【ウマ娘】カレンチャンは激怒した。必ず、お兄ちゃんからうまぴょいをさせねばならぬと再び決意した。【怪文書】
1: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:28:41
カレンチャンは激怒した。必ず、お兄ちゃんからうまぴょいをさせねばならぬと再び決意した。カレンチャンにはお兄ちゃんの鋼の意志がわからぬ。
カレンチャンは、中央のウマ娘である。お兄ちゃんをからかい、芝を走り暮して来た。けれどもお兄ちゃんに対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明カレンチャンは18歳の誕生日を控え、トレーナー寮にやってきた。
カレンチャンには父も、母も有る。兄は居ない。中央で一人暮らしだ。
このカレンチャンは、中央の或る律気なお兄ちゃんを、近々、花婿として迎える事にしていた。
結婚式も間近かなのである(断定)。カレンチャンは、それゆえ、うまぴょいをしに、はるばるトレーナー寮にやって来たのだ。
しかし、トレーナー寮で一日は過ぎたが、お兄ちゃんは学生の身分の間はダメだと逃げた。
お兄ちゃんはお兄ちゃんなので、この分だと明日も鋼の意志で無駄に耐えるかもしれない。カレンチャンには秘策があった。
4/1までの最後の数時間、カレンチャンはお兄ちゃんに後ろから抱きつきながら、時計をお兄ちゃんの前に見せた。
そしてささやくのだ。
「まだ駄目なんだよね? まだ駄目かな? まだ駄目かな♡ まだ駄目なの? まだ駄目だよ♡」
お兄ちゃんはここに至っても無駄に耐えきっていた。
この調子だと明日になってもなんやかんや理屈を捏ねて耐えるかもしれない。
しかし、カレンチャンには、先ほども述べたように秘策があった。
「まだ駄目かな? まだ駄目だよ♡ まだ駄目かな? まだ駄目だよ♡」
そして時計の針が0時を指したその瞬間、カレンチャンは囁く。
「あ、でもやっぱ次の誕生日まで待った方が良いのかなぁ…どう思う? お兄ちゃん♡」
そしてお兄ちゃんは──耐えた。
カレンチャンはキレた。
カレンチャンは、中央のウマ娘である。お兄ちゃんをからかい、芝を走り暮して来た。けれどもお兄ちゃんに対しては、人一倍に敏感であった。
きょう未明カレンチャンは18歳の誕生日を控え、トレーナー寮にやってきた。
カレンチャンには父も、母も有る。兄は居ない。中央で一人暮らしだ。
このカレンチャンは、中央の或る律気なお兄ちゃんを、近々、花婿として迎える事にしていた。
結婚式も間近かなのである(断定)。カレンチャンは、それゆえ、うまぴょいをしに、はるばるトレーナー寮にやって来たのだ。
しかし、トレーナー寮で一日は過ぎたが、お兄ちゃんは学生の身分の間はダメだと逃げた。
お兄ちゃんはお兄ちゃんなので、この分だと明日も鋼の意志で無駄に耐えるかもしれない。カレンチャンには秘策があった。
4/1までの最後の数時間、カレンチャンはお兄ちゃんに後ろから抱きつきながら、時計をお兄ちゃんの前に見せた。
そしてささやくのだ。
「まだ駄目なんだよね? まだ駄目かな? まだ駄目かな♡ まだ駄目なの? まだ駄目だよ♡」
お兄ちゃんはここに至っても無駄に耐えきっていた。
この調子だと明日になってもなんやかんや理屈を捏ねて耐えるかもしれない。
しかし、カレンチャンには、先ほども述べたように秘策があった。
「まだ駄目かな? まだ駄目だよ♡ まだ駄目かな? まだ駄目だよ♡」
そして時計の針が0時を指したその瞬間、カレンチャンは囁く。
「あ、でもやっぱ次の誕生日まで待った方が良いのかなぁ…どう思う? お兄ちゃん♡」
そしてお兄ちゃんは──耐えた。
カレンチャンはキレた。
2: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:29:12
つよい
3: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:29:35
強すぎて草
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4: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:29:39
カレンチャンは、のそのそとタキトレの部屋にはいって行った。たちまち彼女は、なぜかまだ起きているタキトレに縄で捕縛された。
調べられて、カレンチャンの目的が媚薬だと分かったので、騒ぎが大きくなってしまった。
カレンチャンは、タキトレの前に引き出された。
「この薬で何をするつもりであったか。言え!」
暴モルモット君は静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。その顔は徹夜で蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
「お兄ちゃんを何が何でも落とすのだ。」とカレンチャンは悪びれずに答えた。
「おまえがか?」王は、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、お兄ちゃんの心がわからぬ。」
「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁した。「お兄ちゃんの心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。タキトレは、お兄ちゃんをさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。ウマ娘は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」
暴君は台本を読みながら落着いて呟やき、ほっと溜息をついた。「わしだって、タキオンの為ならなんでもするのだが。」
「なんの為の鋼の意志だ。自分の地位を守る為か。」こんどはカレンチャンが笑った。(嘲笑はカワイイNG)「罪の無い健気なウマ娘にうまぴょいをせず、何がトレーナーだ。」
「だまれ、下賤の者。」暴君は、さっと顔を挙げて報いた。
「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、この媚薬を求めたではないか。泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
まあ確かに。あまりにもあんまりな事態だったためにちょっとカワイイを見失いかけていたかもしれない。ちょっと冷静になり、カレンチャンは言った。
「ただ、私に情をかけたいつもりなら、理性とか精神面はそのままで体の感度とか肉体的に限界が来るタイプの媚薬を下さい。三日のうちに、私はお兄ちゃんに結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄しわがれた声で低く笑った。「そんな都合の良い薬は無い。」
カレンチャンは口惜しく、地団駄じだんだ踏んだ。ものも言いたくなくなった。
しかし冷静に考えたらその薬でもやっぱカワイイ的にNGだった気もするので、大人しく縄を引きちぎりその場を去ることにした。
調べられて、カレンチャンの目的が媚薬だと分かったので、騒ぎが大きくなってしまった。
カレンチャンは、タキトレの前に引き出された。
「この薬で何をするつもりであったか。言え!」
暴モルモット君は静かに、けれども威厳を以もって問いつめた。その顔は徹夜で蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
「お兄ちゃんを何が何でも落とすのだ。」とカレンチャンは悪びれずに答えた。
「おまえがか?」王は、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、お兄ちゃんの心がわからぬ。」
「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁した。「お兄ちゃんの心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。タキトレは、お兄ちゃんをさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。ウマ娘は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」
暴君は台本を読みながら落着いて呟やき、ほっと溜息をついた。「わしだって、タキオンの為ならなんでもするのだが。」
「なんの為の鋼の意志だ。自分の地位を守る為か。」こんどはカレンチャンが笑った。(嘲笑はカワイイNG)「罪の無い健気なウマ娘にうまぴょいをせず、何がトレーナーだ。」
「だまれ、下賤の者。」暴君は、さっと顔を挙げて報いた。
「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、この媚薬を求めたではないか。泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
まあ確かに。あまりにもあんまりな事態だったためにちょっとカワイイを見失いかけていたかもしれない。ちょっと冷静になり、カレンチャンは言った。
「ただ、私に情をかけたいつもりなら、理性とか精神面はそのままで体の感度とか肉体的に限界が来るタイプの媚薬を下さい。三日のうちに、私はお兄ちゃんに結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄しわがれた声で低く笑った。「そんな都合の良い薬は無い。」
カレンチャンは口惜しく、地団駄じだんだ踏んだ。ものも言いたくなくなった。
しかし冷静に考えたらその薬でもやっぱカワイイ的にNGだった気もするので、大人しく縄を引きちぎりその場を去ることにした。
43: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:52:33
>>4
途中でメロスインストールしてて草
途中でメロスインストールしてて草
35: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:44:09
>>4
メロスって誰
メロスって誰
78: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 18:20:42
>>35
ググったらスペちゃんの孫にいたわメロス
競走馬の名前やべえなあ
カレンモエを早くしろよおら
ググったらスペちゃんの孫にいたわメロス
競走馬の名前やべえなあ
カレンモエを早くしろよおら
5: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:30:11
カレンチャンはその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、ウマ仙人を探し求めた。ちょっとカワイイを見失いかけてた気がするからだ。
ようやくウマ仙人の山へ到着したころには、陽は既に高く昇っていた。しかしウマ仙人の姿は見当たらい。
さっさと走って峠を下った。一気に峠を駈け降りたが、流石さすがに疲労し、折から午後の灼熱の太陽がまともに、かっと照って来て、カレンチャンは幾度となく眩暈を感じ、これではならぬ、カワイくないと気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、
ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。
ああ、あ、厳しい試練を乗り切り、ここまで突破して来たカレンチャンよ。真の勇者、カレンチャンよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。愛するお兄ちゃんは、まだ待っているのだ。
おまえは、稀代の不信の人間、まさしくお兄ちゃんの思う壺つぼだぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身萎えて、もはや芋虫ほどにも前進かなわぬ。路傍の草原にごろりと寝ころがった。
身体疲労すれば、精神も共にやられる。もう、どうでもいいという、カワイイに不似合いな不貞腐ふてくされた根性が、心の隅に巣喰った。
私は、これほど努力したのだ。カワイイを破る心は、みじんも無かった。神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。動けなくなるまで走って来たのだ。
私は不信の徒では無い。ああ、できる事なら私の胸を截たち割って、真紅の心臓をお目に掛けたい。カワイイとカワイイの血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。
けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。私は、よくよく不幸なウマ娘だ。私は、きっと笑われる。お兄ちゃんにも笑われる。私はお兄ちゃんを欺あざむいた。
中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。ああ、もう、どうでもいい。これが、私の定った運命なのかも知れない。
お兄ちゃんよ、ゆるしてくれ。君は、いつでも私を信じた。私も君を、欺かなかった。私たちは、本当に佳い仲であったのだ。
いちどだって、暗い疑惑のうまぴょいを、お互い胸に宿したことは無かった。いまだって、お兄ちゃんは私を無心に待っているだろう。
ようやくウマ仙人の山へ到着したころには、陽は既に高く昇っていた。しかしウマ仙人の姿は見当たらい。
さっさと走って峠を下った。一気に峠を駈け降りたが、流石さすがに疲労し、折から午後の灼熱の太陽がまともに、かっと照って来て、カレンチャンは幾度となく眩暈を感じ、これではならぬ、カワイくないと気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、
ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。
ああ、あ、厳しい試練を乗り切り、ここまで突破して来たカレンチャンよ。真の勇者、カレンチャンよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。愛するお兄ちゃんは、まだ待っているのだ。
おまえは、稀代の不信の人間、まさしくお兄ちゃんの思う壺つぼだぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身萎えて、もはや芋虫ほどにも前進かなわぬ。路傍の草原にごろりと寝ころがった。
身体疲労すれば、精神も共にやられる。もう、どうでもいいという、カワイイに不似合いな不貞腐ふてくされた根性が、心の隅に巣喰った。
私は、これほど努力したのだ。カワイイを破る心は、みじんも無かった。神も照覧、私は精一ぱいに努めて来たのだ。動けなくなるまで走って来たのだ。
私は不信の徒では無い。ああ、できる事なら私の胸を截たち割って、真紅の心臓をお目に掛けたい。カワイイとカワイイの血液だけで動いているこの心臓を見せてやりたい。
けれども私は、この大事な時に、精も根も尽きたのだ。私は、よくよく不幸なウマ娘だ。私は、きっと笑われる。お兄ちゃんにも笑われる。私はお兄ちゃんを欺あざむいた。
中途で倒れるのは、はじめから何もしないのと同じ事だ。ああ、もう、どうでもいい。これが、私の定った運命なのかも知れない。
お兄ちゃんよ、ゆるしてくれ。君は、いつでも私を信じた。私も君を、欺かなかった。私たちは、本当に佳い仲であったのだ。
いちどだって、暗い疑惑のうまぴょいを、お互い胸に宿したことは無かった。いまだって、お兄ちゃんは私を無心に待っているだろう。
71: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:19:59
>>5
いちどだって、暗い疑惑のうまぴょいを、お互い胸に宿したことは無かった。
記憶改竄されてて草
いちどだって、暗い疑惑のうまぴょいを、お互い胸に宿したことは無かった。
記憶改竄されてて草
6: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:30:22
ああ、待っているだろう。ありがとう、お兄ちゃん。よくも私を信じてくれた。それを思えば、たまらない。トレーナーとの間の信実は、この世で一ばん誇るべき宝なのだからな。
お兄ちゃん、私は走ったのだ。お兄ちゃんを欺くつもりは、みじんも無かった。信じてくれ! 私は急ぎに急いでここまで耐えてきたのだ。
バレンタインも突破した。クリスマスからも、するりと抜けて一気に峠を駈け降りて来たのだ。カワイイだから、出来たのだよ。
ああ、この上、私に望み給うな。放って置いてくれ。どうでも、いいのだ。私は負けたのだ。だらしが無い。笑ってくれ。
暴君は私に、もう自分からさっさと押し倒してしまえ、と耳打ちした。押し倒したのなら、たぶんトレセン学園中が、私を助けてくれるだろうと約束した。
私はカワイイの卑劣を憎んだ。けれども、今になってみると、私は暴君の言うままになっている。
私は、お兄ちゃんを押し倒すだろう。暴君は、ひとり合点して私を笑い、そうして事も無く結婚式に参列するだろう。そうなったら、私は、死ぬよりつらい。私は、永遠にカワイイの裏切者だ。
カワイイで最も、不名誉の人種だ。カワイイよ、私も死ぬぞ。カワイイと一緒に死なせてくれ。お兄ちゃんだけは私を信じてくれるにちがい無い。
いや、それも私の、ひとりよがりか? ああ、もういっそ、悪徳者としてうまぴょいしてやろうか。トレセン学園には私の場所が在る。部屋もある。
アドマイヤベガは、まさか私とお兄ちゃんを部屋から追い出すような事はたぶんしないだろう。
押し倒されたいだの、お兄ちゃんから手を出して欲しいだの、媚薬だの、考えてみれば、くだらない。
ウマ娘からのうまぴょい。それがウマ娘とヒト息子の定法ではなかったか。
ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、ミニクい裏切り者だ。どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉かな。――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。
お兄ちゃん、私は走ったのだ。お兄ちゃんを欺くつもりは、みじんも無かった。信じてくれ! 私は急ぎに急いでここまで耐えてきたのだ。
バレンタインも突破した。クリスマスからも、するりと抜けて一気に峠を駈け降りて来たのだ。カワイイだから、出来たのだよ。
ああ、この上、私に望み給うな。放って置いてくれ。どうでも、いいのだ。私は負けたのだ。だらしが無い。笑ってくれ。
暴君は私に、もう自分からさっさと押し倒してしまえ、と耳打ちした。押し倒したのなら、たぶんトレセン学園中が、私を助けてくれるだろうと約束した。
私はカワイイの卑劣を憎んだ。けれども、今になってみると、私は暴君の言うままになっている。
私は、お兄ちゃんを押し倒すだろう。暴君は、ひとり合点して私を笑い、そうして事も無く結婚式に参列するだろう。そうなったら、私は、死ぬよりつらい。私は、永遠にカワイイの裏切者だ。
カワイイで最も、不名誉の人種だ。カワイイよ、私も死ぬぞ。カワイイと一緒に死なせてくれ。お兄ちゃんだけは私を信じてくれるにちがい無い。
いや、それも私の、ひとりよがりか? ああ、もういっそ、悪徳者としてうまぴょいしてやろうか。トレセン学園には私の場所が在る。部屋もある。
アドマイヤベガは、まさか私とお兄ちゃんを部屋から追い出すような事はたぶんしないだろう。
押し倒されたいだの、お兄ちゃんから手を出して欲しいだの、媚薬だの、考えてみれば、くだらない。
ウマ娘からのうまぴょい。それがウマ娘とヒト息子の定法ではなかったか。
ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、ミニクい裏切り者だ。どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉かな。――四肢を投げ出して、うとうと、まどろんでしまった。
7: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:30:38
「何を言うのですかカレンチャン。あなたにはまだカワイイが残っているではありませんか」
ふと耳に、ウマ仙人の声が聞えた気がした。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。
なんかちょっと違う気もするが、カレンチャンの胸には気力が戻ってきた。
ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。
肉体の疲労恢復と共に、わずかながら希望が生れた。うまぴょい遂行の希望である。わが身を殺して、名誉を守る希望である。
斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。
少しも疑わず、静かに期待してくれているお兄ちゃんがあるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。うまぴょいしてお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。
私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。
走れ! カレンチャン!!!
私は信頼されている。私は信頼されている。先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。忘れてしまえ。五臓が疲れているときは、ふいとあんな悪い夢を見るものだ。
カレンチャン、おまえの恥ではない。やはり、おまえは真の勇者だ。再び立って走れるようになったではないか。
ありがたい! 私は、カワイイの士としてうまぴょいが出来るぞ。ああ、陽が沈む。ずんずん沈む。
待ってくれ、三女神よ。私は生れた時からカワイイであった。カワイイのままにしてうまぴょいさせて下さい。
路行く人を押しのけ、迷子の子供を案内し、カレンチャンは黒い風のように走った。少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。
一団の旅人と颯さっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。「いまごろは、あのトレーナーも流石に寮から出ているよ。」
ああ、お兄ちゃん、お兄ちゃんのために私は、いまこんなに走っているのだ。
お兄ちゃんを離してはならない。急げ、カレンチャン。おくれてはならぬ。愛とカワイイの力を、いまこそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。
カレンチャンは、いまは、ほとんどボロボロであった。呼吸も出来ず、二度、三度、口から血が噴き出た。見える。
はるか向うに小さく、トレセン学園の塔楼が見える。塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。
ふと耳に、ウマ仙人の声が聞えた気がした。そっと頭をもたげ、息を呑んで耳をすました。
なんかちょっと違う気もするが、カレンチャンの胸には気力が戻ってきた。
ほうと長い溜息が出て、夢から覚めたような気がした。歩ける。行こう。
肉体の疲労恢復と共に、わずかながら希望が生れた。うまぴょい遂行の希望である。わが身を殺して、名誉を守る希望である。
斜陽は赤い光を、樹々の葉に投じ、葉も枝も燃えるばかりに輝いている。日没までには、まだ間がある。私を、待っている人があるのだ。
少しも疑わず、静かに期待してくれているお兄ちゃんがあるのだ。私は、信じられている。私の命なぞは、問題ではない。うまぴょいしてお詫び、などと気のいい事は言って居られぬ。
私は、信頼に報いなければならぬ。いまはただその一事だ。
走れ! カレンチャン!!!
私は信頼されている。私は信頼されている。先刻の、あの悪魔の囁きは、あれは夢だ。悪い夢だ。忘れてしまえ。五臓が疲れているときは、ふいとあんな悪い夢を見るものだ。
カレンチャン、おまえの恥ではない。やはり、おまえは真の勇者だ。再び立って走れるようになったではないか。
ありがたい! 私は、カワイイの士としてうまぴょいが出来るぞ。ああ、陽が沈む。ずんずん沈む。
待ってくれ、三女神よ。私は生れた時からカワイイであった。カワイイのままにしてうまぴょいさせて下さい。
路行く人を押しのけ、迷子の子供を案内し、カレンチャンは黒い風のように走った。少しずつ沈んでゆく太陽の、十倍も早く走った。
一団の旅人と颯さっとすれちがった瞬間、不吉な会話を小耳にはさんだ。「いまごろは、あのトレーナーも流石に寮から出ているよ。」
ああ、お兄ちゃん、お兄ちゃんのために私は、いまこんなに走っているのだ。
お兄ちゃんを離してはならない。急げ、カレンチャン。おくれてはならぬ。愛とカワイイの力を、いまこそ知らせてやるがよい。風態なんかは、どうでもいい。
カレンチャンは、いまは、ほとんどボロボロであった。呼吸も出来ず、二度、三度、口から血が噴き出た。見える。
はるか向うに小さく、トレセン学園の塔楼が見える。塔楼は、夕陽を受けてきらきら光っている。
8: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:30:47
カレンチャン怪文書助かる
9: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:30:57
まさかフルでくると思わないじゃん!?
10: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:31:16
お兄ちゃん強すぎる定期
11: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:31:17
うぁあ急にカレンチャン大怪文書出すな
12: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:31:19
誰だよメロス!
13: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:31:19
「ああ、カレンチャン様。」うめくような声が、風と共に聞えた。
「誰だ。」カレンチャンは走りながら尋ねた。
「モブウマ娘でございます。貴方のファンでございます。」その若いウマ娘も、カレンチャンの後について走りながら叫んだ。
「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。いくらなんでも流石にうまぴょいする空気ではありません。」
「いや、まだお兄ちゃんはあそこにいる。」カレンチャンは胸の張り裂ける思いで、黄色く光る星ばかりを見つめていた。走るより他は無い。
「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分のお命が大事です。あの方は、あなたを信じて居りました。
刑場に引き出されても、平気でいました。タキトレが、さんざんあの方をからかっても、カレンチャンは大丈夫です、とだけ答え、強い信念を持ちつづけている様子でございました。」
「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。うまぴょいも問題でないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいカワイイの為に走っているのだ。ついて来い!」
「ああ、あなたはカワイイか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。人払いはしておきます。」
言うにや及ぶ。まだ日は変わらぬ。最後の死力を尽して、カレンチャンは走った。メロスの頭は、からっぽだ。
何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。星は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も、消えようとした時、
カレンチャンは疾風の如くトレーナーに突入した。間に合った。お兄ちゃんはまだそこにいたのである。
するとお兄ちゃんは目を逸らしながら、緋のタイツをカレンチャンに捧げた。カレンチャンは、まごついた。お兄ちゃんは、気をきかせたつもりで教えてやった。
「カレンチャン、タイツが破れているじゃないか。早く更衣室で着がえてくるといい。」
カレンチャンは思った。え、今更このくらいの露出に反応する?
しかし、今なら…イケる。カレンチャンはお兄ちゃんの首にゆっくりと手を回し、耳元でささやいた。
「ねえお兄ちゃん、覚えてる? 今日うまぴょい解禁日なんだよ♡」
そしてお兄ちゃんは────耐えた。
カレンチャンはキレた。
うまぴょいうまぴょい
「誰だ。」カレンチャンは走りながら尋ねた。
「モブウマ娘でございます。貴方のファンでございます。」その若いウマ娘も、カレンチャンの後について走りながら叫んだ。
「もう、駄目でございます。むだでございます。走るのは、やめて下さい。いくらなんでも流石にうまぴょいする空気ではありません。」
「いや、まだお兄ちゃんはあそこにいる。」カレンチャンは胸の張り裂ける思いで、黄色く光る星ばかりを見つめていた。走るより他は無い。
「やめて下さい。走るのは、やめて下さい。いまはご自分のお命が大事です。あの方は、あなたを信じて居りました。
刑場に引き出されても、平気でいました。タキトレが、さんざんあの方をからかっても、カレンチャンは大丈夫です、とだけ答え、強い信念を持ちつづけている様子でございました。」
「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題でないのだ。うまぴょいも問題でないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいカワイイの為に走っているのだ。ついて来い!」
「ああ、あなたはカワイイか。それでは、うんと走るがいい。ひょっとしたら、間に合わぬものでもない。人払いはしておきます。」
言うにや及ぶ。まだ日は変わらぬ。最後の死力を尽して、カレンチャンは走った。メロスの頭は、からっぽだ。
何一つ考えていない。ただ、わけのわからぬ大きな力にひきずられて走った。星は、ゆらゆら地平線に没し、まさに最後の一片の残光も、消えようとした時、
カレンチャンは疾風の如くトレーナーに突入した。間に合った。お兄ちゃんはまだそこにいたのである。
するとお兄ちゃんは目を逸らしながら、緋のタイツをカレンチャンに捧げた。カレンチャンは、まごついた。お兄ちゃんは、気をきかせたつもりで教えてやった。
「カレンチャン、タイツが破れているじゃないか。早く更衣室で着がえてくるといい。」
カレンチャンは思った。え、今更このくらいの露出に反応する?
しかし、今なら…イケる。カレンチャンはお兄ちゃんの首にゆっくりと手を回し、耳元でささやいた。
「ねえお兄ちゃん、覚えてる? 今日うまぴょい解禁日なんだよ♡」
そしてお兄ちゃんは────耐えた。
カレンチャンはキレた。
うまぴょいうまぴょい
68: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:16:49
>>カレンチャンは走った。メロスの頭は、からっぽだ。
ここ本当草
そらいきなり名前出されたら頭からっぽにもなる
ここ本当草
そらいきなり名前出されたら頭からっぽにもなる
14: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:31:43
メロスはなんなんだよ!
15: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:31:54
クソボケがーーーー!!!
16: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:32:31
強え…
17: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:34:00
耐久力が異様に高いお兄ちゃん
18: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:34:43
かわいい(概念)
19: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:34:45
カレンチャンには兄がいるのだ……
21: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:35:36
>>19
>>カレンチャンには父も、母も有る。兄は居ない。中央で一人暮らしだ。
兄 は 居 な い 。
>>カレンチャンには父も、母も有る。兄は居ない。中央で一人暮らしだ。
兄 は 居 な い 。
54: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:55:13
>>21
兄 は 死 ん だ ───
兄 は 死 ん だ ───
20: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:35:13
いやぁこれは教科書に載りますね
カワイイの科目に
カワイイの科目に
22: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:35:58
めでたしめでたしみたいにうまぴょいうまぴょいって言うな
23: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:36:43
18まで耐えたのだから卒業まで耐エ○や!
79: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 19:43:27
>>23
そしてお兄ちゃんは────耐えた。
カレンチャンはキレた。
そしてお兄ちゃんは────耐えた。
カレンチャンはキレた。
24: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:36:54
時々漏れてくるメロスと暴モルモット君でダメだった
25: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:37:59
面白かったのでヨシ!!
26: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:38:07
結婚式も間近かなのである(断定)
27: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:38:17
お兄ちゃんがうまぴょいされることはどう足掻いても避けられぬ未来
28: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:39:09
これもう鋼の意志どころかウルツァイト窒化ホウ素の意志だろ……
29: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:40:20
このお兄ちゃんは信頼できる
30: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:41:08
うむっ!トレーナーたるものこうでなくてはなっ!
みんなも見習うといいっ!
みんなも見習うといいっ!
31: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:41:49
トレーナー未成年には手を出すなマンの自分もここまでくると女の子に恥をかかせるのよくないと思うな!?って気持ちも出てくる
32: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:42:16
うーん鋼の意思すぎる
33: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:42:32
お兄ちゃんはロンズデーライトパワーの使い手かな?
34: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:43:06
トレーナーは主に三種類に分けられる。
好意に気付かないクソボケトレーナー
好意に耐える鋼の意思トレーナー
好意に正直に生きるフラッシュトレーナーだ!!
好意に気付かないクソボケトレーナー
好意に耐える鋼の意思トレーナー
好意に正直に生きるフラッシュトレーナーだ!!
38: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:49:30
>>34
フラトレはシニアクリスマスのやり取り見る限り抱いててもおかしくない
フラトレはシニアクリスマスのやり取り見る限り抱いててもおかしくない
36: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:44:29
要所要所で急に冷静になるカレンチャンでダメだった
37: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:46:03
カレンチャン(ウマ娘)の誕生日は3月31日らしいから丸々一年お預けされて耐えてることになるぞこのお兄ちゃん
39: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:50:12
>「まだ駄目なんだよね? まだ駄目かな? まだ駄目かな♡ まだ駄目なの? まだ駄目だよ♡」
ここでおっきしてしまった。まだお兄ちゃんにはなれぬと見える
ここでおっきしてしまった。まだお兄ちゃんにはなれぬと見える
40: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:51:42
所々メロス出てきて草
42: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:52:12
暴(あばれ)モルモット君で草
44: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:55:06
ところどころメロスいるの本当に笑う
45: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:55:32
メロスはカレンチャンファンか何か?
46: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:55:39
タイツの破れたカレンチャンに”うまぴよい解禁日だよ”なんて囁かれて耐え抜くのはもう超人もいいところなんだよ
47: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 15:58:32
ライス、マヤノ、タイシン、ファル子!ジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!!
48: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:00:37
お兄ちゃんはカレンチャンにメロメロッスってな
50: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:26:58
>>48
エや下
エや下
51: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:31:54
3回読み直したけど結局カレンがなんで走ったんかよくわからんかった……
52: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:33:27
暴モルモット君台本あったのか
53: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:36:08
>>いくらなんでも流石にうまぴょいする空気ではありません。
ここで耐えられなかった そりゃそうだろうよ
ここで耐えられなかった そりゃそうだろうよ
55: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 16:56:57
モルモット君いつもこんななのなんで……?
56: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:03:01
こんなん太宰も地獄で笑ってるわ
61: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:11:13
>>56
どうして地獄と決めつけた!
どうして地獄と決めつけた!
64: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:13:17
>>61
太宰が天国に行けると言うナイーブな考えを捨てろ!
太宰が天国に行けると言うナイーブな考えを捨てろ!
87: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 22:35:10
>>64
昔の文豪とか今頃地獄の底で鬼相手に迷惑かけてるよ
昔の文豪とか今頃地獄の底で鬼相手に迷惑かけてるよ
90: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 23:06:55
>>87
待つ身が辛いか待たせる身が辛いかとか言ってそう
待つ身が辛いか待たせる身が辛いかとか言ってそう
57: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:03:13
メロスとか王が漏れてんの面白すぎる
58: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:10:11
便乗のようになってしまいますが失礼します。
モルモットなのでモルモット視点の文を書かねばと思い書きました。
ご査収ください。
モルモットは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐のカレンチャンにカワイクナイを分からせねばならぬと決意した。
モルモットにはカワイイが分からぬ。タキオンに尽くし、頭を光らせ暮して来た。
けれどもタキオン特性薬に対しては、人一倍に敏感であった。
カレンチャンは、のそのそと飼育小屋に入って来た。
たちまち光栄にもタキオン特性不眠薬を飲んでいたモルモットは、カレンチャンを縄で捕縛した。
調べたところ、カレンチャンの目的が媚薬だと分かったので、騒ぎは大きくなった。
モルモットなのでモルモット視点の文を書かねばと思い書きました。
ご査収ください。
モルモットは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐のカレンチャンにカワイクナイを分からせねばならぬと決意した。
モルモットにはカワイイが分からぬ。タキオンに尽くし、頭を光らせ暮して来た。
けれどもタキオン特性薬に対しては、人一倍に敏感であった。
カレンチャンは、のそのそと飼育小屋に入って来た。
たちまち光栄にもタキオン特性不眠薬を飲んでいたモルモットは、カレンチャンを縄で捕縛した。
調べたところ、カレンチャンの目的が媚薬だと分かったので、騒ぎは大きくなった。
63: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:12:41
>>58
「モルモットなので」 ←うん
「モルモット視点の文を書かねば」←うん?
「モルモットなので」 ←うん
「モルモット視点の文を書かねば」←うん?
76: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:44:40
>>58
やはりモルモットは異常者…
やはりモルモットは異常者…
69: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:18:20
>>たちまち光栄にもタキオン特性不眠薬を飲んでいたモルモットは、
調教が行き届いてて草
調教が行き届いてて草
59: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:10:30
「この薬で何をするつもりであったか。言え!」
発光モルモット君は静かに、けれども威厳を以って問い詰めた。その顔は徹夜で蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
そして頭は発光していた。
「お兄ちゃんを何がなんでも落とすのだ。」とカレンチャンは悪びれずに答えた。
「お前がか?」モルモットは憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。お前には、お兄ちゃんの心が分からぬ。」
「言うな!」
メロスはいきり立って反駁した。「お兄ちゃんの心を疑うのは、最も恥ずべき巨悪だ。タキトレは、お兄ちゃんを疑ってさえおられる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。ウマ娘は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」
暴君は台本を読みながら落着いて呟やき、ほっと溜息をついた。「わしだって、タキオンの為ならなんでもするのだが。」
「なんの為の鋼の意志だ。自分の地位を守る為か。」こんどはカレンチャンが笑った。(嘲笑はカワイイNG)「罪の無い健気なウマ娘にうまぴょいをせず、何がトレーナーだ。」
「だまれ、下賤の者。」暴君は、さっと顔を挙げて報いた。くッカワイイ。
「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、この媚薬を求めたではないか。泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
この媚薬は私がタキオンに盛ろうと思っていたのに。
発光モルモット君は静かに、けれども威厳を以って問い詰めた。その顔は徹夜で蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。
そして頭は発光していた。
「お兄ちゃんを何がなんでも落とすのだ。」とカレンチャンは悪びれずに答えた。
「お前がか?」モルモットは憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。お前には、お兄ちゃんの心が分からぬ。」
「言うな!」
メロスはいきり立って反駁した。「お兄ちゃんの心を疑うのは、最も恥ずべき巨悪だ。タキトレは、お兄ちゃんを疑ってさえおられる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。人の心は、あてにならない。ウマ娘は、もともと私慾のかたまりさ。信じては、ならぬ。」
暴君は台本を読みながら落着いて呟やき、ほっと溜息をついた。「わしだって、タキオンの為ならなんでもするのだが。」
「なんの為の鋼の意志だ。自分の地位を守る為か。」こんどはカレンチャンが笑った。(嘲笑はカワイイNG)「罪の無い健気なウマ娘にうまぴょいをせず、何がトレーナーだ。」
「だまれ、下賤の者。」暴君は、さっと顔を挙げて報いた。くッカワイイ。
「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、人の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、この媚薬を求めたではないか。泣いて詫びたって聞かぬぞ。」
この媚薬は私がタキオンに盛ろうと思っていたのに。
80: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 20:13:46
>>59
だからメロスって誰だよ!
だからメロスって誰だよ!
60: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:10:57
カレンチャンは冷静さを取り戻し、言った。
「ただ、私に情をかけたいつもりなら、理性とか精神面はそのままで体の感度とか肉体的に限界が来るタイプの媚薬を下さい。三日のうちに、私はお兄ちゃんに結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄しわがれた声で低く笑った。「そんな都合の良い薬は無い。」
本当はあるのだ。しかしモルモットはそれを渡すわけにはいかなかった。
必ずタキオンに飲ませると決めているからである。
カレンチャンは口惜しく、地団駄じだんだ踏んだ。カワイイ。ものも言いたくなくなった。
そしてカレンチャンはどこかへ去った。
「ただ、私に情をかけたいつもりなら、理性とか精神面はそのままで体の感度とか肉体的に限界が来るタイプの媚薬を下さい。三日のうちに、私はお兄ちゃんに結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄しわがれた声で低く笑った。「そんな都合の良い薬は無い。」
本当はあるのだ。しかしモルモットはそれを渡すわけにはいかなかった。
必ずタキオンに飲ませると決めているからである。
カレンチャンは口惜しく、地団駄じだんだ踏んだ。カワイイ。ものも言いたくなくなった。
そしてカレンチャンはどこかへ去った。
62: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:11:42
「…おやモルモット君、どうしたんだい?」
ドアを開け、タキオンが入ってきた。
「いや、カレンチャンが相談があるって言うからさ。
話を聞いてあげていたんだ。」
「ふゥん…?」
タキオンの目が妖しく光った気がした。だが彼女の目に光は無い。
どす黒い何かが渦巻いている。
「…君は私のモルモットだ」
言いながら、タキオンが近づいて来る。
「…タキオン?」
「そして私は君の担当ウマ娘だ」
タキオンは聞こえていない素振りでまだ近づいて来る。
「ならば他のウマ娘などどうでもいいだろう?」
タキオンは目の前にいる。
いつの間にか手錠をかけられていることに気付いた。
心臓の鼓動が早まる。上手く息が出来ない。
水の中にいるみたいだ。
感覚が薄れていく。
『安心したまえ。悪い様にはしないさ』
そんな声が遠くから聞こえる。
もう、何も感じない…
ドアを開け、タキオンが入ってきた。
「いや、カレンチャンが相談があるって言うからさ。
話を聞いてあげていたんだ。」
「ふゥん…?」
タキオンの目が妖しく光った気がした。だが彼女の目に光は無い。
どす黒い何かが渦巻いている。
「…君は私のモルモットだ」
言いながら、タキオンが近づいて来る。
「…タキオン?」
「そして私は君の担当ウマ娘だ」
タキオンは聞こえていない素振りでまだ近づいて来る。
「ならば他のウマ娘などどうでもいいだろう?」
タキオンは目の前にいる。
いつの間にか手錠をかけられていることに気付いた。
心臓の鼓動が早まる。上手く息が出来ない。
水の中にいるみたいだ。
感覚が薄れていく。
『安心したまえ。悪い様にはしないさ』
そんな声が遠くから聞こえる。
もう、何も感じない…
67: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:16:12
>>62
ついで感覚でモルモットの本分を果たすな
ついで感覚でモルモットの本分を果たすな
65: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:13:54
何のために走ってたんだっけ…?
66: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:14:33
>>65
お兄ちゃんのためだろ
お兄ちゃんのためだろ
70: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:18:21
流石にカレンチャンが走りながら全裸になるコースはなかったか
72: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:28:01
ここで耐えられる奴だけがお兄ちゃんになれるんだろうな…俺には無理だ…
73: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:30:54
これは名作。今日カレンチャンのSS書こうとしたけど明日にするか…
74: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:40:27
>>73
関係ない、書け
関係ない、書け
75: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 17:41:30
>>73
これはもう完全に別競技だから気にするな
これはもう完全に別競技だから気にするな
77: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 18:03:09
お兄ちゃん凄い
81: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 21:26:20
これコピペしたけど消し忘れた奴だろ、なぁメロスさんよぉ!!
82: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 21:30:24
メモ帳で全置換や検索すると変え忘れがなくなっていいぜ!
83: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 21:35:47
わざとだよ
言わせんな恥ずかしい
言わせんな恥ずかしい
84: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 21:36:32
一部未改変は基本
86: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 22:32:43
一発ネタかと思ったらまさかのフルで草
88: 名無しのあにまんch 2021/08/31(火) 22:37:21
未実装のウマ娘だから誰だよってなるのも仕方ないね…
http://keiba-getter.com/horse/k2015104221?MediaCode=kzpfm7t00
http://keiba-getter.com/horse/k2015104221?MediaCode=kzpfm7t00
91: 名無しのあにまんch 2021/09/01(水) 00:13:52
カレンチャンがブチギレながらのそのそタキトレの部屋に忍び込むって構図が面白えんだわ
92: 名無しのあにまんch 2021/09/01(水) 00:25:47
でもさぁ、カレトレはカレンチャンが泣きながら
うまぴょいしたいって素直に言ったら
してくれそうなイメージあるから
強行策に出てるのが裏目ってない?
うまぴょいしたいって素直に言ったら
してくれそうなイメージあるから
強行策に出てるのが裏目ってない?
97: 名無しのあにまんch 2021/09/01(水) 02:07:13
>>92
カレンチャンの涙を拭いながら優しく諭してくれるぞ
それでカレンチャンがますますお兄ちゃん沼にハマっていくんだ
カレンチャンの涙を拭いながら優しく諭してくれるぞ
それでカレンチャンがますますお兄ちゃん沼にハマっていくんだ
93: 名無しのあにまんch 2021/09/01(水) 00:56:53
でもカレンチャンは自分がダメって言っても我慢できなくなってほしいんだ
お兄ちゃんの理性をカワイイでへし折りたいんだ
これは戦いなんだ
お兄ちゃんの理性をカワイイでへし折りたいんだ
これは戦いなんだ
94: 名無しのあにまんch 2021/09/01(水) 01:02:28
カレンチャンはあくまでネコ志望ですので
主導権握っちゃうのはカワイくないんだ
主導権握っちゃうのはカワイくないんだ
95: 名無しのあにまんch 2021/09/01(水) 01:58:41
ここまで耐えに耐えたお兄ちゃんの欲望がいつか解放されたとき
はたしてどうなってしまうのだろうか…?
はたしてどうなってしまうのだろうか…?