【感想】 アニメ『ひぐらしのなく頃に業』 21話 指パッチンシャンデリア百合心中 EDの歌詞がドンピシャ過ぎて辛い展開だ

？？？「久しぶりであるな？人の子よ」

？？？「赤き海の星以来となるか？ついに我に辿りきしその運命、褒めてつかわす価値があろうぞ？」

沙都子「え？」

？？？「何を豆鉄砲食らった様な顔をしている。フィーア、いや？ミツヨだったか？」

沙都子「何の事を言ってますの？」

？？？「それとも、特異脊髄標本ＬＤ3105号と呼んだ方が似合いかな？フフ、フフフ…」

沙都子「さっきから意味がわかりませんわ！貴方、誰なんですの？」

？？？「ん…？これは…。フフフフ…」

沙都子「それに大体ここはどこなんですの？」

沙都子「祭具殿ではありませんわよね…？」

？？？「フフフ、哀れな事よなぁ…。いや、悲しくさえある」

？？？「あれ程に我を追い求めて、那由他の時を彷徨って来たと言うのに…。ついにと言うこの機運に際し、其方は我の事を既に忘却していたと言うのか…」

沙都子「私は、貴方なんか知りませんわ」

？？？「我らを知るしし者は、つくづくに無常であるなぁ」

？？？「フフフフ…、まぁよい。見た所、其方には願いがあるようだな？届かぬ願いに、刻々と精神をすり減らしているのだろう？」

沙都子「…っ」

？？？「フフフフ、魂の悲鳴が聞こえてくる」

沙都子「それが何だと言うのですの？」

？？？「人の子の身では、叶えられぬその願い…。我の力を得れば、必ず成就する事が出来るだろう」

沙都子「え？」

？？？「この力があれば其方の願望、自分が望む理想の世界に必ずや辿りつく事が出来る…。ただし、長い時間の果てに…ではあるがな」

沙都子「そんな事出来るはずありませんわ！出来ると言うのなら、今すぐ叶えて下さいませ！」

？？？「フフフフ…」

？？？「ならば、我が力を貸し与えよう」

沙都子「あ…」

？？？「其方は繰り返す者となりて、願いを叶える為に時の渦を巡るのだ」

沙都子「繰り返す者…？何なんですの？それは」

？？？「世界を繰り返すための引き金になるのは、其方自身の死」

沙都子「え…？死…」

沙都子「今、死と仰いましたの？」

？？？「フフフ…。だが、安心するがよい」

？？？「我が力は、猫の様に不完全なものではない。記憶の欠損など起こらぬ。完全な力であるからな」

沙都子「わかんない！わけがわかんない！」

？？？「無論、旨い話がタダであろうはずもない。だが、其方は対価を払う事を意識する必要はない」

？？？「繰り返す者として、時の渦を巡る事そのものが、我が鑑賞に値すれば、それで対価には十分だからな」

沙都子「私には、貴方が何を言ってるのかさっぱりですわ！！」

沙都子「もうここから帰して下さいませ！」

？？？「フフフ、鑑賞は既に始まっているわ。心地良いぞ～？人の子よ」

沙都子「え…」

沙都子「うっ…」

沙都子「はっ！」

沙都子「ここは…？」

沙都子「何が…起こってるんですの…？」

沙都子「この家は、大雪で潰れたんではございませんでしたの？」

沙都子「昭和５８年！？」

沙都子「5年前…。どうして…」

沙都子「っ！」

沙都子「嘘…ですわよね…？」

沙都子「こんな事…絶対にありえませんわ…」

沙都子「私が繰り返す者…？そんなわけがわからない馬鹿げた話…、ございませんもの…」

沙都子「きっと可笑しな夢でも見ていたのですわ。今年はまだ昭和58年でございますものね」

沙都子「長い…とても長い夢でしたけど、そうとしか考えられませんもの」

沙都子「だって、あんな事が…現実に…」

沙都子「梨花が、雛見沢を離れようとするなんて…」

沙都子「私に、あんな態度を取るなんて…。全部夢に決まっていますわ…。そうでなければいけませんの…」

梨花「残念でしたー！なのですよ？」

沙都子「…！」

梨花「今日のカレンダーを早起きした僕が、先にめくってしまったのです～」

梨花「沙都子の楽しみを僕が奪ってしまったのですよ～？にぱー☆」

梨花「ん…？沙都子…？」

梨花「もしかして怒っているのですか？そんなつもりは無かったのですよ？」

梨花「ちょっと意地悪しただけなのです…」

梨花「ん…。沙都子…？」

梨花「ど、どうしたのですか？ちょっと変なのですよ？」

沙都子「何でもございませんわ。だって、全部起こるはずのないただの夢なんですもの」

梨花「僕には何の事かわからないのですが、かわいそかわいそなのですよ」

沙都子「梨花～…ぅぅ…」

鷹野「ジロウさん…あぁぁぁ…」

富竹「遅くなったね。君を迎えに来たよ」

沙都子「…っ」

梨花「沙都子」

沙都子「どうしたんですの？」

梨花「お願いがあるのですよ」

沙都子「ぁ…」

梨花「一緒に買い物に行って欲しいのです。興宮にあるお店なのですが」

梨花「どうしても沙都子と二人で行きたいのです」

梨花「着きましたのですよ？」

沙都子「やっぱり…ここですのね…」

梨花「ずっとずっと僕には内緒にしていた夢があったのです。そして、それを沙都子と一緒に叶えたいのです」

沙都子「ルチーア学園を受験したい。そう言うのでしょ？」

梨花「あ…」

梨花「その通りなのですよ！」

梨花「いつか自由に村を出る事が出来る様になったら、今までの僕が知ることも出来なかった全く新しい生活をしてみたい…」

梨花「もちろん、そこには沙都子も一緒なのです」

沙都子「…」

梨花「二人で、ハイソサエティな学園生活を送るのですよ？にぱー☆」

沙都子「フ…」

沙都子「ねぇ、梨花？私たちに受験なんて、まだ早いですわよ」

梨花「そんなことないのですよ…」

沙都子「折角、山犬とか言う可笑しな連中をやっつけて取り戻した平穏じゃありませんの。もっともっと楽しまなくては損でございましてよ？」

梨花「僕も、勉強より沙都子や圭一たちと遊んでいる方が、ずっと楽しいのです」

沙都子「でしたら、今のままで良いではありませんの？確かに部活は、ちょっと生温くなってしまいましたが、私たちで盛り上げて行けば、またあの血湧き肉躍る部活に戻りますわ！」

梨花「とても魅力的なのです…」

沙都子「おーほっほっほ！それでこそ梨花ですわ」

沙都子「もうそんなものは必要ありませんわね」

梨花「…っ」

沙都子「どういう事ですの…？」

沙都子「僕は、ずっとずっと待っていたのです。沙都子が想像できないくらい、長い時間憧れ続けてきたのです」

梨花「自由に僕自身の意志で、雛見沢の外に出る事ができる…。そんな世界を…」

梨花「今までの僕は、夢を見る資格さえなかったのですよ？沙都子も部活の皆も、大好きなのです。でも、知らない生活に憧れる事はそんなにいけない事なのですか？」

梨花「沙都子が僕と一緒に夢を叶えてくれないのなら…」

沙都子「え…」

沙都子「梨花…？」

梨花「もういいのです」

梨花「僕は、1人でも受験勉強を頑張るのですよ」

店員「いらっしゃい」

沙都子「それは…卑怯ですわ…」

梨花「信じていたのですよ」

沙都子「せっかく興宮まで行ったんですもの。一応買っただけですわ」

沙都子「まだやるとは言ってませんのよ？」

梨花「それでも嬉しいのですよ」

沙都子「梨花に諦めるつもりがないなら…」

沙都子「勉強する時間を、無くしてしまえばいいのでしょう…？」

圭一「起立、気を付け、礼！」

梨花「知恵、あっ…」

沙都子「おーっほっほっほ！さあ、梨花。部活に参りますわよ！」

梨花「沙都子は、どいて欲しいのです… 。僕は知恵に勉強を…」

沙都子「今日の部活は、私考案の無限増殖野球ですわ。次々に沸いてくるランナーの群れに、梨花は成す術ございませんわ」

梨花「沙都子、僕はもう部活には…」

沙都子「さ、行きますわよ！今日はクラスメイト全員参加ですのよ」

沙都子「こんなにいいお天気なんですもの。外で遊ばないと勿体ないですわー」

梨花「ちょ…沙都子…」

沙都子「勉強なら、返ってからでもできますわ。でも、皆で遊ぶ時間は今だけですのよー？」

梨花「それはわかっているのです…」

圭一「梨花ちゃん、どうかしたのか？」

レナ「皆もう外に移動してるよ？」

沙都子「お二人からも言って下さいませ～。梨花が敵前逃亡しようとしていますのよ？」

梨花「みー…」

圭一「うーん…。魅音の奴なら敵前逃亡は罰ゲームだっていう所だが…」

圭一「梨花ちゃんが嫌がってるなら、無理強いは良くないんじゃないか？」

レナ「そうだよね。残念だけど…」

梨花「…」

梨花「仕方がないのです。僕も参加するのですよ」

圭一「俺たちは嬉しいけど、いいのか？」

梨花「勉強はいつでもできるのですよ。それに、僕も皆と遊びたいのです」

レナ「はぅ～！梨花ちゃんと部活ぅ～！最近ずっと参加してくれなかったから、寂しかったよぉ～！」

梨花「レナ…」

沙都子「これでわかりましたでしょ？皆、梨花が変わらずここに居る事を望んでいるんですのよ？」

梨花「はい。なのですよー」

沙都子「は～！今日は盛り上がりましたわね～！」

沙都子「逆転に次ぐ逆転。正に部活史に残る名勝負でしたわ」

梨花「僕も、得点が３桁を超えるとは思わなかったのですよー」

梨花「最終回、沙都子の満塁ホームランが無ければ、勝負はわからなかったのです」

沙都子「でも、流石に疲れましたわね。足が棒の様ですわ」

梨花「僕もへとへとなのですよー。延長戦にならなくて助かったのですー」

沙都子「今夜は早めに寝ないといけませんわね」

梨花「お布団があれば、すぐバタンでスースーなのです。はわ～…」

沙都子「これで、大丈夫ですわね…」

沙都子「ぁ…」

沙都子「梨花…？」

沙都子「はっ…！」

沙都子「梨花？」

梨花「あ…。ビックリしたのですよ～」

沙都子「少し…話したい事がありますの…」

沙都子「梨花は、どうしても聖ルチーア学園へ行くつもりなんですわね？」

梨花「僕だけではないのです。沙都子も一緒なのですよ？」

沙都子「…」

沙都子「正直に言いますわね。私は遠くの学校には…聖ルチーアには行きたくありませんのよ？」

梨花「受験が不安な気持ちはわかるのです。でも…」

沙都子「そうではありませんの。私は確かに勉強が大嫌いですわ。でも、未来の私はきっと梨花の為に…」

沙都子「梨花が喜んでくれるならと、それはもう限界以上に頑張りますわ」

沙都子「頑張って勉強して…。そして、仮に一緒に入学できたとしますわよね？」

沙都子「だけど、その時はもう限界をとっくに超えているんですの。授業について行くことは、絶対にできませんのよ？」

沙都子「私は…、そんな惨めな学生生活を送りたくありませんの…」

梨花「もし本当にそんな事になったら、僕が助けるのですよ」

梨花「僕も勉強は好きではないのです。でも、沙都子のわからない所を、僕が教える事は出来るかもしれないです。一緒勉強することも出来るのです」

沙都子「梨花は私とは違いますの。成長した梨花は、きっとエレガントで魅力的だから…。聖ルチーアでも友達がたくさんできますわ」

沙都子「私はお淑やかにも出来ませんし、友達もきっといませんわ。お嬢様学校の校風は、そもそも水が合いませんのよ？」

梨花「沙都子…」

沙都子「一度でも背伸びをして入ってしまったら、卒業まで背伸びをし続けなければいけませんの。私には耐えられませんわ」

梨花「嬉しかったのですよ？」

沙都子「え？」

梨花「沙都子が本心を打ち明けてくれて、嬉しかったのです」

沙都子「梨花…」

梨花「約束するのです。僕は沙都子を一人にはしないのです。沙都子が困っている時は、親友の僕が必ず助けるのです」

梨花「だから、僕を信じて僕と一緒に、聖ルチーア学園を目指して欲しいのです」

沙都子「ぁ…」

沙都子「ホントに信じていいの…？」

梨花「はい。約束です」

沙都子「仕方ありませんわね…。もう一度だけ梨花の言葉を信じる事にしますわ」

梨花「絶対に後悔させないのですよ！」

沙都子「うん。これで明日から勉強の日々が始まりますわね」

梨花「僕たち2人なら、きっと大丈夫なのですよ！にぱー☆」

沙都子・梨花「あははは…うふふふ…」

梨花「そんな…。私なんて…」

梨花「……。とても素敵よ？」

沙都子「ッッ！！」

沙都子「梨花ぁ…！アンタの言葉を信じた私への、これが仕打ちなんですの…？」

沙都子「そうやって、私の事をもの笑いにしていますのね…」

沙都子「何が1人にしないだ…！何が困っている時は助けるだ…！」

沙都子「何が親友だッ！！」

梨花「？」

生徒「どうされました？」

梨花「いえ…。何でもありませんわ」

沙都子「これは裏切りでございますわよ」

沙都子「ねえ？梨花…？」

生徒「ごきげんよう」

生徒「あっ！」

生徒「梨花様、ごきげんよう～」

梨花「ごきげんよう」

梨花「あ…」

沙都子「おはよう。梨花」

梨花「沙都子…」

沙都子「親友の私には挨拶はないんですの？」

沙都子「それともやっぱりアレも嘘だったんですの？嘘つき梨花」

梨花「…おはよう、沙都子」

生徒「梨花様、こんな人に合わせる必要はありません」

沙都子「私は梨花と話をしてますの。金魚の糞はお呼びではありませんの」

生徒「なんという侮辱…。許せませんわ！」

生徒「梨花様は、落ちこぼれの貴方の事を、いつも気にかけていたんですのよ！」

沙都子「だったら、何故あの夜の約束を破ったんですの？」

梨花「私は、嘘なんてついてないわ」

梨花「貴方の成績が落ちた時、私は手を差し伸べようとした。その手を振り払ったのは、沙都子…貴方自身でしょう？」

沙都子「私は、梨花と一緒に乗り越えたかったんですの。梨花に哀れで欲しかったわけではございませんのよ」

梨花「憐れんでなんかいないわ。貴方が勝手に卑屈になってただけでしょう？」

沙都子「こんな話をしていても、埒が明きませんわよ」

梨花「ええ。同感よ」

沙都子「いけませんわね。今日はこんな事を言いたかったわけではございませんの」

梨花「あ…」

生徒たち「…！！！」

生徒「梨花さんに何をなさるんです！」

沙都子「梨花…」

沙都子「こうしていると昔を思い出しますわね」

梨花「沙都子…」

沙都子「うふ…」

沙都子「さあ…始めましょ…」

梨花「え？」

沙都子「次は、貴方の嘘には絶対に騙されませんでしてよ？」

梨花「あ…沙都子？何を…」

沙都子「それでは、ごきげんよう」

沙都子「裏切者の」

沙都子「梨花…」

生徒「…っ」

生徒「きゃぁああああああああああああーーーーーー！！」