮「全て俺の管理下に置く！」

二ノ宮「さぁ！ダンジョンをリビルドするぞぉ！」

ワニベ「上手くいったみたいだねぇ」

二ノ宮「これで此処に住む水棲モンスターも本来の力を取り戻し」

二ノ宮「一方的に駆逐される事も無くなるだろう」

迷宮アリ女王「はい、左様かと」

二ノ宮「迷宮の大変動により生態系は乱れに乱れまくっている。それを正してやるのが俺達のミッションだ」

迷宮アリ女王「二ノ宮様、あの子の為にありがとうございます」

二ノ宮「さぁ行くぞお前達！二ノ宮式リビルド発動だ！」

一同「おぉ～～！」

ソラ「あうあう！がぁ～！」

ソラ「がぁうがう！」

ソラ「がうあう～！」

リム「あぁっ！だめっ！」

ソラ「うわぁ～ん！」

ソラ「があっ！」

ソラ「うわぁあ～～！」

リム「リムがちゃんとしなきゃ…！」

ソラ「はぁ…はぁ…」

リム「わぁっ！」

リム「！」

リム「お前、凄い熱いぞ！大丈夫か！？」

ソラ「はぁ…はぁ…はぁ…」

リム「うぅ…大丈夫じゃないっぽい…」

リム「う～～～～～！」

リム「うん～～～～～！」

ソラ「うぅ…」

リム「！？」

リム「リムがなんとかする！」

ソラ「はぁ…はぁ…」

リム「これじゃダメだ…もっと大きな氷が無いと…」

リム「でも氷はこれで全部だし…どうしよう……」

リム「あっ！」

リム「キンジが向こうの方にすごい寒い場所があるって言ってた」

ワニベ「えへへっ。喜んでる喜んでる」

ワニベ「オオグマモグラは樹木型モンスターの種が大好物なんだね」

シア「でも、どうして彼らを此処へ？」

二ノ宮「ヤツらが種子を食べる事で無駄に広がり続ける森林の拡大を防げるからだ」

リム「うぅうぅうぅ…寒い…」

リム「寒いけど氷いっぱい」

リム「はぁ～～」

リム「ふんっ！」

シア「ちょっ！ちょっと待ってください！」

シア「なんですかこれぇ～！」

二ノ宮「トビウサギは一か所の土地を荒らしまくってたからなぁ！シア、奥まで移動させてくれ！」

シア「だからって…こんな格好する必要あるんですかぁ～！？」

二ノ宮「この時期のトビウサギは」

二ノ宮「他種族でもメスを全力で追い駆ける習性があるらしい！よって、頼んだぁ！」

シア「あっ、あぁ～～！！」

ソラ「はぁ…はぁ…」

リム「ふぅ…」

リム「あ！」

リム「ん！」

リム「うわぁ！」

リム「食べなきゃダメ！」

ソラ「くん…くん…」

ソラ「あん」

ソラ「んぐんぐんぐ」

リム「おぉ～！食べた！」

ソラ「？」

二ノ宮「さて、迷宮のリビルドもいよいよ大詰めだ」

迷宮アリ女王「凶悪で強大な魔物がこの池にやって来て彼らはストレス過多で猛毒を吐くようになったとか」

二ノ宮「ん～…潜って原因の魔物を探し出すのも一苦労だし…」

二ノ宮「よし！池の水全部抜いちまうか！」

カエル「ゲ…コ…？」

二ノ宮「ぉお～ スライムってのはここまで巨大化できるのか」

二ノ宮「試しに池の水を吸わせてみたら際限がねぇ」

二ノ宮「それにしても魔物なんぞ居ないじゃないか」

二ノ宮「なっ！？」

二ノ宮「出やがったなぁ」

シア「地脈から得られるマナを吸い取り続けてとんでもなく巨大化しています！」

迷宮アリ女王「…なんと恐ろしい！」

迷宮アリ女王「ですがこいつを倒せば4階のマナ循環は一気に正常に戻るはずです！」

二ノ宮「最後の大仕事って事か…分かり易くて助かるぜ」

二ノ宮「俺に出会った事をあの世で後悔しやがれ！」

リム「かぁ…かぁ…」

ソラ「リムー」

リム「ん～？」

リム「うわぁ！」

リム「元気になった！」

リム「あれ？そう言えば…」

リム「さっきリムの名前呼んだ？」

ソラ「リム」

リム「おわぁ～～！」

二ノ宮「おいリム！」

リム「キンジ！」

二ノ宮「ったく…散々な有様じゃねぇか」

リム「見て！元気になった」

二ノ宮「おう、みたいだな。やくやったぞ、リム」

リム「いひひ…ひひ…」

ソラ「むぅ」

二ノ宮「この野郎、心を許したのはリムだけかよ」

シア「野郎って…いい加減名前を付けてあげましょうよ」

迷宮アリ女王「そう言えば人間には名前を付ける習慣がありましたね」

ワニベ「どんなのが良いかなぁ」

二ノ宮「リム、お前が付けてやれ」

リム「リムが？」

二ノ宮「俺なんかに付けられるよりよっぽど喜ぶだろうさ」

リム「えーっとぉ…」

リム「んーーー…」

リム「は！」

リム「じゃあねぇ！」

リム「ソラ！」

ソラ「ソラ？」

二ノ宮「ソラ？なんでそんな名前にしたんだ？」

リム「迷宮から出て一番初めに見て感動した物！それと…」

リム「ランガと散歩中に見た空が好きだから…」

二ノ宮「ランガと見た空…なんだそれ」

ランガ「二人だけの思い出なんだもんねぇ～」

ソラ「ソラが私の名前？」

二ノ宮「ぉおっ！喋った！」

リム「これから美味しい物をいっぱい食べに行こ！」

ソラ「美味しい物？」

リム「うん！一緒に、美味しい物、いっぱい！」

ソラ「うん！食べた…」

ソラ「かっはっ！」

ソラ「あ…がっ…はぁ…」

リム「どうしたソラ、苦しいのか！？」

シア「どうしてこんな突然…」

迷宮アリ女王「分かりません…分かりませんが迷宮内で見過ごす事のできない異変が起こったのかもしれません」

親衛隊1「ソニア！ソニア！」

親衛隊1「ソニア！目を覚ましてくれよソニア！」

親衛隊1「俺達の手で迷宮を攻略するって約束したじゃないか！」

親衛隊1「くぅっ！」

親衛隊2「な…なんでだよ…」

親衛隊2「この階に居るのはボスモンスター二匹だけじゃなかったのかよ…」

親衛隊2「なんでこいつらこんなに増えてんだぁ！」